社会労働委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十六年五月十一日(木曜日)
午前十時四十六分開会
———————————
委員の異動
四月二十八日委員山本利壽君辞任につ
き、その補欠として郡祐一君を議長に
おいて指名した。
———————————
出席者は左の通り。
委員長 吉武 恵市君
理 事 加藤 武徳君
坂本 昭君
藤田藤太郎君
委 員 鹿島 俊雄君
勝俣 稔君
谷口弥三郎君
徳永 正利君
山本 杉君
横山 フク君
小柳 勇君
村尾 重雄君
衆議院議員
小笠 公韶君
国務大臣
労 働 大 臣 石田 博英君
政府委員
経済企画庁総合
計画局長 大来佐武郎君
労働省職業安定
局長 堀 秀夫君
事務局側
常任委員会専門
員 増本 甲吉君
———————————
本日の会議に付した案件
○駐留軍関係離職者等臨時措置法の一
部を改正する法律案(衆議院送付、
予備審査)
○雇用促進事業団法案(内閣送付、予
備審査)
———————————
この発言だけを見る →午前十時四十六分開会
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委員の異動
四月二十八日委員山本利壽君辞任につ
き、その補欠として郡祐一君を議長に
おいて指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 吉武 恵市君
理 事 加藤 武徳君
坂本 昭君
藤田藤太郎君
委 員 鹿島 俊雄君
勝俣 稔君
谷口弥三郎君
徳永 正利君
山本 杉君
横山 フク君
小柳 勇君
村尾 重雄君
衆議院議員
小笠 公韶君
国務大臣
労 働 大 臣 石田 博英君
政府委員
経済企画庁総合
計画局長 大来佐武郎君
労働省職業安定
局長 堀 秀夫君
事務局側
常任委員会専門
員 増本 甲吉君
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本日の会議に付した案件
○駐留軍関係離職者等臨時措置法の一
部を改正する法律案(衆議院送付、
予備審査)
○雇用促進事業団法案(内閣送付、予
備審査)
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吉
吉武恵市#1
○委員長(吉武恵市君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。
駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。
この発言だけを見る →駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。
小
小笠公韶#2
○衆議院議員(小笠公韶君) ただいま議題となりました駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由並びに内容を御説明申し上げます。
この改正案は、本法の施行の状況及び駐留軍関係離職者の特殊事情にかんがみ実情に即した改正を行なおうとするのが、その趣旨でございます。
その要旨を御説明申し上げますと、まず第一に、中央協議会の委員に、厚生次官を加えるため委員の定数を一名増加し、連絡調整を一段と強化することであります。
第二は、中央協議会に事務局を設置し、機能の強化をはかることであります。
第三は、条例によって置くことができるとなっております都道府県協議会と同様に、市町村にも駐留軍関係離職者等対策協議会を設けることができることとし、国は、これに要する経費の一部を補助することとして、実情に即した対策が講ぜられるようにすることであります。
第四は、特別給付金の支給範囲を広げて、昭和三十二年六月二十二日の岸・アイク声明の行なわれたときに、PX従業員等、軍諸機関雇用労務者であった者が、引き続き在職し、政府雇用労務者に切りかえられた後、離職した場合には、前の軍諸機関雇用労務者であった在職期間と政府雇用労務者としての在職期間とを通算して特別給付金を支給できるよう改めることであります。
第五は、駐留軍関係離職者で、公共職業訓練を受ける者には職業訓練手当を、公共職業安定所の紹介による就職のため居所または住所を変更する者には移転に要する費用をそれぞれ支給することであります。
その他、本案は公布の日から施行するが、職業訓練手当及び移転に要する費用の支給に関する部分は、雇用促進事業団法の施行の日から施行するといたしておりますほか所要の改正を加えております。
なお、本案施行に要する経費は本年度既定予算の範囲内及び予備費をもって充てることといたしております。
以上が本案の要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願いいたします。
この発言だけを見る →この改正案は、本法の施行の状況及び駐留軍関係離職者の特殊事情にかんがみ実情に即した改正を行なおうとするのが、その趣旨でございます。
