川口頼好の発言 (法務委員会)

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○衆議院法制局参事(川口頼好君) 率直に申しまして、第六条の場合と、それから第七条の場合とは、法文自体もそれから立案の動機においても、趣旨として若干の違いがあるということを申し上げた方がよろしいと思います。したがいまして、第四条の四項にあります定義は、第七条にはそのままあてはまる。しかし、第六条におきましては、「団体の活動として」とは書いておりませんで、「関し」とか「資するため」というような表現を用いておりますから、ニュアンスの上でも、それから、実質的な意味合いにおきましても、若干ゆるやかといいますか、柔軟性がある。第六条の解釈におきましては柔軟性がある。こう申していいと思います。
 なぜそうなっているかということでございますが、まず第七条というのは、これは、団体自体の活動を、四カ月ないし六カ月問機関紙の発行をストップしましたり、それから、集団行進その他をやめろというふうな、団体自体に対する制約でございますが、第六条というのは、おっしゃるとおりの意味がございまして、ある比較的まともな団体に、変んな、非常に飛ばっちりをしたような行動をしたメンバーが現われて、団体自体が迷惑をしておる場合も実はあるわけであります。今度は逆にたまたま一人か二人しか出なかったが、団体自体今のうちにその役員を排除しておけば、あるいは今度構成員を排除しておけば、団体自体としては公正といいますか、それほど悪くならないだろうというふうに、好意的に考えられることもございますので、したがいまして、第六条におきましては、これは俗にパージと考えてよろしいのであります。その団体にお前出入りするなと、簡単にいいましてそういうことでございますが、そういう意味の行政処分は、第七条の構成要件よりは、ゆるくしてよろしい、積極的に申しまして「関しとはどういうことかといいますと、これは、民法の不法行為にあります「業務に関し」とか、刑法で「公務に関し」とかというふうにいわれますのと同様でございまして、実質的に関連性を持っておれば足りるというふうに、つまり、団体の活動ずばりではなくて、それに関連性を持っておればよろしい、こういうふうに定義づけるものかと考えます。
 そこで、田畑先生の考えておられますのは、今申しましたことは、第四条の四項自体を詳しく説明申し上げてから、あとで申し上げた方がむしろいいかと思いますので、直接的には御質問がなかったのでございますが、若干敷衍して申し上げますと、第四条の四項におきましては、団体自体の責任を問う規定が七条と、それから(解散の指定)にございますので、ここでは非常に厳重な定義を下しまして、要するに、団体の機関意思の決定そのもの、あるいは団体の主義、方針、主張に従って、あるいは基づいてするメンバーの行動、こういうふうにしましたゆえんのものは、従ってとか、基づいてとかのゆえんのものは、先ほど早川先生から御説明がございましたように、ある団体がある政治目的のスローガンを掲げて、たまたま二、三のメンバーがとんでもない行動をしてくれた、こういうふうなものは排除する、つまり含ましめない意図でございまして、それは、団体そのものに責任を負わせる事柄ではございませんで、ここで申しておりますのは、団体自体が、例を申し上げますというと、たとえば、かっての球根栽培法というふうな、中核自衛隊というふうに、初めから暴力を肯定するような意思決定がすでに団体そのものの中で行なわれておりまして、それに基づいてそのメンバーが実力行使をした。こういうふうなものは明確な実例でございまして、しかし、普通に労働組合あたりで考えられまする、何か知らぬけれども、団体はただ政治的なスローガンだけを掲げていたが、たまたま派生的に、偶発的に、どこかで飛ばちった事件が起きたというふうなものは、これは、その行為自身は、先ほど早川先生からおっしゃいましたように、この政治暴力防止法案における特別なる犯罪として処罰されるとしましても、団体そのものの責任追及は、その第四条の定義からは当然出てこないわけでありまして、団体の活動制限というものは出てこないわけでございます。
 以上、補足して申し上げます。

発言情報

speech_id: 103915206X00819611027_022

発言者: 川口頼好

speaker_id: 453

日付: 1961-10-27

院: 参議院

会議名: 法務委員会