田中幾三郎の発言 (地方行政委員会法務委員会連合審査会)
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○田中(幾)委員 なお右翼の勢力というものは非常に強い動きをしておるということは、この「防共新聞」、これに書いてありまする言葉は、「今後かかる事件を起さざるために、刑法に不敬罪等を復活せしめ、また新聞紙法および出版法を制定しなければならぬ。」また、これはいい悪いは別問題として、「池田内閣は、之等を断行して祖国日本を護る勇気あるや否や。吾人は、池田内閣は之を行なう使命を確認して是を断行せざれば存在の意義なしと断定するものである。政府も国民も国体破壊の大逆罪に対して断々乎として、急速に処理しなければならぬ。もし政府が躊躇逡巡せば国民が起たねばならぬ。またまた七生報国の真愛国者出づべし。」非常に激しい行き方であります。
もう一つの全日本愛国者団体会議という新聞にも「少なくともこの問題は日本国民全体の問題として、日本国民が納得出来る方式で万人監視の中で解決しなくてはならぬ。もし池田内閣にして逡巡躊躇して急速なる処理を怠らんか、またまた七生報国の愛国者は起たん。」と言っておる。七生報国というのは死んで相手を殺すということです。こういう危険な思想を持った団体がやっておるのでありまして、一昨日でありましたか、坪野君の質問にもありましたが、朝日新聞に今度はあなたをやるのだ、しかしお母さんが生きておるから、お母さんには悪いからといってちゅうちょするというような言葉がありました。きのうは人の身、きょうはわが身でないとだれが保証しますか。ですから私は、この問題の責任問題を追及するなら追及するとして、今後におけるこういう非常に危険な過激な思想を持っておる右翼の勢力でありますから、あなたはそれを言葉だけでなしに、この問題に対していかにして対処するか、またこの問題を放置しておくのならば、左翼との激突が起こって血を見る惨事が各所に起こります。新島をごらんなさい。もはやすでに右翼も行っているでしょう。ですから左翼の団体に対する規制は破防法でやれるのでありますし、もし藤井長官のおっしゃるように条件が可能であるならば、あの破防法をそのまま自動的に適用もできるわけであります。しかし右翼の勢力というものは、団体規制だけではできない一つの特質を考えられて、具体的にすみやかに立てられないというと、私は左翼との対決もあり、人命がはなはだしく侵される。あるいは一人一殺主義というようなことで、一人の党が一人ずつ殺すというようななことになってくれば、これがまた一つの大きな社会の混乱を及ぼすかもしれませんから、どうぞ一つ善処をされたい。
同心にわが党は、国会に対して暴力対策特別委員会を設置して下さいということを要望してありますが、あらゆる衆知をしぼって、これはわれわれは政府の責任だけに――今後は野党としてもわれわれは責任を負わなければならないのでありますから、衆知をしぼってこの対策を立てるために何らかの方策を立てられるように御要望申し上げて、質問を終わります。