河野密の発言 (予算委員会)

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○河野(密)委員 池田総理は、率直に全文を読んだわけじゃないというのですが、これはお読みになってもなかなかおわかりにならないと思うのであります。少なくともこの共産圏の首脳部の会議の共同コミュニケというものは、非常に重要なものだと私は思うのであります。これはいろいろに解釈される面が確かにあります。しかし、その解釈される面につきまして、今お話がありましたように、平和共存というか、戦争は避くべきものであるし、避け得られるのだ、こういうことをこれだけの人々が集まって確認した事実は、私は世界的に見て非常に大きなあれだと思うのです。ただそれが東西両陣営の防衛力の比較からきたものだとか、そういうような考え方は、私は非常に危険な考え方ではないかと思うのでありますが、この戦争が避け得られるのだ、また避けなければならないのだ、そうして避けることができるのだということを確認したというこの考え方の上に立って、私たちはこれからの世界の情勢というものを見ていかなければならないのではないか、ここに重大な問題があると思うのであります。その中にはむろんいろいろとジグザグがあります。いろいろな面から見られる面がありますが、その点がきわめて重要な問題であろう。この点を中心として、これからどういうふうに世界の情勢が展開していくかということを、私たちはこれからの国際情勢の中で考えていかなければならないと思うのであります。その意味からいって、私は、先ほど来申し上げましたように、日ソの交渉とか、あるいは日中関係の国交の打開の問題とか、そういう問題も、これは新しい光の中で政府も考え直すべき状態に達しておるのじゃないか、こういうことを一つ申し上げたいのであります。
 次に世界の情勢を判断する尺度と申しますか、かぎと申しますか、これについて政府の考え方というものが、さっき牽強付会的に台湾は自由民主主義の国だとか、いろいろのことを言われまするが、この現在の世界の情勢を——そして幾本かの理念が通っておると思うのでありますが、私は大体この理念が民主主義対反民主主義の問題、それから大国主義対民族主義の問題、それから議会制民主主義と人民民主主義の問題、国連主義と地域的集団安全保障主義の問題、こういうものが世界の動きの中に線として通っておると思うのでありますが、これらについて政府の根本的な考え方というものを明らかにしないと——たとえば植民地主義対反植民地主義の問題について、日本の政府としては、あるいは日本の国としては、どういう基本的な考え方に立つのだというような点を明らかにしていかなければならぬ。あるいは大国主義対民族主義の問題が至るところに起こっておるが、こういう問題についてどういう考え方に立つのだということを明らかにしなければ、日本の外交というものはバック・ボーンが通っておらない。いつでも世界の大勢によって、空気によって動いていこうというような結果になると思うのですが、これらの点について一体どういうふうに考えておるか、これを一つはっきりとお答え願いたいと思うのであります。

発言情報

speech_id: 103705261X00319601214_106

発言者: 河野密

speaker_id: 28496

日付: 1960-12-14

院: 衆議院

会議名: 予算委員会