小山進次郎の発言 (社会労働委員会)
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○政府委員(小山進次郎君) ただいま坂本先生がおあげになりました数字は私手元に持ち合わせておりませんけれども、御発言の筋からしておそらくそのとおりになるだろうと思います。その問題は、結局年金制度すべてに関連する問題でございます。結局一般論におきまして考えれば、一つの制度によって、もらうまでの間に死亡した場合の問題のほかに、受給し始めて、運の悪い人は一月で死んでしまう場合もあるし、また、十五年、二十年というふうにもらう人の場合もある。一月で死んでしまう人の場合、それでも一たび年金の花が咲いたということでそれきりになる。これはずいぶんおかしいのではないか、こういうふうな問題につながるわけでございます。この点についてはそういう角度から見ると、そういうふうな議論が一つあるわけであります。同時に、そこのところは保険なんだから長生きをする人も、また、それほどでない人もお互いに調整し合うのだという考え方があるわけであります。これは今の日本の制度では、傾向を申しますというと、初めはまあ自分の年金権という思想が非常に強うございます。その意味において組み立てから申しますというと、郵便年金に近いものから始まったわけであります。もらい始めて三年たたなかったら三年分だけは渡すとかいうような仕組みだったわけであります。現在の制度はほとんど大部分、やはりそういうふうにこだわっておったのではほんとうの社会保険に反するし、いわんや社会保障の機能が発揮できないということで、そこのところはあまりこだわらぬようにしようということになったわけであります。ただ残っております制度として、農林漁業団体の共済組合の退職年金の制度と、それから市町村職員の退職年金の制度にややそういう思想が残っているのであります。これも時代の流れから見ますというと、逐次一般の制度にかわっていくという傾向で、たとえば市町村職員の場合は、今度地方公務員の退職手金制度に一元化されることで進められておりますが、こういうものは一般の国家公務員、あるいは厚生年金と同じような考え方にしていこう、残るのは結局農林漁業団体の制度だけになりますが、これもいずれそういうふうに改めていく、まあこういうことでございますので、こまかい損得を、あるいは個々の損得を言えば確かにそういうふうな議論はあり得るわけでありますが、そこのところは克服していこう、こういうことになっているわけであります。
なお、十分な原資として控除されたものが、それじゃ早くなくなった人の分はそれだけ残るじゃないかというような議論も一つあり得るわけであります。これはそれぞれの人の控除する金額をきめます場合に、また、実際に年金を受け出してから平均してどのくらいかということで出しておりますので、金額としてはそれで見合うようになっておって、そこに全体として見る場合には損得がある、こういうことになっているわけでございます。
それで残る問題は、この通算年金とそれから一般の年金との間に、まあ一般の年金の場合は、もらっておった人がなくなった場合に遺族年金にかわるということがありますので、今の一般論が非常にきれいに適用できるわけであります。ところが、通算年金の場合は、今のところではこれをまだ遺族年金に転嫁させようというところまで関係制度が了解し合っておりませんで、一応老齢年金にだけとどめておく、こういうことになっているわけであります。これは前回も申し上げましたとおり、障害年金の問題とともに次いでこれは解決される問題になっているわけであります。そういう事情でございますので、やはり今の場合はこの方向でいくことが適当だと、こういうふうに関係者一同考えて、かような決定にしたわけでございます。