村山道雄の発言 (予算委員会)
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○村山道雄君 四日の委員会におきまして、この問題が論議されました際に、佐藤大蔵大臣からは、地方団体の財政調整については、まず地方交付税制度を活用いたしたいという旨の御意見が述べられたのでございます。
私は、その点は全く同感でございまして、交付税の配分につきまして、未開発補正を強化するなどの当面の財政措置として、財政調整上の御配慮をぜひお願いをいたしたいのでございます。それと同時に、私は大蔵大臣にあわせて御考慮をいただきたい三つの事柄があるのでございまして、順次それを申し述べまして御考慮をわずらわしたいと存ずるのであります。
その第一の点は、地方交付税は、本来地方団体の自主的な財源として交付されるのでありまして、国が交付にあたって条件をつけたり、その使途を制限をしてはならないということが地方交付税の税法の第三条に規定されておるのでございます。従いまして、未開発地域において具体的な建設事業を実施することを可能ならしめ、またこれを容易ならしめますためには、それに相応する財政措置をも、あわせてお考えいただきたいということでございます。
第二の点は、現行の地方交付税は、シャウプ勧告によりまする平衡交付金、すなわち、地方団体の基準財政収入と基準財政支出との差額を、すべて国が補てんをするという趣旨のものから昭和二十九年以来は変質をいたしまして、現在では、そのワクを所得税、法人税、酒税収入の一定割合に限定したものとなっております。
従いまして、東北開発計画に基づきまする十カ年一兆二千四百八十億というような大きな開発事業の地元負担を十分にまかなわせるには足りないのでございます。そこに基本的な問題があると存ずるのであります。数字的に申し上げますと、昭和三十四年度に東北六県のいただきました交付税は二百八十四億円でありまして、そのうち特別態容補正分は八億であります。自治庁で考えておられる国税補助の特例によりますると、現在の案では約三十六億が県財政にプラスする見込みのようでありまするが、現在大蔵省でお考えになっております交付税の特別態容補正の増額の案は七億円であると承っておるのでございます。両方ともいただけるのならば、これに越したことはないのでございまするが、七億の方をふやしてやるから、三十六億の方はあきらめろというのでは、あきらめがたいという次第でございます。
第三に申し上げたい点は、地域開発事業の進行中に国庫負担の割合に特例を認めておりまする事例が現存をいたしておるということでございます。東北開発促進法によりまする現在の規定は、それぞれの地方団体が再建整備団体でなくなれば、国庫補助の増率がなくなるわけでございまするが、御承知のように、北海道に対しましては、河川法の第六十七条、道路法の第八十八条等に特例が設けられておるような次第でございます。そして政府のこの北海道開発に対しまする財政的な助成政策は、すばらしい成果を上げておると存ずるのでございます。
すなわち先ほど申し上げました経済企画庁の調べによりましても、今や北海道の道民一人当たりの所得は、全国平均の九九・二%で、全国第四位であります。第二次産業の就職者の割合も二二・一%で、これまた全国第四位であります。もちろん広大な未開発地と豊富な資源を持っておりまする北海道に対しまして、その建設事業に対する特別なる財政措置を、さらに継続をされるということには私たちも非常に賛成をいたすものでございます。
しかしながら、それと同時に、私は同様の財政措置を、その住民所得も第二次産業就職者の割合も、はるかに低い、しかもほぼ同一の面積と豊富な未開発資源とを持っておりまする東北地方の、しかも特例立法に基づいて実施されつつありまする開発事業に対しても適用をしていただくということは、政府の当然考慮せらるべき施策ではないか、さように考える次第でございます。
大蔵大臣におかれまして、その地方交付税による地方団体の財政調整に、十分の御配慮をいただきますと同時に、私のただいま申し上げましたような諸点をも、十分御検討をいただきまして、自治庁長官の提案に対しまして好意のある御決定をいただきまするように、強く要望いたしまして、私の質疑を終わる次第でございます。