山田節男の発言 (予算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○山田節男君 小坂外務大臣も昨年の第十五回国連総会の、ことに九月十四日のフルシチョフが演説をいたしましたその後の数日間のあの状況をごらんになればわかりますが、今日の国連というものは、これは全く職業外交官の何と申しますか、ネゴシエーションと申しますか、各国の代表としての一種の交渉舞台になっている。でありまするから、これらの代表のバックは常に政府なり国があるのでありまするから、今小坂外相の言われるように国連を静かな話し合いの場にする、理性が支配する場にすべきだとおっしゃいますけれども、現実はそうじゃない。なぜそうならないかと言えば、この国連の機構そのものが、組織そのものが各国を単位としての代表より成り立っているから、そこに私は静かな話し合い、理性の通らない場になっているのじゃないかと、私はかように考えるのであります。
そこで、ただいま小坂外相からのお話もございましたが、国連憲章の改正の問題であります。これは国連憲章の改正の条項が百八条、百九条にございまして、百九条によりますれば、もし第十回総会に国連憲章改正の議題が載らなかった場合には、特別の委員会を作って、そしてなるべくすみやかに国連憲章の改正の時期、場所等を、これを審議決定するように取りはからうべきだというような規定があるのでございます。第十回の総会に出ませんので、それを第十二回総会、第十四回総会、一九五九年までには必らずこれを出さなくちゃならぬ。岸総理も国連総会に出席し、松平国連大使もともども国連憲章再審議のすみやかに行なわれるように要請したのでありまして、国連憲章の改正ということにつきましては、賛成の討論をいたしておるのであります。しかし、ただいま小坂外相が言われますように、このことが常にソ連の拒否権の発動によって成立しない。こういう現状であるということはわかるのでございますが、先ほど申し上げましたように今日の国連というものは、これは一九四五年に作られますときに、これはどうせこういうものが十年も二十年も同じような憲章でいくものじゃない。必ず国際情勢の変化があるから、そういう改正条項を行なうということを意識として持っている、ところが、この国連憲章の改正ということが依然としてソ連の拒否権の発動のためにこれが成立しない。こうなるというと、国連が、先ほど申し上げましたように、今日の国際緊張を緩和し、戦争の脅威を撲滅し、国連機構を確保するためにどうしても国連の憲章を改正しなければならない。そこで私は、これはやはり池田総理並びに小坂外務大臣にお伺いするのでありまするが、国連憲章の改正、これは総会におきまして三分の二以上の賛成があれば、これはできることになっているのであります。御承知のように今日におきましては、おそらく百国をこえております。昨年の十五総会に九十七カ国と覚えておりまするが、その中で少なくとも私は過半数のものは、一国一票とすれば三分の二は確保できるのじゃないか。また確保するために私は日本としましては日本の憲法の建前から申しましても、私は日本の政府がイニシアチブをとり、そして国連憲章を改正する委員会を作って実現するように努力すれば、これは私は不可能じゃないと思うのであります。この点に関しまして、日本の政府としてはそれだけの、国連憲章を改正して今日の国際緊張の緩和、戦争の撲滅、核兵器の禁止、あるいは軍備撤廃まで持っていくような国連機構の改善のために努力なさる御決意があるのかどうか。この点を一つ総理並びに外務大臣両方からお伺いしたい。総理は政治哲学としての理想をお持ちであろうから、私はあえて御答弁をお願いしたい。