葛西嘉資の発言 (社会労働委員会)

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○葛西参考人 お尋ねに正確にぴたりと当てはまるかどうか存じませんのでございまするが、一応お答えをいたしたいと思います。
 御承知のように、日本赤十字社法によりまして、その国の赤十字は一つの国に一社あるという原則にのっとりまして、日本赤十字は一つの法人ということになっております。そうしてその法人を代表するものは、社法並びに定款に基づきまして、日本赤十字社社長でございます。そして社長はその赤十字業務の一切を総理するということを書いてございます。この社長の総理の内容の実態でございまするが、これは大ざっぱに言って四つくらいあるかと思うのでございます。一つは、定款上定められた役職員並びに幹部職員の任免を社長がいたしております。それから第二番目には、本社の全体の制度の改廃、どうしていくかという根本方針の制度の改廃というような点、それから三番目は、赤十字事業は、あとで申し上げますように、支部というような組織、あるいは病院というような施設がございましてやっているのですが、それら赤十字事業の全般的な企画、指導と申しますか、そういうふうなことを本社が取り扱っております。それから第四番目にあげられると思いますのは、国際的ないろいろな事業の企画でございます。先般やりましたような中共の引き揚げでございますとか、あるいは今私どもが国の委託を受けてやっておりまする在日朝鮮人の北鮮帰還の問題でありますとか、こういうふうなもの、あるいはまた国際赤十字の会あるいは国際赤十字の執行委員の国といたしまして、いろいろこれらの国際赤十字活動というような点をやる。その総理の内容の実態は、大体この四つくらいであろうか、こういうふうに思います。
 さて今度は日本全国にわたる赤十字の事業につきましては、これは御承知のように定款の規定によりまして、全国を府県の単位によって支部というものを作ってございます。そしてその支部には民主的に選ばれた評議員会の選出によりまする支部長を任命いたしておりまして、その支部長がその支部の一切の業務を管理することを規定されております。
 従いまして、病院のことになりまするが、病院のようなものをかりに設置したいとかやめたいというときに、支部長がどういう働きをするかというのをちょっと申し上げた方がいいかと思うのでございますが、本社の規定によりますると、支部長が病院を設けようとする場合においては、いろんな書類なんかをつけて社長の承認を経なければならぬ、こういうことになっております。そして社長の承認があったらば、支部長は、社長からのその承認によって、社長の委任によって、社長にかわって病院開設の手続をする、こういうことになっております。そういうことになりましたゆえんは、赤十字は、大きなことを申しましても、やはり各支部における社員あるいは特殊な方々の御好意によって施設を経営し、あるいは施設を設置せねばならぬというようなことになっておりまして、昔から赤十字の寄付金を、その地方でいろいろ集めていただきまして、それらの浄財によって、あるいは国の援助によって立っていくというようなことになっておる関係から、国で国立病院を作るというような場合とは、いささかその辺のニュアンスの違いのありますことは御賢察を賜わりたいと思います。
 ただ病院と申しましたが、その百ある病院の中に実は三つばかり、渋谷にございまする日本赤十字社中央病院並びに産院、それから特殊の沿革がありまして長野の諏訪にありまする諏訪赤十字病院、この三つだけは支部の所管に属しませんで、本社の直轄の病院ということになっております。これは本社赤十字社長が、こういう手続を経ずして自分でそこに作るという直轄病院が三つございます。あとは全部支部長の指導のもとにある、こういうことこなっております。
 次に院長の点でございますが、これは皆さん御存じの通り医療法等の関係もございまして、病院の業務の管理者というものは院長がなっておるのでございます。本社の規則もそれを踏襲いたしておりまして、病院の管理に関する第一次の責任者を院長ということにいたしております。従いまして、今問題になっております労働組合のような関係になりますると、各病院々々に単独の労働組合というものがございまして、それらと院長との間に団体交渉をいたしておるのでございます。病院の業務の管理というような点でいたしております。ただ先ほども申しましたように全国的な一つの制度、たとえば給与体系をどうするというようなことになりますると、これは本社が一応の基準をきめまして、そうしてその基準によって各地方の実情並びに特にその地方の財政というようなもので当てはめ等をいたしておるということでございます。従いまして、先ほど申しました五つの問題につきましても、年末の一時金というような問題につきましては、これは地方の単組とそれから病院長との間で妥結することにいたしております。もう現に二十五くらいの病院は年末の賞与については各病院長と単組との間に妥結を見ておるのでございます。ところが一律ベース・アップというような問題になりますと、給与体系が関係いたして参りますので、これは本社で、中労委でやる、こういうふうなことでございます。ちょっと足らぬかと思いますが、なお不足の点がございますれば、お尋ねいただきとうございます。

発言情報

speech_id: 103704410X00219601215_006

発言者: 葛西嘉資

speaker_id: 25628

日付: 1960-12-15

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会