小沢行雄の発言 (建設委員会)

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○参考人(小沢行雄君) 自治会協議会の事務局を預かっております小沢でございます。公団法の一部改正案につきまして私ども公団住宅の居住者の立場といたしまして、意見を申し上げさせていただきたいと思います。
 私どもの協議会と申しますのは公団の各団地に町会に類似するような自治会というものがございまして、その連合体として協議会というものが存在しております。現在のところその組織率は関東周辺三十五団地二万戸でございまして、全戸数の約五〇%に該当しております。しかし大体その団地に住む人間の意見というものはそれほど変わっておりませんから、これから私が集約して申し上げます居住者の意見というものは、大部分の団地居住者の意見というものを代表しているものとお考えになって差しつかえなかろうかと存じます。
 私ども主として郊外の団地に居住しております君たちの、このたびの改正案につきまして最も関心の強いところは第三十二条二項の追加でございまして、そこに「公団は、建設大臣の認可を受けて、公団の管理に係る住宅の存する団地の居住者の利便に供する施設で政令で定めるもの」云々「事業に投資(融資を含む。)をすることができる。」という条項でございます。これは別に、公団の第二会社法とかいうように私どもは呼んでおりますが、いろいろな問題を含んでおるわけでございまして、以下私はこの第三十二条の二項の追加について意見を申し述べたいと思います。現在私どもの組織、自治協議会としてまとまった正式の見解というものはございません。現在審議中でございまして、従ってこれから申し上げますことは、代表的な意見をピックアップいたしまして集約していきたいと、こういうように考えます。
 大体二つの代表的な意見があるのでございますが、まず第一にここで考えておるようなサービス事業というものは、元来が非営利的でありますから、従って公団の管理業務のうちに包括する方がよろしい、本質的には営利団体になるような、このような事業会社というものを設立して、そこにゆだねるべきではないという意見が一部にございます。しかしながら、これと対照的に第二の意見といたしましては、現実に新設を予定しておりますサービス事業会社、これが実際に行なおうとしている事業内容というものを見ますと、この改正案並びに説明書にはごく簡単にしか触れられていないようでありますが、現在私ども公団住宅に居住している人間の最も切実に希望している事項、たとえば託児所の建設であるとか、あるいは貸し倉庫の建設であるとか、その他集団電話の建設であるとか、そういったことを予定しておるようでございますので、これは居住者といたしまして、一日も早くそういった施設を作ってほしいと、これは共通の願いでございます。従って現在の公団の立場というもの、これはともかくも住宅事情を幾らかでも緩和するために、建設事業を急ぐというような立場から、なかなか実際にでき上がってしまった団地の居住者の利便を供するという面には、第一義的には事業として回ってこないというような現状がございますので、そういうサービス事業というものを別建ての組織として、運営するということもこれはやむを得ないのではないか、こういうような考えであります。従いまして、本質的に云々というようなこともありますけれども、ともかくもそういう事業をしてくれるような事業体というものができるということは望ましいことであるし、またどうせできるならば一日も早くそういった事業体を設立していただいて、早くその実際の仕事にかかっていただきたい、こういうような考え方が第二の代表的な意見でございます。しかしそういった事業会社を設立してもらいたいという意見、これは無条件ではございませんで、居住者の立場といたしましては、設立するにあたっては、少なくとも以下私の述べますような三つの条件というようなものを1具体的な条件について具体的な処置をとってもらいたいというように考えているわけであります。その三つの条件というものは何であるかと申しますと、大体私どもが公団の理事者からお聞きするところによりますと、この投資の財源というものは、私たち居住者が拠出しております家賃のいわば敷金に当たるわけですが、その利息分から出すのであるというようなことを聞いております。まあ別に投資の資源が何であろうと本質的には変わらないわけでございますが、ことさらその原資というものが居住者の敷金の利息相当分であるとするならば、重大な関心をもたざるを得ないわけでございまして、まず第一にあくまでも居住者の利便を本旨とした事業であること。これは法の改正の趣旨にもなっておりますので、言うまでもないことであると思いますが、念には念を入れてこのサービス会社というものが、あくまでもその居住者の利便というものから逸脱した事業を行なうということがないように希望するわけであります。これが第一点。
 それから第二点といたしましては、経営陣というものが、常に居住者の立場を理解いたしまして、公益ということを強く念願としている優秀な人間に当たっていただきたいということであります。とかく第二会社というようなことになりますと、そのようなことはないかとも思いますが、第二流の人物がこれに当てられるというようなことが、まま多いのでございまして、そのようなことは断じて避けていただきたい、これが第二点でございます。
 それから第三点といたしましては、そういった事業体の運営にあたっては、居住者の代表の意見を絶えず取り入れていただきたいということ。その具体的な方法としてはいろいろ考えられると思うのでございますが、事業体の代表者、居住者代表、端的に言うならばわれわれの協議会の代表との間に意思の疎通をはかるような、何らかの機関を設けるということも一つの方法でございましょうし、あるいは事業体の最高幹部の中に、居住者代表を入れるというようなことも一つの方法であろうかと存じますが、具体的な方法はともかくといたしまして、何らかの形で居住者代表の意見を、事業体の運営に絶えず取り入れて、居住者の意見とあまり背反しないような事業の運営をしていただきたい、これが第三点でございます。
 この三つの条件に対しまして、具体的な処置というものがとられるならば、私ども居住者といたしましては、この法案の一日も早い通過を願っている次第でございます。以上大体居住者の代表といたしまして意見を開陳いたしました。

発言情報

speech_id: 103814149X01019610302_004

発言者: 小沢行雄

speaker_id: 20921

日付: 1961-03-02

院: 参議院

会議名: 建設委員会