千田正の発言 (農林水産委員会)

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○千田正君 これは私の県に限ったことではないと思いますが、特に私の県は特異性を持っておって、まあ四国四県と比較するというと、わずかに十六平方キロですか、それだけ少ないだけの大県でありますが、その大部分が山林地帯なんですね。山林地帯であるがために、国有林と、それからいわゆる山林所有の地主が、大きな面積を占めておる。それでその山岳地帯に住んでおるところの山村農民、農民と一緒くたにいわれますけれども、農民という範囲からいえば、いろいろな分析がありますが、その農民と称せられる、そうした国有林であるとか、あるいは地方の大地主、一千町歩、二千町歩と持っているその地主のもとに、長い間、徳川時代から生活しておるところの人たちは、この終戦によって土地開放というようなことをされても、その恩恵には浴していない。今もってその地主の所有土地にすがって生活しておる。ことに今度の農業基本法というような、農業憲法が、かりにこれが実行されても、そういう人たちは、その恩恵には浴さない。相変わらず他人の土地を借りて、そうして、その人が貸さないといえば、死ななければならないような苦しい生活である。しかも薪炭をやる、炭焼きと称しますが、これによって生計を立てておる諸君には、おそらくこの農業基本法というものは徹底しないでしょう。かりにこの人たちが共同して、それならば酪農をやりたい、こういうことを言っても、その自分らの生息している周囲の大部分というものは、大地主によって所有されて、山林開放どころの話でない。新しいところの山林行政に基づいて、逆に大地主の方は植林をする。おそらく一反歩も自分らの手に戻るような土地がないという現状にあるのでありますが、こういう山村における、一括すれば農民と称せられながら耕地さえ持てない、こうした人たちに対する施策は、何をもって一体あなた方の施策が徹底するような方法があるか、これは何をもってやります。

発言情報

speech_id: 103815007X04419610517_014

発言者: 千田正

speaker_id: 27068

日付: 1961-05-17

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会