その要旨を御説明申し上げますと、まず第一に、中央協議会の委員に、厚生次官を加えるため委員の定数を一名増加し、連絡調整を一段と強化することであります。
第二は、中央協議会に事務局を設置し、機能の強化をはかることであります。
第三は、条例によって置くことができるとなっております都道府県協議会と同様に、市町村にも駐留軍関係離職者等対策協議会を設けることができることとし、国は、これに要する経費の一部を補助することとして、実情に即した対策が講ぜられるようにすることであります。
第四は、特別給付金の支給範囲を広げて、昭和三十二年六月二十二日の岸・アイク声明の行なわれたときに、PX従業員等、軍諸機関雇用労務者であった者が、引き続き在職し、政府雇用労務者に切りかえられた後、離職した場合には、前の軍諸機関雇用労務者であった在職期間と政府雇用労務者としての在職期間とを通算して特別給付金を支給できるよう改めることであります。
第五は、駐留軍関係離職者で、公共職業訓練を受ける者には職業訓練手当を、公共職業安定所の紹介による就職のため居所または住所を変更する者には移転に要する費用をそれぞれ支給することであります。
その他、本案は公布の日から施行するが、職業訓練手当及び移転に要する費用の支給に関する部分は、雇用促進事業団法の施行の日から施行するといたしておりますほか所要の改正を加えております。
なお、本案施行に要する経費は本年度既定予算の範囲内及び予備費をもって充てることといたしております。
以上が本案の要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願いいたします。
吉
吉
吉
吉武恵市#5
○委員長(吉武恵市君) 速記を始めて。
それでは午後一時再開することとし、これをもって暫時休憩をいたします。
午前十時五十四分休憩
————・————
午後一時四十一分開会
この発言だけを見る →それでは午後一時再開することとし、これをもって暫時休憩をいたします。
午前十時五十四分休憩
————・————
午後一時四十一分開会
吉
吉武恵市#6
○委員長(吉武恵市君) ただいまから社会労働委員会を再開いたします。
雇用促進事業団法案を議題といたします。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
ちょっと速記やめて。
〔速記中止〕
この発言だけを見る →雇用促進事業団法案を議題といたします。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
ちょっと速記やめて。
〔速記中止〕
吉
藤
吉
藤
藤田藤太郎#10
○藤田藤太郎君 雇用促進事業団が今度提案されているわけでありまして、この雇用促進ということより、むしろ完全雇用をどう進めるかということについては、これはもう政府ばかりでなしに、われわれ国会にとっても非常に重要なことだと、こういう認識に立って、この雇用促進、完全雇用の方向というものを私はきめなければならぬ、こういう工合に思っております。そういう意味で、この雇用促進事業団の目的というところに書いてあることを見ますと、よいことが書いてあります。書いてありまするが、私は雇用促進の大きな柱というのは、完全雇用を達成し、そして経済繁栄と福祉国家を達成するんだ、そのためにこれとこれと、こういうことが必要なんだ、こういうことを明確にここに書いてないわけなんですが、この法の目的について労働省がお考えになった御説明を願いたい。
この発言だけを見る →石
石田博英#11
○国務大臣(石田博英君) 完全雇用の達成ということは、これは単に労働行政だけでなく、国政全体の大きな基本的目標であります。その完全雇用達成のためにこの雇用促進事業団は、現在雇用情勢の中にありまする各種の矛盾を調整しようという役割を持って誕生すべきものだと、こう考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →藤
藤田藤太郎#12
○藤田藤太郎君 私は、雇用促進という字句が頭に使われる以上は、何といっても完全雇用の達成ということが主目標であり、この事業団の役割というものは失業者をなくするんだという目的が明確になって、労働行政の分野ばかりでなしに、日本の経済からあらゆる面においてこの事業団というものがリーダー格になって次から次へとそういう条件を整えて、そこからできたものを内閣が各行政分野において具体的に完全雇用に合わすようにしてゆくという意義のあるものだと、私はそういうふうに認識しておった。今の労働大臣のお話を聞いていると、完全雇用というのは内閣の問題であってその雇用問題、就業問題の調整をするんだ、こういうことをおっしゃると私たちの認識とは少し違うのじゃないかと思う。だから私は、大目的のために労働省が他の産業、いろいろの行政に優先して、雇用というのは経済計画を立てるのだ、あらゆる国の政策を立てるのにも基礎なんだから、完全雇用というのは。そういう大きな意義を持ってこの促進事業団というものができたと私は認識していたんですから、もう少しこの法を出された根本的なとらえ方、考え方というものを説明をしていただきたい。
