決算委員会決算の提出手続及び審査方針に関する小委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十七年三月二十七日(火曜日)
午前十時五十分開会
—————————————
委員の異動
三月二十日委員大森創造君は辞任し
た。
本日決算委員長において大森創造君を
委員に指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 鳥畠徳次郎君
委員
佐藤 芳男君
大森 創造君
北條 雋八君
委員以外の議員
議 員 奥 むめお君
事務局側
常任委員会専門
員 池田 修蔵君
常任委員会調査
員 林 道雄君
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本日の会議に付した案件
○決算の審査方針に関する件
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この発言だけを見る →午前十時五十分開会
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委員の異動
三月二十日委員大森創造君は辞任し
た。
本日決算委員長において大森創造君を
委員に指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 鳥畠徳次郎君
委員
佐藤 芳男君
大森 創造君
北條 雋八君
委員以外の議員
議 員 奥 むめお君
事務局側
常任委員会専門
員 池田 修蔵君
常任委員会調査
員 林 道雄君
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本日の会議に付した案件
○決算の審査方針に関する件
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鳥
鳥畠徳次郎#1
○委員長(鳥畠徳次郎君) これから決算委員会決算の提出手続及び審査方針に関する小委員会を開会いたします。
本日は、前回の小委員会に引続き、審査方針につきまして協議を行ないたいと存じます。
前回の小委員におきまして、各委員から審査方針に関する具体案を御提出願い、種々御協議をいたしたのでありますが、その結果、調査室をして審査方針案を作成させ、これを次回に検討するということになっておったのであります。
その審査方針が小委員長のもとに提出されておりますので、まずこれについて説明を聴取することにいたしたいと存じます。
この発言だけを見る →本日は、前回の小委員会に引続き、審査方針につきまして協議を行ないたいと存じます。
前回の小委員におきまして、各委員から審査方針に関する具体案を御提出願い、種々御協議をいたしたのでありますが、その結果、調査室をして審査方針案を作成させ、これを次回に検討するということになっておったのであります。
その審査方針が小委員長のもとに提出されておりますので、まずこれについて説明を聴取することにいたしたいと存じます。
池
池田修蔵#2
○専門員(池田修蔵君) それでは、ただいま小委員長お示しのとおりに、お手元にお配りしました「決算の審査方針参考案」について御説明申し上げます。
一、決算の審査にあたっては、会計検査院の検査報告中心の審査方法を改め、国会が議決した予算及び関係法律が適正かつ効率的に執行されたかを初め、決算全般について審査し、あわせて政策の実績批判を行なうものとする。
これが第一でございますが、これについて若干補足的に御説明いたしますというと、決算の審査にあたりましては、会計検査院の検査報告中心の審査方法を改めまして、国会が議決しました予算、それから「及び関係法律」と申しますのは、予算は主として見積りだけでございまして、歳入が入ってくるものは、主として租税その他の法律によって歳入は入って参りますので、関係法律、それから支出の面においても、予算関係のいろいろの法律がございまして、予算とともに、その法律の執行によりまして財務が実績を上げて参りますので、予算及び関係法律が適正かつ効率的に執行されておるかを初めとして、決算全般について状況を審査いたしまして、あわせて政策の実績批判を行なうということが大体基本方針と考えられるのでございます。
二、この基本方針のもとに左の通り審査を行なう。
これが多少具体的内容に触れるわけでございまして、
(一) 予算及び関係法律は適正かつ効率的に執行されたか、予算執行の実績及び効果はどうなったかについて審査する。
(二) 会計検査院の検査報告に掲記されている事態については、個々の不当事項だけでなく、全般的な事項、改善要望事項等についても審査するとともに、検査報告に掲記のない省庁、政府関係機関等についても審査する。
