堀秀夫の発言 (社会労働委員会)

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○政府委員(堀秀夫君) 大局的な見通しにつき——ましては、ただいま大臣から御説明をいたしたところでございます。これに伴いまして、ただいま藤田先生御指摘の基本的な完全雇用の達成という目標に、わが国の雇用状態を近づけていくためには、政府、それから関係者において努力すべき幾多の点があると考えるわけでございます。基本的には、もとより国民所得倍増計画等に基づきまして、高度の経済成長を達成していくということによって、雇用の増大をはかることが必要であることは申すまでもありませんが、さらに具体的には、第一番目に、わが国の現状におきましては、技術者、技能者の不足と、熟練労働力の不足とい5点が目立っておるわけでございまして、これは今後において経済がさらに高度化するにつれましてその必要性は増大して参ると考えるわけであります。従いまして、第一番目に、技術者、技能労働力の養成を確保いたすために職業訓練の拡充強化ということをはかることが必要であろうと考えるわけでございます。第二番目に、その間におきまして、ただいまの現状においては、現在におきましても、産業間あるいは地域間におきまして、労働力の雇用状態のアンバランスという問題が出ておりまするが、今後においても経済発展の過程におきまして、そのような傾向は依然として続くことは予想されるわけであります。その意味におきまして労働力流動性の増大をはかるために、まず労働省の行政といたしましては、全国的な視野に立つところの広域職業紹介体制を確立するということが必要であると考えるわけでございます。ただ、その場合におきましてそのような見地で職業あっせんをいたすといたしましても、これによって動くところの方々について、その移動を円滑にするための裏づけが必要と考えられるのでございます。そのためには、まず第一番目に、専職訓練の拡充強化ということが必要であろうと考えます。それから第二番目に、移動労働者のさしあたって当面する困難な問題といたしまして住宅問題がございますので、移動労働者用住宅の建設等の措置を促進することが必要であると考えます。これと並びまして、労使間におきましては、労働移動を阻害するような企業の封鎖的雇用制度の改善ということが必要であろうと考えられるわけでございます。これと並びまして、低開発地域、また、失業者の多発地域につきましては、産業開発施設の整備、工場の誘致等の産業立地政策の適正化が必要であろうと考えられるわけでございます。第四番目には、これは申すまでもないことでございますが、最低賃金制度の充実、あるいは社会保障制度の拡充等によって、低所得者の層の解消をはかっていく、こういうようなことが必要であろうと考えるのでございまして、以上のような基本的な考え方に基づいて、政府の施策を積極的に推進していくことが必要であろうと思うわけであります。また、その過渡期におきましていろいろな摩擦を予防する措置といたしまして、公共事業あるいは財政投融資事業の弾力的な運営、あるいは失対事業の基本的な実施ということが摩擦防止のための過渡的な措置として必要となってくるであろう、以上のような基本的な考え方に立ちまして進めて参りたい、このために政府において行ないまするところの行政のきめをよりこまかにいたしまする意味において、政府の行政と表裏一体となって雇用促進事業団におきまして、政府の手が行き届かないような面につきまして、積極的に事業を実施いたしまして、労働力流動性の促進と同時に、熟練労働力の養成をはかって参ろう、こういう考え方でおるわけでございます。

発言情報

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発言者: 堀秀夫

speaker_id: 15153

日付: 1961-05-11

院: 参議院

会議名: 社会労働委員会