池田修蔵の発言 (決算委員会決算の提出手続及び審査方針に関する小委員会)

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○専門員(池田修蔵君) それでは、ただいま小委員長お示しのとおりに、お手元にお配りしました「決算の審査方針参考案」について御説明申し上げます。
 一、決算の審査にあたっては、会計検査院の検査報告中心の審査方法を改め、国会が議決した予算及び関係法律が適正かつ効率的に執行されたかを初め、決算全般について審査し、あわせて政策の実績批判を行なうものとする。
 これが第一でございますが、これについて若干補足的に御説明いたしますというと、決算の審査にあたりましては、会計検査院の検査報告中心の審査方法を改めまして、国会が議決しました予算、それから「及び関係法律」と申しますのは、予算は主として見積りだけでございまして、歳入が入ってくるものは、主として租税その他の法律によって歳入は入って参りますので、関係法律、それから支出の面においても、予算関係のいろいろの法律がございまして、予算とともに、その法律の執行によりまして財務が実績を上げて参りますので、予算及び関係法律が適正かつ効率的に執行されておるかを初めとして、決算全般について状況を審査いたしまして、あわせて政策の実績批判を行なうということが大体基本方針と考えられるのでございます。
 二、この基本方針のもとに左の通り審査を行なう。
 これが多少具体的内容に触れるわけでございまして、
 (一) 予算及び関係法律は適正かつ効率的に執行されたか、予算執行の実績及び効果はどうなったかについて審査する。
 (二) 会計検査院の検査報告に掲記されている事態については、個々の不当事項だけでなく、全般的な事項、改善要望事項等についても審査するとともに、検査報告に掲記のない省庁、政府関係機関等についても審査する。
 (三) 財政投融資は効果的に運用されてるかを決算とあわせて審査する。
 (四) 審査を重点的かつ能率的に行なう。
 (五) 審査にあたっては、現在の当局者だけでなく、心要に応じ執行当時の責任者その他の関係者も招致して事態を糺明する。
 (六) 決算の審査は次年度の決算が国会に提出されるまでには終局する。
 これをもう少し個々に申し上げますというと、この(一)の「予算及び関係法律は適正かつ効率的に執行されたか、」、これは先ほど申し上げたとおりでございますか、「予算執行の実績及び効果」——単に適正かつ効率的に行なわれたかというばかりでなく、これは当然のことでございますが、予算執行の実績と、いろいろの相当長期にわたるような大きな計画もございますし、その他重要な施策もございますので、それらの施策につきまして、もしくは計画につきまして、執行の実績とそれから効果はどういうふうに上がっておるかというふうなことを審査する。
 それから二番目としまして、「会計検査院の検査報告に掲記されている事態については、ここの不当事項だけでなく、全般的な事項、——「全般的な」と申しますのは、これは最初の基本方針で申し上げました、決算全般について審査するというところにも開運してくるわけでございますが、全般的に決算の状況がどうなっておるかというふうな事項、それから「改善要望事項」——不当といってきめつけてあるわけじゃございませんけれども、こういうふうに改善するがいいとか、あるいはこうあってほしい、望ましいというふうな事項、それから、最近あまり記載がございませんが、検査院法の三十六条によりまする改善意見が検査報告に載っている例が今までに十件ぐらいあったわけでございますが、そういうふうな事項についても審査するとともに、「検査報告に掲記のない省庁、政府関係機関等についても審査する。」、これは、たまたまその年に検査報告に掲記されるほどの事項がございません省庁で相当重要な問題があるところもございますので、それは掲記の有無にかかわらず決算については審査をするということでございます。
 それから、(三)の「財政投融資」、これは決算そのものではないことに今の制度のもとではなっておりますが、相当金額も多うございますし、三十七年度におきましては八千五百億くらいの大規模なものでございますし、またこれの政府の財政政策における動きというものが非常に重要なウエートを占めておりますので、これが効果的に運用されているかということを決算とあわせて審査をする、 そうして決算の審査の助けといいますか、さらに徹底した審査ができるようにあわせてやっていくという趣旨でございます。
 それから(四)は、「審査を重点的かつ能率的に行なう。」、これは当然のことといえば当然でございますが、どうしても、決算といいましても、非常に分量の多い複雑なものでございますから、ある点については徹底的に深く掘り下げてやりませんとなかなか効果が上がりませんので、重点的に深く掘り下げてやっていくということとともに、また能率的に行なう、これもまあ当然のことでございますが、特にここにそういう気持であるということを表わしたものでございます。
