村山道雄の発言 (予算委員会)
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○村山道雄君 所得の地域格差是正の問題につきましての基本的な考え方に関しまして、いま一つ迫水大臣のお考えを承っておきたいと存じまするが、それは次の事柄でございます。未開発地域にはいわゆる貧困の悪循環が行なわれております。それは住民の所得が少ないから事業が興せない、たとえ中業を興しましても、その地域住民に購買力が少ないのでうまくいかない、そこで仕事がないから住民の所得が少ない、こういう悪循環でございます。先ほどの表でごらんをいただきましても明らかでありますように、第二欄の分配所得が全国平均の一五七・九%の大阪府では、第三欄の第二次、第三次人口構成比が九三・六%を占めておるのに対しまして、分配所得指数が全国平均の六二・三%の鹿児島県では、第二次、第三次の人口構成比はわすかに三七・六%にとどまっておるのでございまして、ここに貧困の悪循環の行なわれておることは明瞭でございます。しからばこの悪循環を断ち切るのにはどうすればよいか、この解決策といたしまして、未開発国開発問題に関する最近の学説といたしまして、ほぼ定説と言っていいと思いまする考え方は、その地域に短い期間に思い切った産業基盤造成と産業立地のための投資を一挙に行なう、その地域住民に雇用と購買力を与えながら産業開発を完成するほかに方法がないという考え方でございます。たとえばコロンビア大学のラグナー・ヌルクセ教授等の御主張はすでに日本にも紹介されておるのでございます。政府がたとえば東北開発促進計画におきましては、十年間の公共公益事業投資額を一兆二千四百八十億円、前五年間の投資額を五千六百十億円とあらかじめ閣議で決定をいたしまして、これに基づいて経済企画庁からこの委員会に提出していただいておる資料にございますように、昭和三十三年度から三十六年予算までの間、四年間に四千二百二億円の投資を実行しようとしておられる、これは前五カ年計画の七五%に当たるのでございまするが、これは東北地方の貧困の悪循環を断ち切ろうとする基本的な考え方に基づいておるものである、かように考えます。また政府がこの国会に後進地域開発に関する公共事業の国庫負担割合の特例法、また低開発地域工業開発促進法、こういった法案を提出しておられまする基本的な理由は、この未開発地域に現存いたしまする貧困の悪循環を断ち切ろうという考え方に基づいておるものと考えるのでございますが、迫水大臣はこの考え方に御同感でありますかどうか、御所見を伺いたいのでございます。