斎藤昇の発言 (運輸委員会)
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○国務大臣(斎藤昇君) ただいま、議題となりましたモーターボート競走法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。
モーターボート競走制度は、発足以来すでに十年余を経過したのでありますが、政府といたしましては、この間における数次の法律改正を通じ、また実際に法律を運用するにあたり、制度の改善をはかるため絶えず努力を続けて参りました。
この間、公営競技に対する世論の動向にかんがみ、モーターボート競走を含む公営競技全般について検討を加え、今後の基本方策を定めるため、一昨年総理府に公営競技調査会が設置されたのであります。
この公営競技調査会は、昨年七月二十五日内閣総理大臣あてに答申を提出し、各種公営競技について、少なくとも現状以上にこれを奨励しないことを基本的態度とする旨を述べるとともに、その弊害をでき得る限り除去するための方策を示したのであります。
政府といたしましては、この答申の趣旨に沿って、モーターボート競走についての弊害を除去し、その健全化をはかるとともに、モーターボート競走の収益をもって体育事業その他の公益の増進を目的とする事業の振興に寄与し得ることとする等、現行制度に必要な改善を加えるため、この法律案を提出することといたしたのであります。
次に、この法律案の主要な点について御説明申し上げます。
まず、第一には、モーターボート競走を行なうことができる旨の指定を受けた市町村について、指定の理由がなくなったと認めるときは、その指定を取り消し得る道を開いたことであります。
これは、現在モーターボート競走を施行し得る市町村の指定は、財政事情等を勘案して行なっているのでありますが、これらの市町村について、すでに財政健全化の目的を達した後においては、この法律の趣旨にかんがみ、その指定を取り消し、他の市町村と交代させるのが適当であるからであります。
第二は、競技の公正及び安全を確保するため、競走に使用するボート及びモーターの検査員を登録の対象に加え、また、競走場の施設の改善に資するため、入場料の最低額を定めるとともに、勝舟投票法の実施方法及び競走開催の日取りについて規制することにより、射倖心の過熱をさける措置を講じ、さらに、選手の質の向上をはかり、公正な競技を確保するためには、選手が安心して競技に参加し得る条件を整える必要がありますので、選手の共済事業に対する助成強化等、選手に関する福利厚生の増進をはかるために必要な措置を講じ得ることとしたことであります。
これらは、いずれもモーターボート競走の弊害を排除し、その健全化に資するために必要な改善措置であります。
第三は、現行の造船関係事業等の振興のための交付金制度に準じて、新たに体育事業等公益の増進を目的とする事業の振興をはかるため交付金制度を設けることとしたことであります。
これは、公営競技調査会の答申にございますように、競走の収益の使途につきましては、制度発足当初との状況の変化にかんがみ、収益の一部を体育事業等の振興のためにも充当することが適当であると考えられるからであります。
なお、これらの振興業務の運営及び交付金の運用につきましては、種々の監督規定を設け、遺憾のないよう慎重を期した次第であります。
第四は、施行者からの交付金により、現行の造船関係事業等及び新たに加わる体育事業等の振興業務を一体的に行なう団体として、新たに日本船舶振興会に関する規定を設けたことであります。
現在、交付金による造船関係事業等の振興業務は、全国モーターボート競走会連合会が競走の実施に関する調整業務とあわせ行なっているのでありますが、この二つの業務は、本来異質のものでありますので、それぞれの業務運営上の責任体制を確立するため、別個の団体に取り扱わせることといたした次第であります。
日本船舶振興会は、民法の規定により設立される財団法人でありますが、業務運営その他につきましては、交付金の適正な運営を確保し得るよう所要の規定を設けることといたしております。
以上が、この法律案の提案理由及び概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願いをいたします。