(三) 財政投融資は効果的に運用されてるかを決算とあわせて審査する。
(四) 審査を重点的かつ能率的に行なう。
(五) 審査にあたっては、現在の当局者だけでなく、心要に応じ執行当時の責任者その他の関係者も招致して事態を糺明する。
(六) 決算の審査は次年度の決算が国会に提出されるまでには終局する。
これをもう少し個々に申し上げますというと、この(一)の「予算及び関係法律は適正かつ効率的に執行されたか、」、これは先ほど申し上げたとおりでございますか、「予算執行の実績及び効果」——単に適正かつ効率的に行なわれたかというばかりでなく、これは当然のことでございますが、予算執行の実績と、いろいろの相当長期にわたるような大きな計画もございますし、その他重要な施策もございますので、それらの施策につきまして、もしくは計画につきまして、執行の実績とそれから効果はどういうふうに上がっておるかというふうなことを審査する。
それから二番目としまして、「会計検査院の検査報告に掲記されている事態については、ここの不当事項だけでなく、全般的な事項、——「全般的な」と申しますのは、これは最初の基本方針で申し上げました、決算全般について審査するというところにも開運してくるわけでございますが、全般的に決算の状況がどうなっておるかというふうな事項、それから「改善要望事項」——不当といってきめつけてあるわけじゃございませんけれども、こういうふうに改善するがいいとか、あるいはこうあってほしい、望ましいというふうな事項、それから、最近あまり記載がございませんが、検査院法の三十六条によりまする改善意見が検査報告に載っている例が今までに十件ぐらいあったわけでございますが、そういうふうな事項についても審査するとともに、「検査報告に掲記のない省庁、政府関係機関等についても審査する。」、これは、たまたまその年に検査報告に掲記されるほどの事項がございません省庁で相当重要な問題があるところもございますので、それは掲記の有無にかかわらず決算については審査をするということでございます。
それから、(三)の「財政投融資」、これは決算そのものではないことに今の制度のもとではなっておりますが、相当金額も多うございますし、三十七年度におきましては八千五百億くらいの大規模なものでございますし、またこれの政府の財政政策における動きというものが非常に重要なウエートを占めておりますので、これが効果的に運用されているかということを決算とあわせて審査をする、 そうして決算の審査の助けといいますか、さらに徹底した審査ができるようにあわせてやっていくという趣旨でございます。
それから(四)は、「審査を重点的かつ能率的に行なう。」、これは当然のことといえば当然でございますが、どうしても、決算といいましても、非常に分量の多い複雑なものでございますから、ある点については徹底的に深く掘り下げてやりませんとなかなか効果が上がりませんので、重点的に深く掘り下げてやっていくということとともに、また能率的に行なう、これもまあ当然のことでございますが、特にここにそういう気持であるということを表わしたものでございます。
それから(五)「審査にあたっては、現在の当局者だけでなく、必要に応じ執行当時の責任者その他の関係者も招致して事態を糺明する。」、これは、決算審査のときに呼びます当局者というものは執行当時の人とたいていはかわっておる場合もございますので、今の現在者に聞きましても、事情を受け継いで説明を聞いている程度の場合もございまして、なかなか事態の真相が糺明しにくい場合もございまするので、必要に応じて執行当時の責任者その他の関係者——その他の関係者といいますのは、たとえば補助金を県や市町村に交付しておりますような場合に、その市町村の当局者も呼んでみて、どういう事情であったか、そういうふうな関係者も招致して事態を糺明する。
それから(六)「決算の審査は次年度の決算が国会に提出されるまでには終局する。」、これは、二年度分がたまりますというと、なかなか気魄も入りませんし、だんだん時期がおくれまして、次の予算——次と申しましても、翌々年度の予算に反映させたいという希望についても、年度がおくれるに従って予算に反映させる速力もおそくなりますので、もう少なくとも次の年度の決算が提出されるまでには終局しておきたい、こういう方針でございます。
それから、
三、審査の結果左の処置を具体化する。
(一) 政府が負責の実を上げるよう追求し、必要により所管大臣に警告を発する。
(二) 改善を要すると認められるもの、 その他不当な事項等については、所管大臣に対し、改善のための具体策等について説明を求め、また警告を発する。
(三) 将来の計画樹立及び執行に反映するよう内閣全般に徹底させる方策を講ずる。
(四) 審査の結果を国会の予算審議及び立法に反映させる具体的方策を講ずる。
