田中一の発言 (建設委員会)
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○田中一君 現今の都市の状態から見ても、私ども社会党としても、このような施策がもっと早く持たれないということに対しては、今の参考人と同様の共感を覚えておりますけれども、ただ、なぜ今までこういう施策がとられなかったかという点であるのであります。幸いきょうここに建設大臣もあそこで聞いておられるからあえて言いますが、何の抵抗があって今までこういう、もう当然しなければならぬというような施策がとれなかったかという点を考えてみると、私は法律を十分に消化して使っておらなかったということだと思うのです。従って、第一に伺いたいのは、この法律案が通った暁には、どういう方法で、どういう実施計画でこれを推進していくかという点が第一です。従来公共施設を、あるいは公共事業を行なう場合、御承知のように土地収用法の第三条の規定による事業ならば、この国民の権利を守る法律によって、すべての施策は行なうべきである。これはここに、私の目の前にいるところの岩沢忠恭君が昭和二十六年に提案し、社会党もこれに同調して、共同提案という形でもって出したこの土地収用法という新しい法律案、ところがこの法律を完全に使って、この事業によって受けるところの被害者等の理解の上に立つ事業というものは今までなかったのです。従って従来通り旧土地収用法のあの強権的な思想を持っているところの精神で、この新しい土地収用法をも歪曲して、常に伝家の宝刀的な権力のにおいをかざしながら、あるいはPRする、あるいは用地買収を強要するという行為が行なわれておった。そこに国民の不信感があるわけです。ことに新しい憲法のもとでは、人民の権利というものが相当法律上も明記されておる現状から見て、このような法律の行き方をとらなかったというところに問題があると思うのです。結論的に言えば、土地収用法を完全に消化して、土地収用法の事業認定というよりも、いわゆる都市計画事業ですから、事業認定というものは当然きております。全面的に現在の土地収用法、これを活用して行なおうとするか、あるいは従来通り、買収という形によってこの事業を遂行しようとするのか、との点ですが、この土地収用法の特例では、これはこの事業は入っておりません。これは、せんだって建設大臣もそういう答弁をしておりますし、法案が提案されてきておりますが、これには入っておりません。従って、どういう方法で——現行法で完全にとれを実施しようとするか、あるいは従来通りの買収方式によって行なおうとするか、これをあわせ使うなんという言葉をあなたが言ったならば、そういう答弁をしたならば、もうこの事業はできません。ということは、そこに新しいごねとくというようないやな——国民はそんな気持を、都民はそんな気持を持っておらないのですが、いやな印象を与えて、ますます問題が紛糾してくるのです。一つ山田君の答弁を求めます。