橋本登美三郎の発言 (建設委員会)

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○国務大臣(橋本登美三郎君) ただいま委員長からお話しになりました通り、新道路整備五カ年計画の策定を目下建設省におきまして計画中であります。従ってこれから申し上げますることは、建設省を中心にして建設省内において検討中のものでありますからして、政府として方針が決定したという性格のものでないことを御了承願いたいと思います。
 建設省におきましては、最近の交通情勢が急激に輻湊して参りまして、もちろんこれが日本経済の急激なる伸張、成長というものが原因であります。従って現行道路整備五カ年計画を改定をして、新道路整備五カ年計画を策定する必要を感じまして、目下これが新案の検討をいたしておるわけでございます。一応建設省としての構想をお話し申し上げましてぜひとも御協力を願いたい、かように考えております。
 まず、現在実施中の五カ年計画でありまするが、御承知の通り、本年度はその第三年度目にあたっておるわけでありますが、その進捗率は昭和三十五年度末におきまして、一般道路事業五二・五%、有料道路事業を加えた全体では四七・三%となる予定であります。これは過去二カ年間の進捗状況を見ますと予算通りに順調に推移をいたしております。この五カ年計画はあと二カ年を残しておるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、最近における目ざましい日本経済の成長、これに伴うところの輸送需要の増加、とりわけて自動車によるところの輸送量がきわめて高い伸び率を示しておるわけであります。現五カ年計画を策定いたしました当時に予想した自動車輸送の計画と、その後における実績とを対比してみますと、貨物におきましては計画に対して昭和三十三年度一・二五倍、昭和三十四年度一・三二倍、旅客については昭和三十三年度一・一一倍、昭和三十四年度一・一三倍とそれぞれ当時の計画を上回っておる現状であります。諸外国の例を資料によって調べますると、自動車輸送が今後ますます伸びていく情勢が予想せられるのでありまして、現行五カ年計画が達成されるといたしましても、全国の至るところに道路交通の混雑と行きづまりというものが起きる可能性を、強くわれわれは予想することができるのでありまして、従って現行五カ年計画ではこれらの混雑を解消することはできない状態であります。で、この現状を打開するためには、この際道路事業規模を大幅に拡大する必要を痛感しておるようなわけでありまして、建設省といたしましては、経済企画庁を中心に目下所得倍増計画を考えておるのでありまするが、この計画を達成するためには、その基礎的条件ともいうべき道路の整備を促進して経済発展の基盤を強化しなければならない、かように考えております。
 このような情勢に対処するために、建設省におきましては現行道路整備五カ年計画を昭和三十五年度をもって発展的に解消をして、昭和三十六年度を初年度とする新道路整備五カ年計画を策定する方針を立てておる次第であります。新五カ年計画は、将来の経済の伸長に伴う輸送需要に対応するよう定めるべきでありますが、その投資規模は、今後十カ年間に六兆円の道路投資を行なうことによって目途の五カ年計画を策定したい、かように考えておるわけであります。
 この新五カ年計画における道路整備の基本方針骨子を申し上げますと、まず全国的幹線道路網である一級国道につきましては、昭和四十年度に改良舗装をおおむね完了する、二級国道につきましても緊急に整備を要する区間の整備を完了する考えであります。
 次に、大都市及びその周辺、工業都市及び国際観光都市における幹線街路の整備をはかるとともに、地方幹線道路につきましても整備を促進し、また資源の開発、産業の振興並びに国際観光等の見地から、緊急に整備を要する路線の整備を進めることにいたしたいと考えております。
 高速自動車国道につきましては、名神高速道路の建設を完成するとともに、その他の高速道路につきましても、緊急を要するものにつきましてはこれを着手もしくは区間的な完成を見、並びに中央自動車道及び東海道自動車道につきましても着手をいたしたいと考えておりまして、首都高速道路につきましても、この建設を促進する所存であります。
 また、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保をはかるために、積雪地域道路事業の拡充をはかるつもりでおるわけであります。
 以上、目下検討いたしております新道路整備五カ年計画案の概要を申し述べましたが、この案により関係当局とも折衝を進める予定でありまして、私といたしましては、目下道路整備は重大なる案件でありまするので、全力をあげてこの計画の確立に努力をいたす決意でありまして、何とぞ皆様方の絶大な御支援、御協力を切にお願いする次第であります。

発言情報

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発言者: 橋本登美三郎

speaker_id: 16384

日付: 1960-08-31

院: 参議院

会議名: 建設委員会