このうちの(一)について申し上げますと、今までも政府の政治責任を追究するなりあるいは個々の公務員の責任を追及するということは行なわれておりますが、どうしてもこの負責の実を上げることがまだ徹底が十分してないように思われますので、この実を上げるように追及を行ないまして、また必要によっては所管大臣に、どうしても処分が軽いとか、あるいは十分負責の実が上がっていないと思われる場合には、所管大臣に警告を発するような処置も講ずる。
それからその次、「改善を要すると認められるもの、」——どうしても将来の改善ということが必要なことでございますので、「改善を要すると認められるもの、その他不当な事項等については、」所管大臣に対しまして改善のための具体策について説明を求めまして、いつも改善いたしますというふうなことは言明するのでありますが、なかなかその具体策がはっきり示されない場合がございますので、具体策について説明を求める。またあるいは、具体策を一応示したけれども、それが実際に改善の効果を上げていないと思われるようなことがだんだんと年度を経るに従って明らかになったような場合には、警告を発してさらにその徹底を期するというふうな方法を講ずるということでございます。
それから(三)の「将来の計画樹立及び執行に反映する」といいますのは、国の行政には各種の計画、これはまあ財政面の計画もございますし、事業の計画たとえば治水事業とか、あるいは住宅計画、あるいは港湾計画、あるいは文教施設の計画と、各種の計画もあるわけでございますが、これらの「計画樹立及び執行に反映するよう内閣全般に徹底させる方策を講ずる。」、これは具体的に一例を申しますれば、これを閣議の問題として取り上げてもらって、内閣全体としてのそういう施策の樹立なり執行に、反映させてもらうような方法も、一つの手段ではないかと考えるわけでございます。まあその他いろいろございましょうけれども、こまかいことはそのつどのお話し合いで、またどういう方法をお講じになるかきまっているわけでございます。
それからその次の(四)は、審査の結果を国会の予算審議に反映さして改善していくということが一つの大きなねらいでございまするので、国会の予算審議に反映させる。これはどういう方法でそれじゃ反映させるかということでございますが、これもまた一つの例としましては、決算委員長なりが予算委員会にお出になりまして、決算の審査の結果はこういう状態であるということを御報告になるなりして、政府と質疑応答でもされまして、こういう実績を決算委員会で握っているのだからこの予算はどうも適当でないというようなことが、具体的な事実の基礎に基づいての審議が予算に反映していくようにする方法が何かあるのではないか。それから「立法」と申しますのは、これは議員立法の措置をとるというふうなこともございましょうし、また政府が提出しました立法についての審議の場合に役立つということもございましょうし、また政府提出の法案の提出の促進を促すというふうな方法もございましょうし、これはいろいろ具体的方法はあると思いますが、それらの方法を講ずるように進めていく、大体こういうふうな意味でございます。
一応御説明いたしました。
この発言だけを見る →一、決算の審査にあたっては、会計検査院の検査報告中心の審査方法を改め、国会が議決した予算及び関係法律が適正かつ効率的に執行されたかを初め、決算全般について審査し、あわせて政策の実績批判を行なうものとする。
これが第一でございますが、これについて若干補足的に御説明いたしますというと、決算の審査にあたりましては、会計検査院の検査報告中心の審査方法を改めまして、国会が議決しました予算、それから「及び関係法律」と申しますのは、予算は主として見積りだけでございまして、歳入が入ってくるものは、主として租税その他の法律によって歳入は入って参りますので、関係法律、それから支出の面においても、予算関係のいろいろの法律がございまして、予算とともに、その法律の執行によりまして財務が実績を上げて参りますので、予算及び関係法律が適正かつ効率的に執行されておるかを初めとして、決算全般について状況を審査いたしまして、あわせて政策の実績批判を行なうということが大体基本方針と考えられるのでございます。
二、この基本方針のもとに左の通り審査を行なう。
これが多少具体的内容に触れるわけでございまして、
(一) 予算及び関係法律は適正かつ効率的に執行されたか、予算執行の実績及び効果はどうなったかについて審査する。
(二) 会計検査院の検査報告に掲記されている事態については、個々の不当事項だけでなく、全般的な事項、改善要望事項等についても審査するとともに、検査報告に掲記のない省庁、政府関係機関等についても審査する。
(三) 財政投融資は効果的に運用されてるかを決算とあわせて審査する。
(四) 審査を重点的かつ能率的に行なう。
