猪俣浩三の発言 (地方行政委員会法務委員会連合審査会)
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○猪俣委員 私を総理大臣にしていただけば、私は直ちにやりますよ。してくれますか。(笑声)しかし私は、ある程度のあれは出しておるはずであります。第一に右翼テロ団体を根絶しなければならぬ。これは予科練時代の軍事基地と同じものである。そこで特殊の教育を施しては飛び立っておる。たまには目標にはずれることはありましょう。だから、この軍事基地をなくさなければテロ事件は終結しない。そこで軍事基地をなくする方法、第一にはこの資金源を断たなければならない。そこであなたにこの資金源の調査をお願いし、あなたも資金源を断つことが必要であるとおっしゃっておる。しかし、今日までどういう調査をなされて、どういうことになったか、さっぱりわけがわからぬ。おとといも法務省から報告になった。こんなものは政治資金規定法で届けてあるものをまる写しにしたようなものである。われわれは民間にあって権力がありませんから、なかなか調査ができない。右翼の資金源について全部調査したいと思いますけれども、なかなかできない。しかし、政府は警察も持っていれば公安調査庁を持っている。これはいくらでも調査ができたはずです。それを今日まで明確なる調査をしておらぬ。そこでそれには、あるいは法律の不備があるかもしれぬ。だから政治資金規正法を改正して、もし届け出におかしな点があるならば、ある程度の調査権を付するように改正しなければならぬじゃないかということも私は十月に言っているはずです。それに対してあなたは何の考慮も払っておらない。いかなる右翼団体の資金源の調査を命じられたか、政治資金規正法について、一体いかなる改正をしようとあなたが考えたか、一つも私は承っておらぬのだ。なおまた破壊活動防止法の適用についても、私はすでに申し上げておる。これは法務省で研究しておるらしいのでありますが、なお右翼団体を根絶するには、やはり立法措置が必要だ。ドイツは第一次大戦後、いわゆる天皇政治が廃止せられまして、ワイマール憲法ができた。そうすると民主主義に対して反感を持つ右翼が次々にテロを行なって、いろいろの大臣その他反対党の領袖等が次々に殺される。そこで一九二二年に共和国擁護法という法律を作って、テロを扇動する者、及びテロリズムを実行する者、こういう者に対して徹底的な厳罰をし、その財産すべてを没収する、こういう強硬な立法をした。そのために十年間ドイツにおいてテロは閉塞したのであります。一体日本の政府並びに警察は、この右翼団体なるものに対してあまりに――これは無理もないのだ、右翼の掲げておる目標は、大体今の自民党諸君やなんかの考えておることと一致しておるのです。憲法を改正する、国防を充実する、天皇は神聖だというようなことを書いている。荒木文部大臣が考えていられるようなよい日本人なんというような思想でやっておるから、皆さんとお互いに主義が一致していると思うかもしれませんが、彼らに対する憎しみが足りないのです。しかしこれは必ずや、今左翼ばかりがねらわれているが、またぞろこれはお互いの頭上にかかってくるかもしれません。私はここに峻厳なる態度をもって、第一次大戦後のドイツの一九二二年の共和国擁護法のような特別法を作るか、しからざれば少なくとも私は連座規定を設けろ、その連座規定でも立証責任を転換すればいい。たとえば愛国党の赤尾君が、あの山口その他小森に対して、あれはどうしても扇動したと思われる。ああいう場合には一応扇動として処罰して、もしそうでないならば、これは愛国党の方からそうでないという証拠を明らかにすることによって無罪を主張する。立証責任の転換くらいはこの際刑法なり特別法を作ってやらなければならぬじゃないか、こういう話も私はしているはずです。それに対して何らの措置が今日まで講じられておらない。一体こういうことに対して、あなたは考えたことがあるのかないのか、それを一つお聞かせ願いたい。