野本品吉の発言 (決算委員会)
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○野本品吉君 防衛庁関係の決算につきまして、きわめて大まかな御質問を申し上げたいと思います。
当院の決算委員会といたしましては、防衛庁の予算経理につきまして多大の関心を持ちまして、かなり従来も詳細に検討を加えてきたわけであります。そしてその結果、防衛庁に対しては、まことに遺憾なことではありますけれども、何回かにわたりまして警告の決議をいたしておるわけであります。この決算委員会の警告決議等にかんがみられたのでありましょう。当局が相当経理の適正、公正を期するための努力をされておるということも、一応私どもはこれを認めておりまして、従って、その結果として、三十二年度に一億四千三百三十七万というのが、約一億円減少しておるというこの御説明に対しましては、これは努力に感謝すると同時に、われわれ委員といたしましても、心からこれを喜び、さらにその努力が継続されまして、かような事故が一つもないようにということを念願してやまないものであります。
しかし、しさいにこれを見ますというと、一億円という大幅の批難金額が減少したとは言いますけれども、ただいまも長官から御説明のございましたように、防衛庁関係と調達庁関係とを合わせますというと四千四百五十万という、相当数の批難金額に上っておる。で、私は、従来の本委員会の防衛庁の経理に対する深い関心という点から考えますというと、この合わせまして四千四百五十万という数字も、必ずしも少ない数字とは考えられません。
そこで、依然としてかような批難金額が現われてきておるという根本は、一体どこにあるかということでありますが、特に本日は大臣が御出席になっておりますので、その点に触れまして、大臣の御所見を承りたいと、こう思うのです。
で、四千四百五十万という数字をいろいろな角度から見たわけですが、私はこれを納税する者の立場からながめるというわけなんです。そこで、昭和三十三年度の日本の農家一戸当りの所得税は、私の調べたところによりますというと、平均農家一戸当たり所得税が八千六百円であります。この所得税八千六百円を納める農家というのは、地方におきましても小農ではありません。相当な規模の農業経営をしておる人の納める額が、これが八千六百円。そこで、四千四百五十万という、この指摘された金額を、農家負担、農民負担という立場から考えますというと、実に五千百戸ということになる。つまり相当の農家が五千百戸で納める税金が、この四千四百五十万になるということです。そこで、私が特に申したいと思いますことは、予算の経理にあたって、少なくもこの金額が、暑さ、寒さの中で、あるいは雨を冒し、あるいは風を冒して、文字通り血と汗の努力を続けた農家の税金五千百戸分を、端的に言えば、非常なむだな使い方をしておる、こういうことなんです。で、こういう点から考えますというと、私は経理担当者というものが、はたして自分たちの誤り犯した事務上の粗漏から、五千百戸の農家をみな食ってしまっておる、こういうような気持で考えなければ、とうてい経理の厳正は期し得ないと思うわけです。で、大臣は、これらの点についてどうお考えになりますか。