(五) 審査にあたっては、現在の当局者だけでなく、心要に応じ執行当時の責任者その他の関係者も招致して事態を糺明する。
(六) 決算の審査は次年度の決算が国会に提出されるまでには終局する。
これをもう少し個々に申し上げますというと、この(一)の「予算及び関係法律は適正かつ効率的に執行されたか、」、これは先ほど申し上げたとおりでございますか、「予算執行の実績及び効果」——単に適正かつ効率的に行なわれたかというばかりでなく、これは当然のことでございますが、予算執行の実績と、いろいろの相当長期にわたるような大きな計画もございますし、その他重要な施策もございますので、それらの施策につきまして、もしくは計画につきまして、執行の実績とそれから効果はどういうふうに上がっておるかというふうなことを審査する。
それから二番目としまして、「会計検査院の検査報告に掲記されている事態については、ここの不当事項だけでなく、全般的な事項、——「全般的な」と申しますのは、これは最初の基本方針で申し上げました、決算全般について審査するというところにも開運してくるわけでございますが、全般的に決算の状況がどうなっておるかというふうな事項、それから「改善要望事項」——不当といってきめつけてあるわけじゃございませんけれども、こういうふうに改善するがいいとか、あるいはこうあってほしい、望ましいというふうな事項、それから、最近あまり記載がございませんが、検査院法の三十六条によりまする改善意見が検査報告に載っている例が今までに十件ぐらいあったわけでございますが、そういうふうな事項についても審査するとともに、「検査報告に掲記のない省庁、政府関係機関等についても審査する。」、これは、たまたまその年に検査報告に掲記されるほどの事項がございません省庁で相当重要な問題があるところもございますので、それは掲記の有無にかかわらず決算については審査をするということでございます。
それから、(三)の「財政投融資」、これは決算そのものではないことに今の制度のもとではなっておりますが、相当金額も多うございますし、三十七年度におきましては八千五百億くらいの大規模なものでございますし、またこれの政府の財政政策における動きというものが非常に重要なウエートを占めておりますので、これが効果的に運用されているかということを決算とあわせて審査をする、 そうして決算の審査の助けといいますか、さらに徹底した審査ができるようにあわせてやっていくという趣旨でございます。
それから(四)は、「審査を重点的かつ能率的に行なう。」、これは当然のことといえば当然でございますが、どうしても、決算といいましても、非常に分量の多い複雑なものでございますから、ある点については徹底的に深く掘り下げてやりませんとなかなか効果が上がりませんので、重点的に深く掘り下げてやっていくということとともに、また能率的に行なう、これもまあ当然のことでございますが、特にここにそういう気持であるということを表わしたものでございます。
それから(五)「審査にあたっては、現在の当局者だけでなく、必要に応じ執行当時の責任者その他の関係者も招致して事態を糺明する。」、これは、決算審査のときに呼びます当局者というものは執行当時の人とたいていはかわっておる場合もございますので、今の現在者に聞きましても、事情を受け継いで説明を聞いている程度の場合もございまして、なかなか事態の真相が糺明しにくい場合もございまするので、必要に応じて執行当時の責任者その他の関係者——その他の関係者といいますのは、たとえば補助金を県や市町村に交付しておりますような場合に、その市町村の当局者も呼んでみて、どういう事情であったか、そういうふうな関係者も招致して事態を糺明する。
それから(六)「決算の審査は次年度の決算が国会に提出されるまでには終局する。」、これは、二年度分がたまりますというと、なかなか気魄も入りませんし、だんだん時期がおくれまして、次の予算——次と申しましても、翌々年度の予算に反映させたいという希望についても、年度がおくれるに従って予算に反映させる速力もおそくなりますので、もう少なくとも次の年度の決算が提出されるまでには終局しておきたい、こういう方針でございます。
それから、
三、審査の結果左の処置を具体化する。
(一) 政府が負責の実を上げるよう追求し、必要により所管大臣に警告を発する。
(二) 改善を要すると認められるもの、 その他不当な事項等については、所管大臣に対し、改善のための具体策等について説明を求め、また警告を発する。
(三) 将来の計画樹立及び執行に反映するよう内閣全般に徹底させる方策を講ずる。
(四) 審査の結果を国会の予算審議及び立法に反映させる具体的方策を講ずる。