この発言だけを見る →石
石田博英#13
○国務大臣(石田博英君) もとよりこの雇用促進事業団の大きな目標というのは完全雇用の達成であることはこれは御説の通りであります。それはもう申すまでもないことなんでありますが、この目的の中にはその達成へたどりつくための具体的な問題をあげたのであります。従って、完全雇用の達成を目ざしてということは、これは書いてございませんけれども、これは当然のことで、そうしてそれを目ざして参りまする場合における雇用政策推進上の諸問題をこの促進事業団で取り上げていこうというのであります。
この発言だけを見る →藤
藤田藤太郎#14
○藤田藤太郎君 ようやく労働大臣の基本的な考えについてわかって参りました。完全雇用の達成というものが大目標であり、当然のことである、これは書いてないがそれが当然のことであるということですが、そういう当然な一大目標であるという建前に立ってこの法律案を作られたとすれば、もう少しこの目的の方は足らな過ぎるのではないか、あまりにも労働大臣は、今の内閣の中でほんとうに重要な役割をしておられる労働大臣としては少し遠慮をし過ぎておられるのではないか、そういう気がする。むしろ労働大臣が完全雇用達成というものを大目標にして、これが経済計画の基礎なんだということを、私はこの前もお伺いしたことがありますから、こういう法律案は、労働大臣の決意のほどを私は期待している一人として少し他に遠慮をし過ぎているという気がする。私は、その問題についてはいずれあとほどから議論の中に出てきましょうし、順次具体的な問題の中で私は何を具体的に目標にしているかということが明らかになってくると思う。ただ、この法文だけを読んで目的だけを見ていると、大目的である筋が通っていないというところに私たちはこれは石炭の雇用促進の事業団の塗りかえたものぐらいにすぎないんではないかという非常に狭められた消極的な見方があることは非常に残念だと思っております。私は、雇用促進事業団が生まれてきたときに大きな期待を持っておった、ところが、実質的にそういうものがそういう狭いもので塗りかえられることになるというと大へんなことじゃないかと私は思っている。そこで、今の日本の労働情勢、雇用情勢というものがどういう工合に推移しているかという問題については、これは大いに労働大臣もむろん行政官庁の責任者でありますから当然のことですけれども、国をあげてこの雇用の推移、完全雇用という問題については重大な関心を持たなければならないのじゃないか。ただその面では、労働問題とは経済問題なりというごとく経済の施策によって雇用の問題がどう動くか、これはもう私は重大な完全雇用の大前提ではなかろうか。だからきょうは迫水さんと労働大臣とに来ていただいて、大いに所得倍増計画であるとか、今日の経済の推移であるとか、こういう問題について御所見を承りたいと思っておったんですが、きょうは迫水長官は所用でお見えになりませんが、大来さんがお見えになっておりますので、どうかその点なんかについて御質問をしてゆきたいと思うわけでございます。大来局長はおいでになっていますか。
この発言だけを見る →吉
藤
藤田藤太郎#16
○藤田藤太郎君 それでは労働大臣にお尋ねをしたいんですが、第一にお尋ねをしたいことは、個々の問題は今日までだいぶ議論して参りましたが、これはあとほどすることにして、日本の人口問題の推移ということをどうとらえられているか、その中で産業労働力に転化する人口動態をどうとらえておられるか。それから日本では五十五才という定年制があるわけです、これは私は生産という面からいっても労働力を非常にたくさん持っている人を職場からほうり出してゆく、これは非常にもったいないことでありますけれども、政府の人口統計では六十才ぐらいが基準になって出てきておりまするが、五十五才ぐらいで首を切った方々、要するに、生産の場からこれをはずしておるわけですけれども、こういう人をやはり社会に貢献させる、生産の場につけてゆくというふうにするには、どういう方法をとっていったらいいのか、こういう人口問題を中心にした推移と見解についてお話を承りたい。
この発言だけを見る →石
石田博英#17
○国務大臣(石田博英君) わが国の人口全体の推移は、昭和三十年ぐらいまでは大体年々百万程度の増加でありました、しかし、その後増加の絶対数は百万を割りまして、昭和四十五年には八十三万ぐらいの増加になり、増加の絶対数はその後も順次そうこれ以上の数字にはなるまいという見方をいたしております。ただ、四十年から四十三年ごろは減ってくる、数がうんと減るわけでございますが、しかし、その後今度はいわゆる成年人口もまた増加して参りますから、四十四年、五年になりますと、その前年よりはまた少しずつはふえてくるけれども、その増加率はそう多くない、そうして昭和四十五年には一億二百万程度の人口になるのではないかと推定をいたしております。そこで、新規労働力人口の伸びは昭和三十一年から三十三年ぐらいまでは大体いわゆる新規雇用希望者の数が百二、三十万でありますが、三十五、三十六年はまた一時百十七万程度に減少しておるのでありますが、その後三十七年から四十三年までは逐年増加をいたしまして、大体百三、四十万から百七十万程度のものが出てくる。その後四十四、四十五年からまた新規労働力人口は漸次減少してくるのではないかと推定を立てております。詳しいことはあとで事務当局から、お答えを要すれば答えたいと存じます。
