尾村偉久の発言 (社会労働委員会)
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○尾村政府委員 ただいまの結核死亡率が相当なスピードで低下しておる原因でございますが、ただいまの御意見の中のやはりこれは今までのところは両方の理由が奏功しておる、こう見ております。と申しますのが、一つは対策の中での化学療法あるいは手術療法等によりまして、従来でございますと一定の進行を見たものは古くからの大気、安静、栄養というだけの一般療法ではなかなかそれ以上積極的に食いとめられない、死の転帰をとるというのが従来の例でございましたが、これが食いとめられるようになりまして、進行をとめるのみならず、相当のものを治癒に向かわせることができるようになった。しかもその普及度が患者数に対しまして逐次拡大されておりますので、これが最も有力な死亡率そのものの低下の最大の要因、こう存じておりますが、もう一つの問題として栄養状況その他の生活環境状況も非常に影響しておる。こう思われますのが、最近やはり低所得で、いわゆる国民の平均の水準から見ますと栄養も不十分である、生活条件も悪いという者の死亡率の低下率が非常に遅々としておりまして、これらの条件がそろっておる対象は、やはりこの平均の低下率以上のスピードで早くいい方に向かっておる、こういうような点から見ますと、やはりこれらの方も相当な影響がある。従って現在までの実績から推定しては、ここ当分は両者ともにやはりこの結核対策には必要であって、一方のみが最大の要因であるからそれだけに力を入れたということでは、日本全体の今後の一そうの結核の低下対策にはやはり不十分である、こういうふうに見ているわけでございます。