小島徹三の発言 (地方行政委員会法務委員会連合審査会)
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○小島国務大臣 私は終戦後片山、戸田内閣当時、与党議員といたしまして、あるいはまたその後政治的立場は異にいたしましたけれども、おりに触れいろいろとかわしましたあの当時の淺沼君の親しみ深い人のよさとあの温顔を思い出すときに、今回の事件というものに対しまして、私は限りない憎しみと悲しみを感ずるのであります。つつしんで淺沼君の御冥福を祈る次第でございます。
私は、暴力というものは左右を問わず、主義主張を貫徹するために行なわれるということは民主主義の敵であるとかたく信ずるものであります。民主主義を擁護するためには、一切のこのような暴力をなくさなければならぬというかたい決意を持っておるものでございます。そのためには一日も早く迅速な対策を立てまして、この世から暴力というものをなくするということを考えておる次第でございます。もちろんかかることは言葉では非常に簡単でございますけれども、実際の問題といたしましてはなかなかむずかしい問題でございまするし、それにつきましては一般的には政治、教育、経済その他あらゆる方面からこれが対策を講じなければなりませんけれども、検察面からいたしまして私はこの暴力の温床となるべきものに対しては断固たる処置をとって、萠芽のうちにこのような暴力行為というものが起きないようにしなければならぬ、かように考えておる次第でございます。そのためにはもちろん今日の検察制度のあり方あるいはその技術というような面におきまして、さらにさらに検討を要するものがあるであろうと、目下研究をいたしておる次第でございます。
ただ私として一言申し添えておきたいと思いますことは、世間ややもいたしますと、こういう問題が起きますごとに、直ちに治安立法を強化したらどうだというような意見が起きるのでありますけれども、私といたしましては、いたずらに法律の上に法律を作ってこれらを取り締まるということを考えるよりも、今日ある法律をいかにして守ってもらうかというところに重点を置いて、私の政策を進めていきたいと考えておる次第でございます。私はいたずらに治安立法を強化するということは考えませんけれども、しかし、今日の法律をあえて無視してもかまわない、暴力によって自分の主義主張を通そうというような考えを持つ者に対しましては、今日許されておるあらゆる手段をもって断固として法律を守ってもらうようにいたしまして、よってもってこのような暴力行為というものが再び出てこないようにしたい。かように考えておる次第でございます。