武見太郎の発言 (社会労働委員会)
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○武見参考人 お手元にお配りいたしました資料の1をごらんを願いたいと思います。「全国一斉休診、定期検診、予防注射及び予防接種の協力拒否並びに健保・国保総辞退届の取りまとめについて」というのがございます。その記というところに、「二月十九日(日)全国一斉休診により、国民大衆に対し「医療の実情を訴える会」を各地で催し、歯科との共同斗争を行なう。赤旗、白衣は用いぬこと。例えば街頭演説、婦人会、部落会、PTA等その他に働きかけること。大会も結構である。今回は日曜日につき勤務医にも働きかけること。なお、保安要員は残さない。」残さない」と書きましたのは、残してはならないということは言っておりません。それからストライキではございませんから保安要員を残す必要はないわけでございます。ストライキならば保安要員の問題も考えられますが、ストライキではございませんから「保安、要員は残さない。」と書いてございます。そしてしかも個人の開業医が日曜日に休みます場合には届け出る必要も何もないわけであります。これは官公立病院でさえも日曜日にお休みになっているのでございますから、個人の医者も休むことは全く差しつかえないわけで、病院は医療法に、よって当直がおります。しかし私どもは万一のことがあっては国民に相済まないと考えておりますので、「予め都道府県知事に申出で、都道府県知事の責任において準備せしめ、医師会はこれと協力しないこと。また日病の協力要請にも応じないこと。」ということを出したわけでございます。このことは都道府県知事が、医師が休むとすれば当然公的医療機関その他を御利用になるということが権利としてできることでございます。日本医師会長は会員に対しまして、お前は残って、日曜日を休んじゃいけない、その日は患者を見ろという命令をいたす権限はございません。もし残って患者の診療に従事せよと申しますならば、まず私は本人の承諾を求めなければなりません。その上看護婦その他の費用を日本医師会が弁償をいたさなければなりません。これらのことはとうてい日本医師会には権限もございませんし、それから全国的に弁償する力もないわけでございます。またそういう種類の団体でもないわけでございますから、それでこういうふうな申し出をしているわけでございます。
日曜休診を非常に罪悪視している、ようでございますが、これが診療拒否でないこと、しかも医療の実情を国民に訴えて新しいりっぱなものをこしらえようとする建設的な努力をやっていこうということでございます。またこの中で大事なことは、もしも将来日曜日にある特定の病院、診療所に対して診療を続けろというようなことが、その土地の状態として望ましいならば、国の責任において費用を持っていただかなければ、現在の低単価のもとにおきまして個人の医師が自発的にこれをすることは、労働基準法その他の面からとうてい不可能の状態になっております。
皆保険をむやみに、いいかげんな線路の上に通すことが悪いと申し上げましたのは、まず日曜休診だけでさえこのような問題が起きるということは、いかに皆保険の路線がいいかげんな、がたがたな路線であるかということであると私は考えております。また私どもは、定期検診や予防注射、予防接種は一切協力しない旨、直ちにこれを都道府県知事や保健所長に連絡をいたしますが、流感でございますとか、小児麻痺ワクチンのような、医師会において緊急、必要と認めたものに対しましては、お役所の下請はやらないけれども、自発的にこれを土地の方々に奉仕するということをここで言っているわけでございますから、いささかの不安も国民には与えていないわけでございます。その次の三は、「健保、国保総辞退届を都道府県医師会長の下に二月二十五日までに取りまとめること。文書様式は追って指示する。」これはどうしても国民皆保険が現状のままで入るならば、私どもは責任を持って患者さんの治療に応ずることができませんし、新しい医学の理念を日本に植え付けることができませんので、私どもの学問上の良心、専門家としての良心から、このような処置はやむを得ないと考えております。「迫って、同封「医療白書」並びに「あなたがたの医療」のパンフレットをPRに活用願います。」ということでございます。