従いまして、そういう構成の中で推定されますことは、年令構成が、昭和四十五年ぐらいになりますと、いわゆる弱年層の数が相対的に減少いたしまして、中高年令がふえてくる、ピラミッド型から、何といいますか、長方形のような形にだんだん近づいてくるという状態になるのじゃないかと考えております。このことはわが国の産業労働力の確保という点から考えましても、いわゆる弱年労働者ばかりに多くを期待するということだけでは済まなくなってくると思います。そういう観点からも中高年令層の生産への参加ということを考えなければなりません。それから一般的に年令が延びて参りまして、従って、活動力、生産能力というものも持続されるわけであります。そういう意味から申しましても、中高年令、特に高年令の問題というものを考えなければいけない。従って、当然五十五才という定年というものは検討を加えられるべきものでありまして、われわれ現在政府関係機関と折衝をいたしております範囲では、事実問題としてもうそれぞれ数年間いわゆる定年は延びております。定年制を延ばすという問題は当然考えていかなければならぬと思っておる次第であります。しかし、それでも、一応定年という形が急速に撤廃されないといたしましても、やはり高年令層の生産への参加、あるいは雇用の確保という方法について他の有効なる措置を検討しなければならないと考えておる次第であります。すでに検討いたされております。
この発言だけを見る →従いまして、そういう構成の中で推定されますことは、年令構成が、昭和四十五年ぐらいになりますと、いわゆる弱年層の数が相対的に減少いたしまして、中高年令がふえてくる、ピラミッド型から、何といいますか、長方形のような形にだんだん近づいてくるという状態になるのじゃないかと考えております。このことはわが国の産業労働力の確保という点から考えましても、いわゆる弱年労働者ばかりに多くを期待するということだけでは済まなくなってくると思います。そういう観点からも中高年令層の生産への参加ということを考えなければなりません。それから一般的に年令が延びて参りまして、従って、活動力、生産能力というものも持続されるわけであります。そういう意味から申しましても、中高年令、特に高年令の問題というものを考えなければいけない。従って、当然五十五才という定年というものは検討を加えられるべきものでありまして、われわれ現在政府関係機関と折衝をいたしております範囲では、事実問題としてもうそれぞれ数年間いわゆる定年は延びております。定年制を延ばすという問題は当然考えていかなければならぬと思っておる次第であります。しかし、それでも、一応定年という形が急速に撤廃されないといたしましても、やはり高年令層の生産への参加、あるいは雇用の確保という方法について他の有効なる措置を検討しなければならないと考えておる次第であります。すでに検討いたされております。
藤
藤田藤太郎#18
○藤田藤太郎君 まあ人口の動向については今大臣がおっしゃったような傾向にあることも統計が示しておるところでございます。問題はその中で五十五才以上の人をどういう工合にして職場に、生産を通じて社会に貢献をしてもらうかという問題、その問題を議論する今日事態になっているのに、その前の状態、中高年令層の労働力、就労というものが非常に困難な状態にあるということが、まあこれより先という言い方は別といたしまして、非常に重大な問題であるわけでございます。そういう意味からいっても、私は所得倍増論のいろいろの計画を読んでみますと、非常に抽象的な、何もいい、かにもいい、何もやらなければならない、かにもやらなければならないというようなだけで、具体的な施策というものが一つも出てこない。だから、そういう点で私たちは認識を深めるのに非常に困っておるのです。だから、この雇用促進事業団の目的の項を一つ見ても、何かまた大目的大目標というものがはずれてしまったのじゃないか、具体的な法案として出てくるときにはずれてしまったんじゃないかというような懸念を持ってくるわけであります。そういう点は、今大臣がお述べになりましたようなことを具体的に一つどういう工合に進めていくのかということについて、一つ大来さん、堀さん、もう少し具体的な方法として、大臣のおっしゃったことの具体的な問題を一つ御説明を願いたい。
この発言だけを見る →堀
堀秀夫#19
