栗山良夫の発言 (商工委員会)

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○栗山良夫君 それから、きょういただきました公益事業局の「電源開発の推進とその問題点」というのをごく簡単に拝見しましても、将来電力事業を健全化するためのいろいろな方針というものが書かれておる、だから、こういう方針というものが実行されるということの前提で今後おやりになるでしょうけれども、実はこれは別に新しいことでなくて、ただいまの電源開発法でも電源開発に必要な資金というものは政府が責任をもって調達をするとか、その他電源開発を助成すべきいろいろな問題点というものが今までも出尽しておるわけですね。そういうものが政府が伝家の宝刀を押えられるような方向で誠実に履行されたかどうかということが一つ問題があるのじゃないか、その点の説明というものはまだ寡聞にして聞いたことがない、総合的に。政府は当時国民に約束した。そういう問題点というものを一つ一つ克明に実施してきたかどうか、この点は説明を私ども聞いていないわけですけれども、この点の説明もやはり十分にしていただくことがまず第一。それからもう一つは、最近の、最近のというのは二十九年以降でもよろしゅうございますが、先ほど局長のおっしゃったように水力で十五万円、火力で七万円というような巨額の設備を要する、投入した新しい発電所で起きた電気というものは、その電気だけを見れば確かに原価は高い、それが既設の安い原価の電気とコンバインされて今日の価格体系を維持しておるわけですが、しかし、その新しく開発された電力というものが主としてどこに配電せられておるか、これも私は一つの重要な問題だと思うのですね。公益事業として国が供給の責任を持たなければならぬことに今なっております、全部の需用に対して。しかし、それは広義な見方であって、狭義に見るならば、自分の力で発電をすることのできないような、自分の能力で発電をすることのできないような、そういう需用面については、これは供給責任というものを政府があくまでも持たなければならぬ。しかし、大企業のような場合には戦前でもありましたように、電力事業よりは自分で電力を起こした方が安いのだということで自家発電というものがどんどん作られた。ところが、最近私ども聞くところによると、あるいは見るところによると、自家発電が単価が安いからというので建設をせられるという例はほとんどないと思います。工場の余熱利用等で、それは若干はありますけれども、積極的に、そういうことでなしに、自家発電を建設するというような、戦前にあったような姿は全くありません。このことは逆に言うならば、大企業、何方キロというような電力を一工場で消費するような大工場がみずから自家発用の発電所を作るよりは、ただいまの政府がきめておる電気料金によってやった方が安いのだ、安上がりだ、そういうことが理由になって、私は自家発電というものができていないと思います。従って、それを逆に言うならば、せっかく税金を使い、そうして国の金までも投入して、今電源開発をやってできた電力というものは、一体そういうような部面にどの程度流れておるのか、ほんとうに家庭だとか工場の電灯あるいは事業用の電力、中小企業の電力、そういうものに集中して行なわれたのか、その辺の分析というものがはっきりしないと、これまた電力料金の検討あるいは将来の国家資金の投入の仕方等についても、にわかに私は判断がつかないと思うのですね。そういう検討をおやりになっているかどうか。

発言情報

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発言者: 栗山良夫

speaker_id: 24197

日付: 1960-12-15

院: 参議院

会議名: 商工委員会