 それから(五)「審査にあたっては、現在の当局者だけでなく、必要に応じ執行当時の責任者その他の関係者も招致して事態を糺明する。」、これは、決算審査のときに呼びます当局者というものは執行当時の人とたいていはかわっておる場合もございますので、今の現在者に聞きましても、事情を受け継いで説明を聞いている程度の場合もございまして、なかなか事態の真相が糺明しにくい場合もございまするので、必要に応じて執行当時の責任者その他の関係者——その他の関係者といいますのは、たとえば補助金を県や市町村に交付しておりますような場合に、その市町村の当局者も呼んでみて、どういう事情であったか、そういうふうな関係者も招致して事態を糺明する。
 それから(六)「決算の審査は次年度の決算が国会に提出されるまでには終局する。」、これは、二年度分がたまりますというと、なかなか気魄も入りませんし、だんだん時期がおくれまして、次の予算——次と申しましても、翌々年度の予算に反映させたいという希望についても、年度がおくれるに従って予算に反映させる速力もおそくなりますので、もう少なくとも次の年度の決算が提出されるまでには終局しておきたい、こういう方針でございます。
 それから、
 三、審査の結果左の処置を具体化する。
  (一) 政府が負責の実を上げるよう追求し、必要により所管大臣に警告を発する。
  (二) 改善を要すると認められるもの、 その他不当な事項等については、所管大臣に対し、改善のための具体策等について説明を求め、また警告を発する。
  (三) 将来の計画樹立及び執行に反映するよう内閣全般に徹底させる方策を講ずる。
  (四) 審査の結果を国会の予算審議及び立法に反映させる具体的方策を講ずる。
  このうちの(一)について申し上げますと、今までも政府の政治責任を追究するなりあるいは個々の公務員の責任を追及するということは行なわれておりますが、どうしてもこの負責の実を上げることがまだ徹底が十分してないように思われますので、この実を上げるように追及を行ないまして、また必要によっては所管大臣に、どうしても処分が軽いとか、あるいは十分負責の実が上がっていないと思われる場合には、所管大臣に警告を発するような処置も講ずる。
  それからその次、「改善を要すると認められるもの、」——どうしても将来の改善ということが必要なことでございますので、「改善を要すると認められるもの、その他不当な事項等については、」所管大臣に対しまして改善のための具体策について説明を求めまして、いつも改善いたしますというふうなことは言明するのでありますが、なかなかその具体策がはっきり示されない場合がございますので、具体策について説明を求める。またあるいは、具体策を一応示したけれども、それが実際に改善の効果を上げていないと思われるようなことがだんだんと年度を経るに従って明らかになったような場合には、警告を発してさらにその徹底を期するというふうな方法を講ずるということでございます。
  それから(三)の「将来の計画樹立及び執行に反映する」といいますのは、国の行政には各種の計画、これはまあ財政面の計画もございますし、事業の計画たとえば治水事業とか、あるいは住宅計画、あるいは港湾計画、あるいは文教施設の計画と、各種の計画もあるわけでございますが、これらの「計画樹立及び執行に反映するよう内閣全般に徹底させる方策を講ずる。」、これは具体的に一例を申しますれば、これを閣議の問題として取り上げてもらって、内閣全体としてのそういう施策の樹立なり執行に、反映させてもらうような方法も、一つの手段ではないかと考えるわけでございます。まあその他いろいろございましょうけれども、こまかいことはそのつどのお話し合いで、またどういう方法をお講じになるかきまっているわけでございます。
 それからその次の(四)は、審査の結果を国会の予算審議に反映さして改善していくということが一つの大きなねらいでございまするので、国会の予算審議に反映させる。これはどういう方法でそれじゃ反映させるかということでございますが、これもまた一つの例としましては、決算委員長なりが予算委員会にお出になりまして、決算の審査の結果はこういう状態であるということを御報告になるなりして、政府と質疑応答でもされまして、こういう実績を決算委員会で握っているのだからこの予算はどうも適当でないというようなことが、具体的な事実の基礎に基づいての審議が予算に反映していくようにする方法が何かあるのではないか。それから「立法」と申しますのは、これは議員立法の措置をとるというふうなこともございましょうし、また政府が提出しました立法についての審議の場合に役立つということもございましょうし、また政府提出の法案の提出の促進を促すというふうな方法もございましょうし、これはいろいろ具体的方法はあると思いますが、それらの方法を講ずるように進めていく、大体こういうふうな意味でございます。
 一応御説明いたしました。

発言情報

speech_id: 104014104X00219620327_002

発言者: 池田修蔵

speaker_id: 241

日付: 1962-03-27

院: 参議院

会議名: 決算委員会決算の提出手続及び審査方針に関する小委員会