○政府委員(堀秀夫君) 大局的な見通しにつき——ましては、ただいま大臣から御説明をいたしたところでございます。これに伴いまして、ただいま藤田先生御指摘の基本的な完全雇用の達成という目標に、わが国の雇用状態を近づけていくためには、政府、それから関係者において努力すべき幾多の点があると考えるわけでございます。基本的には、もとより国民所得倍増計画等に基づきまして、高度の経済成長を達成していくということによって、雇用の増大をはかることが必要であることは申すまでもありませんが、さらに具体的には、第一番目に、わが国の現状におきましては、技術者、技能者の不足と、熟練労働力の不足とい5点が目立っておるわけでございまして、これは今後において経済がさらに高度化するにつれましてその必要性は増大して参ると考えるわけであります。従いまして、第一番目に、技術者、技能労働力の養成を確保いたすために職業訓練の拡充強化ということをはかることが必要であろうと考えるわけでございます。第二番目に、その間におきまして、ただいまの現状においては、現在におきましても、産業間あるいは地域間におきまして、労働力の雇用状態のアンバランスという問題が出ておりまするが、今後においても経済発展の過程におきまして、そのような傾向は依然として続くことは予想されるわけであります。その意味におきまして労働力流動性の増大をはかるために、まず労働省の行政といたしましては、全国的な視野に立つところの広域職業紹介体制を確立するということが必要であると考えるわけでございます。ただ、その場合におきましてそのような見地で職業あっせんをいたすといたしましても、これによって動くところの方々について、その移動を円滑にするための裏づけが必要と考えられるのでございます。そのためには、まず第一番目に、専職訓練の拡充強化ということが必要であろうと考えます。それから第二番目に、移動労働者のさしあたって当面する困難な問題といたしまして住宅問題がございますので、移動労働者用住宅の建設等の措置を促進することが必要であると考えます。これと並びまして、労使間におきましては、労働移動を阻害するような企業の封鎖的雇用制度の改善ということが必要であろうと考えられるわけでございます。これと並びまして、低開発地域、また、失業者の多発地域につきましては、産業開発施設の整備、工場の誘致等の産業立地政策の適正化が必要であろうと考えられるわけでございます。第四番目には、これは申すまでもないことでございますが、最低賃金制度の充実、あるいは社会保障制度の拡充等によって、低所得者の層の解消をはかっていく、こういうようなことが必要であろうと考えるのでございまして、以上のような基本的な考え方に基づいて、政府の施策を積極的に推進していくことが必要であろうと思うわけであります。また、その過渡期におきましていろいろな摩擦を予防する措置といたしまして、公共事業あるいは財政投融資事業の弾力的な運営、あるいは失対事業の基本的な実施ということが摩擦防止のための過渡的な措置として必要となってくるであろう、以上のような基本的な考え方に立ちまして進めて参りたい、このために政府において行ないまするところの行政のきめをよりこまかにいたしまする意味において、政府の行政と表裏一体となって雇用促進事業団におきまして、政府の手が行き届かないような面につきまして、積極的に事業を実施いたしまして、労働力流動性の促進と同時に、熟練労働力の養成をはかって参ろう、こういう考え方でおるわけでございます。
この発言だけを見る →藤
藤田藤太郎#20
○藤田藤太郎君 私は、今のに関連して大来さんにお伺いしたいのですが、大来さんがここへ書かれておりまする「所得倍増計画の解説」というところで書かれているのを見ると、この労働力の流動性や雇用の問題として、「(1)低賃金雇用形態である臨時工、日雇労働者、社外工利用の是正。(2)技術革新の進展に対応して労働時間を縮小すること。(3)家族主義的労務管理である年功序列型賃金体系を是正して、同一労働同一賃金の原則を打ち立てることなどである。」という三つの個条をもってお書きになっているわけです。百十一ページですね。これはどの程度まで血が通っているのか、この考え方自身が、どういう工合にして実施されていこうとされているか。私はここに書いていることは当然のことだと思っている。しかし、これをどうして実施していくかということがやはり明らかにならないとこれはものにならないと思うのです。その見解を承りたい。
この発言だけを見る →大
大来佐武郎#21
