葛西嘉資の発言 (社会労働委員会)

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○葛西参考人 独立採算というお話がございましたが、私どもどう定義するか、その定義によって違うのでありますが、赤十字病院がやっておりますのは、先ほどもちょっと申し上げましたようにその病院を作りますときには、昔でありますると、その地方々々の方方から設置の要望がございまして、それでやろう——財源がないものでございますから、昔本社が金を持っておった時代には若干本社も出す、しかしそれだけでは足りませんので、大部分の金は地方で一つお集めをいただく。これは昔でありますが、今は本社に金がございませんので本社が出すということはできない。それで地方で出していただく。若干の公の援助等も受けておるのもございますが、そんなことで地方地方で作っていただいて、地方の人たちの福祉のために貢献しておるというようなことでございます。そんなようなことで、これは赤十字病院は創立以来、古いことを言いますと明治十九年といいますか、明治二十年以来から大体そういうふうに、そこに病院ができますと、そこの病院の収入でもって大体の支出をまかなう、よその方からそのお金を持ってくるということは——明治十九年というとずいぶん古いのでございますが、それ以来ずっとそういうふうな形でやっております。また今の、これは申すまでもないのでございますが、病院でありましても、株式会社みたようなものでございませんので、株主にそういう金の配当をするというふうなことは毛頭ありませんし、またその病院の金を取り上げて本社へ持ってくるとか、あるいは支部の方の財源にしてやるとかいうようなことはいたしておらないのでございます。大体その病院であがった金をもってやっていくという仕組みになっております。これを本社は会計上区分いたしまして、特別会計を作りまして、その特別会計で入ったものをその病院で使う、こういうふうなやり方になっております。従いまして非常に経営がよろしいと申しますか、そういうふうな病院は比較的財政状態は豊かにやっておる。ところが経営が悪いとか、あるいはまた特に地理的の条件が悪いというふうなところは非常に財政が苦しいというような実態でございます。そんなわけで、委員長のお尋ねのあれですが、結果的には私どもの百の病院には財政にでこぼこが極端にございまして、一律にものを考えるということは非常に困難な実情でございます。従いまして最近のことを申し上げますと、公務員等が一号俸上がった場合には、大体本社の方もこれに準じて一号俸上げるというふうな措置を従来とってきております。ところがその一号俸上げることにしましても、上がらない病院があるということでございます。そんなことで四苦八苦して月給を上げなければならぬという病院が十五、六から二十くらいあるというような実情でございます。しかしながらこれはいろいろ、一つの病院がやっているのであって、なぜそれをプール制といいますか、こっちへ集めてやらぬかというような議論は、議論としてはわかりますし、またそういうことも一つの法人というようなことならば考えることも可能かと思うのであります。しかしながら今そういうふうな長年のしきたりでやっておりまして、その病院で努力いたしまして上げますれば、それが一つは給与の改善になり、一つは患者のサービスに向けられるというようなところにもまた捨てがたいものがございます。そんなようなことで実行も不可能だと私どもは思っておりますし、またそういう沿革あるいはまたそういう実情というふうな点を申し上げて、この問題のお考えの御参考にしたい、こう思っておる次第でございます。

発言情報

speech_id: 103704410X00219601215_008

発言者: 葛西嘉資

speaker_id: 25628

日付: 1960-12-15

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会