佐多忠隆の発言 (予算委員会)
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○佐多忠隆君 それならば、もう少し具体的に、内容的にその点をお尋ねをいたしたいと思いますが、二十七年に締結をした現行の安保条約、これは、アメリカは日本が防衛力を漸増することを期待をする、日本はこれに道義的に政治的にこたえなければならないというふうな条約であったと思います。従って、事実においては、政治的に道義的にこれにこたえるという形で、先ほど事実をもってお示しをしましたように、警察予備隊から保安隊、自衛隊、こういうふうに発展をいたして参った。しかし、そのときには、ただアメリカ側が日本に漸増することを期待をするという程度であったから、これは条約上の義務ではないというふうに言いのがれをして、条約案文の改正その他ではごまかしながら、現実においては、先ほど言ったように、軍事力を内容的にも機構的にも明瞭なものにして、憲法違反をやり始めてきた。それが二十九年の五月の相互防衛援助協定になれば、しばしば同僚諸君から論及をされましたように、その第八条では、自国の防衛力及び自由世界の防衛力の発展及び維持に寄与するということを非常に明瞭にうたい出してきて、ここでは明らかに条約上の義務を負ったと思うのであります。
私たちは、あの協定締結の際、条約審議に際して、私たちは、それが明らかに条約上の義務である、しかも、それに基づいて日本は積極的に大っぴらに軍事力増強をやるのじゃないか。それをわれわれは、きびしい、その憲法違反がいよいよはなはだしくなることを憂えるのだということを追及をいたしましたが、政府は、決してそういうことはないのだ、憲法に違反するようなことはないのだ、しかも条約上も義務を負ったことはないのだというようなことを言われた。ただし、最近になると、どうもそこのところは非常にずうずうしくなって、いや、条約上の義務は負ったのだ、軍事上のいろいろな約束はしたのだ、条約上の義務は負ったのだ、しかし憲法違反をしておるのじゃないというような御議論に変わったかのように受け取れる。この点は非常にあいまいでありますが、この点をまず、相互防衛援助協定が日本の軍事力増強の義務を日米の間に条約上負ったものかどうかということについて、まず明瞭に御答弁を外務大臣にお願いしたいと思います。