○政府委員(大来佐武郎君) ただいまの御質問の点でございますが、一つは国民所得倍増計画を作成いたします過程で経済審議会の中にいろいろ委員会を置きまして、特にこの問題、ただいま藤田先生のお読みになりました部分は、賃金小委員会で議論のありました結果の要点が出ているわけでありますが、実は倍増計画全体としておおむね十年間に日本の経済規模を倍にするのだということを言っておりまして、その場合に長期的な政策のあり方、方向を示しておるという組み立てになっておりますので、この実施の細目はそれぞれの仕事の担当のところでお考え願うという建前でございますので、先ほど来、労働大臣、堀局長からお話ありましたように、具体的な細目については、労働省が特に中心になってお考えになることだと思いますが、ただ、倍増計画の委員会での考え方といたしましては、今のようなことが強調されて参りまして、ことに一つは必要という面と一つは可能性、両方の面があるわけでございますが、これまでいろいろ御答弁もありましたように、日本の労働力需給状態とそれから労働力の供給、将来の人口推移の状態から照らし合わせて基本的には労働力の過剰からだんだん不足状態へ向かっていく、その過剰から不足へ向かっていく状態が、今まで過剰なために行なわれていたようないろいろな雇用慣習とか労働条件というものをだんだん解消していく一つの強力な基礎を提供するのではないか。もちろんただ経済成長が行なわれればおのずからただいまお読み上げになったようなことが自然に進行していくということではございませんで、いろいろ政府側の施策も必要であると存じますが、ただこういうことがやりやすくなると申しますか、そういうことが必然的に要求されるような状態にだんだん変わっていくかと思うのでございます。ごく概略でございますけれども、一応考え方としてはその程度でございます。
この発言だけを見る →藤
藤田藤太郎#22
○藤田藤太郎君 今あなたはそうおっしゃいますけれども、まだこの倍増論の報告書にはいろいろのことが数字もあって、もっと書かれております。しかし、あなたがここで倍増論の最終決定案に対して、この計画の解説を書いたところに、この項——まだたくさんありますけれども、この項一つ取り上げてみても、今の労働省がやっておられる九項目ほど今おあげになったところに、あなたがこれを基本的にやらなければどうにもならぬのだ、これをやるべきだと主張しておられるのと労働省が実際にやっておられることとの関係というものはどうなんです。
この発言だけを見る →大
大来佐武郎#23
○政府委員(大来佐武郎君) この点は、実は倍増計画というのは十年間の問題を指摘するという形になっておりまして、その中で現在の段階で取り上げられる政策というのはおのずからある程度限られてくる面があると存じます。全体の経済の状態とか社会の状態等がございますので、倍増計画というのは、十年という期間を一貫してこういうものが望ましいということを申しておるわけでございますから、現実の政策はその中の実行の機が熟しておると申しますか、取り上げ得る段階に達したものから漸次実現していくというふうに私ども解釈いたしておるわけでございます。
この発言だけを見る →藤
藤田藤太郎#24
○藤田藤太郎君 労働力の流動性の面からいってあなたが考えた最低の条件だと私は思う。この問題は、あなたこの雇用促進事業団法案というのを今度労働省の行政管轄で国会に提案しているというのについて内容までみな御存じなんですか。
この発言だけを見る →大
藤
藤田藤太郎#26
○藤田藤太郎君 そうすると、経済企画庁というのはどういう役割をするところなんでしょう。内閣が経済の計画を立て、これは十年倍増論でありますけれども、三年計画をお出しになっております。その中には経済の投資はどうする、この産業は産業のもとをどういうふうに拡大して国民生活はどうする、雇用はどうするという計画に沿って労働、厚生、文部、建設、農林という工合に具体的な行政というものが行なわれてこそ私は池田内閣の政策だと思う。ところが、これは十年間の中でこれをやるんだ。しかし、これに出てくるのは最低の条件だ。これは今一時に実施すべきだという問題を私は言っておるんじゃありません。しかし、十年間流動性をやろうと思ったら、これは少なくともこの問題を初年度からぼつぼつでも取り上げて、根本からこれを達成するのにはどうするんだという具体政策というものがなければ、私はせっかくここで国民にあなたが書いて読まされた本が、国民はどういう感じでこの本を見、実際の行政と照らし合わさすかということをどういう工合にお考えになるか。だから私は、そういうお話になると、経済企画庁というものが内閣の中でどういう役割をするのかということが聞きたくなってくるわけです。
この発言だけを見る →大
大来佐武郎#27
○政府委員(大来佐武郎君) ただいまの御質問になりますと、実は大臣にお答え願わないとまずいのかと思うのでありますが、私ども従来から長期計画の立案の事務方を担当して参りまして、大体こういう日本経済の基調が自由経済といいますか、私企業の活動を中心にして行なわれておりますので、そういうところの経済計画というものがどういう役割を持つかという根本問題がございます。
それから企画庁の仕事の立場と関係各省のそれぞれの担当を持たれた各省の仕事の分解ということもございます。現実の場面ではいろいろとそういう問題が出て参るわけでありますが、総合計画の立場から申しますれば、一つには経済の計画の中にかなり予測的な要素が入っておりますので、いわゆる経済計画体制の国の計画とは違いまして、さらに見通し的要素がある、そういう意味から申しますと、ある意味では計画が同時に政策といいますか、将来経済政策を考える上の方向の手がかりを提供するというような立場になって参ると思うのでございます。その場合にこの総合的な経済のバランスがはじいてございますので、関係各省なり、あるいは民間でそれぞれの担当の仕事を考えます場合に、全体としての政府の考え方なり日本経済の推移の方向はこういうことであり、また、こういうことが大体主要な、長期的な問題点であるということをそれぞれの立場からお考え願って、それに沿った活動がおのずから行なわれる。こういう役割が長期計画の働きであろうと考えておるのでございます。この計画の中に書いてありますことを、それぞれ詳細な点にまで企画庁が現実の過程で各省に対して要請をするということは、場合によりますと、いろいろ行政上の重複混乱を招くこともございます。私どもの考えといたしましては、これも実はこの総合部会というのが最近設立されたわけでございますが、もう少し長い目で、一応昨年の暮れにできました計画でございますから、しばらく推移を見まして、一年なり二年なりたちまして、現実の動きなり各省の政策の動きというものがこの計画で考えられたところと大体合っているかどうか、あるいはあの計画で考え足らなかったところがなかったかどうかという点をレビューいたしまして、そのレビューに基づいて、また関係各省に必要の場合にはこういうことを長期的な見地からお考え願ってもいいのじゃないかというような報告なり勧告を出すということも考え得ると思うのでございますが、さしあたりはこの計画を作る過程におきまして、関係各省全部この小委員会なり部会の審議に参加してやって参りましたので、現在は大体においてこのラインに沿って各省がこの政策を進めておられるというように私ども了解しておるわけでございます。
この発言だけを見る →それから企画庁の仕事の立場と関係各省のそれぞれの担当を持たれた各省の仕事の分解ということもございます。現実の場面ではいろいろとそういう問題が出て参るわけでありますが、総合計画の立場から申しますれば、一つには経済の計画の中にかなり予測的な要素が入っておりますので、いわゆる経済計画体制の国の計画とは違いまして、さらに見通し的要素がある、そういう意味から申しますと、ある意味では計画が同時に政策といいますか、将来経済政策を考える上の方向の手がかりを提供するというような立場になって参ると思うのでございます。その場合にこの総合的な経済のバランスがはじいてございますので、関係各省なり、あるいは民間でそれぞれの担当の仕事を考えます場合に、全体としての政府の考え方なり日本経済の推移の方向はこういうことであり、また、こういうことが大体主要な、長期的な問題点であるということをそれぞれの立場からお考え願って、それに沿った活動がおのずから行なわれる。こういう役割が長期計画の働きであろうと考えておるのでございます。この計画の中に書いてありますことを、それぞれ詳細な点にまで企画庁が現実の過程で各省に対して要請をするということは、場合によりますと、いろいろ行政上の重複混乱を招くこともございます。私どもの考えといたしましては、これも実はこの総合部会というのが最近設立されたわけでございますが、もう少し長い目で、一応昨年の暮れにできました計画でございますから、しばらく推移を見まして、一年なり二年なりたちまして、現実の動きなり各省の政策の動きというものがこの計画で考えられたところと大体合っているかどうか、あるいはあの計画で考え足らなかったところがなかったかどうかという点をレビューいたしまして、そのレビューに基づいて、また関係各省に必要の場合にはこういうことを長期的な見地からお考え願ってもいいのじゃないかというような報告なり勧告を出すということも考え得ると思うのでございますが、さしあたりはこの計画を作る過程におきまして、関係各省全部この小委員会なり部会の審議に参加してやって参りましたので、現在は大体においてこのラインに沿って各省がこの政策を進めておられるというように私ども了解しておるわけでございます。
藤
藤田藤太郎#28
○藤田藤太郎君 あなたのおっしゃったことを聞いておっても、私はよく労働省が今やろうとしておられることと、あなたがこの本をお書きになって、これは政府の公式な解説書であるのか、大来さん個人の解説書であるのかということを問わざるを得ぬようなことになってくるのでございます。だから先ほど冒頭にお尋ねしたように、雇用促進事業団法案というものを詳しく御存じであったかということもお聞きしたわけです。だから結局は、経済企画庁がこういう一つの絵をかいた。しかし、今お話を聞いてみると、各省の行政庁の代表が出て、これをお作りになったということをお聞きしてみると、そうでなしに、大来個人でなしに、やはり経済企画庁の倍増計画の骨筋というものがここに入ってこの解説書になったように思うわけです。そうなってくると、なおさら私たちはわからなくなってくるわけでございます。たとえばそのページのうしろの方にも失業者の生活の安定をはかるために云々というようなことが書いてございます。その前の方に来ますと、就労の計画も書いております、雇用の計画も書いております、その前のぺ−ジに。だからそういうものが、私は何といっても各省の総合によって立てられたのだから、そういうものをどうしてこの行政上生かしていくかというのがこの雇用促進事業団でなくてはならぬと、私はそう思う。これはだれが聞いても間違いのないところだと私は思う。労働省がたまたま業務の担当をされたけれども、この政府の経済計画の中の雇用の問題をどうするか、総合的な雇用の問題をどうするかというところに雇用促進事業団法案というのが出てきた。これは当然のことだと私は思う。しかし、今あなたのおっしゃったことと、労働省の今出してこられました事業団の大目的は完全雇用達成にあるんだ、こういうことを大臣はおっしゃいましたから、私は幾らかこの法案の目的の方から理解をしておりますけれども、そういう筋が、せっかくここにこういう工合にして書いておられるけれども入っていない。ことしの具体的にどうやるのかというと、今具体的な訓練の問題、それから流動性のバランスの問題、それから流動労働者の住宅の問題、それから工場の誘致の問題、最賃制の問題という工合にあげられました。具体的な問題として起きてきた事項について、起きてきている現象の問題の処理をどうするかというような行政を労働省はおやりになっている。根本的に完全雇用の大目的達成というところに労働省の行政は一歩も踏み出していないというところに、この倍増計画との関係がどうなるかということをお尋ねせざるを得ないのです。せっかく倍増計画でこうお出しになるなら、これがあらゆる各省の行政の面に具体的施策として現われてこなければ私は意味がないんじゃないか、こう思う。だから、そこらあたりのいきさつを、私はいずれ迫水さんに来てもらって具体的な問題についてお聞きしますが、あなたが計画の中心になられた方だから私は今まで聞いておった。しかし、いいです。それぐらいのことで、私はよくわかりませんが。
そこで、私は大臣にお尋ねをしたい。だからこういう工合にして政府のおやりになる倍増計画、それからたとえば三年間の計画というものを見ましても、あの一番の大目標は完全雇用達成ということになっておるわけですけれども、今の倍増計画を見ておると、どうもそこらの筋になる問題が少し欠けておるような気がするわけです。大臣は、この計画できめられた倍増計画のこの施策との関係をどう今後処理していこうとされるのか、そこらの見解を聞きたい。
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石
石田博英#29
○国務大臣(石田博英君) 労働省が雇用計画を立てて参りまする場合の具体的な施策は、これは大きくは所得倍増計画の立てられた線に合うように、そうしてその見通しに合致することを目標として立てて参るわけでございます。雇用促進事業団法案を提案をいたし、そうしてその事業団の今年の事業計画を御審議願いますのも、本年の時限における所得倍増計画内の労働省の役割をこの中で果たしていこうとしておるわけであります。そこでさらに、労働省として完全雇用の実現を目ざして参ります場合の最も根本的な態度と考え方は、計画の立案及び推進、諸経済政策の実施にあたっては人間の問題の処理を常に前提として考えてもらうということであります。従って、その人間の問題というものを私どもは担当いたしておるのでありますから、たとえて申しますと、石炭政策を実施する場合に失業者、離職者が出てしまってからその離職者の問題を処理するために労働省が計画を具体的に実施するというのではなくして、離職者が出る見込みであるならば、その離職者に対する計画と対策が実施せられたときに離職者が出る見込みの政策を実施するという取り扱いにしてしまう、持っていくということが基本的な労働省としての政策の方向であります。しかし、完全雇用の実現のためにはもとより労働政策だけが独立して進んで行っていいものではないのでありまして、やはり一般産業経済政策の実施、特に産業構造というようなものの変遷というものを考慮に入れていかなければなりませんし、それと見合っていかなければならない。ただ見合う場合には、先ほど申し上げましたように、そっちが先へ進んでその当然の結果として出てきたものを跡始末をするというのであってはいけないのであって、やはりその人の問題についての対策を具体的に立てた時期に新しい政策を実施するということを確保しておくことが私は諸計画の中における、所得倍増計画の中における労働省の根本的な問題であり、人を常に前提としてしなければならないという考え方の具体策であると考えております。しかし、相関的な問題でありまして、そういうことによって人の問題を円満に処理し、また、産業界を大きくいたします人々を訓練をして、あるいは要求する場所に要求する人を移れるようにすること自体がさらにまた経済界、産業界の発展に寄与して、相関的にその問題にもいい影響を及ぼして参る、こう考えておる次第であります。
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