このうちの(一)について申し上げますと、今までも政府の政治責任を追究するなりあるいは個々の公務員の責任を追及するということは行なわれておりますが、どうしてもこの負責の実を上げることがまだ徹底が十分してないように思われますので、この実を上げるように追及を行ないまして、また必要によっては所管大臣に、どうしても処分が軽いとか、あるいは十分負責の実が上がっていないと思われる場合には、所管大臣に警告を発するような処置も講ずる。
それからその次、「改善を要すると認められるもの、」——どうしても将来の改善ということが必要なことでございますので、「改善を要すると認められるもの、その他不当な事項等については、」所管大臣に対しまして改善のための具体策について説明を求めまして、いつも改善いたしますというふうなことは言明するのでありますが、なかなかその具体策がはっきり示されない場合がございますので、具体策について説明を求める。またあるいは、具体策を一応示したけれども、それが実際に改善の効果を上げていないと思われるようなことがだんだんと年度を経るに従って明らかになったような場合には、警告を発してさらにその徹底を期するというふうな方法を講ずるということでございます。
それから(三)の「将来の計画樹立及び執行に反映する」といいますのは、国の行政には各種の計画、これはまあ財政面の計画もございますし、事業の計画たとえば治水事業とか、あるいは住宅計画、あるいは港湾計画、あるいは文教施設の計画と、各種の計画もあるわけでございますが、これらの「計画樹立及び執行に反映するよう内閣全般に徹底させる方策を講ずる。」、これは具体的に一例を申しますれば、これを閣議の問題として取り上げてもらって、内閣全体としてのそういう施策の樹立なり執行に、反映させてもらうような方法も、一つの手段ではないかと考えるわけでございます。まあその他いろいろございましょうけれども、こまかいことはそのつどのお話し合いで、またどういう方法をお講じになるかきまっているわけでございます。
それからその次の(四)は、審査の結果を国会の予算審議に反映さして改善していくということが一つの大きなねらいでございまするので、国会の予算審議に反映させる。これはどういう方法でそれじゃ反映させるかということでございますが、これもまた一つの例としましては、決算委員長なりが予算委員会にお出になりまして、決算の審査の結果はこういう状態であるということを御報告になるなりして、政府と質疑応答でもされまして、こういう実績を決算委員会で握っているのだからこの予算はどうも適当でないというようなことが、具体的な事実の基礎に基づいての審議が予算に反映していくようにする方法が何かあるのではないか。それから「立法」と申しますのは、これは議員立法の措置をとるというふうなこともございましょうし、また政府が提出しました立法についての審議の場合に役立つということもございましょうし、また政府提出の法案の提出の促進を促すというふうな方法もございましょうし、これはいろいろ具体的方法はあると思いますが、それらの方法を講ずるように進めていく、大体こういうふうな意味でございます。
一応御説明いたしました。
鳥
林
林道雄#4
○調査員(林道雄君) それでは、昨年の九月の五日に述べました意見を実行に移します場合の具体策について述べます。
参議院の決算委員会には、現在審査方針として成文化されたものはございませんで、従来の慣行によりまして決算の審査を行なっておるのでございます。その慣行基礎をなしますものは、二十三年八月、すなわち新国会発足早々の時期に定められました決算審査の根本方針及び決算審査の手続順序でございまして、これは決算委員会が当時の委員部長及び専門調査員に委嘱して作成した原案を委員会で議決したものでございます。しかし、その方針、手続きを定めました当時は、実際にはまだ一回も決算の審査を行なっていなかったのでございますから、これは旧憲法時代のそれを参考といたしまして、審査のあり方を想定したものということができます。その全文はここには省略いたしますが、内容として注目されます点は、一、衆参両院の決定を一致させるためには決算を法律案または予算と同様に取り扱うことが一案であるとの意見を示していること、一、会計検査院の検査が法律的効果を持ち、事務的傾向を有するに対して、国会の検査は政治的効果を持つとの見解に立ち、検査院の検査報告を手がかりとして審査を進める方向を打ち出していることの二点でございます。この方針に基づきまして、実際の決算審査が始められたのでございますが、その後の実情を見ますと、第一点の決算を議案として取り扱う件につきましては、あまり問題として取り上げられせんで、もっぱら第二点の検査報告を主題とする審査だけが毎年度続行されて今日に至っているのでございます。
これに対して、衆議院の決算委員会におきまする審査の状況を見ますと、三十二年度決算に至るまでの経過は大体参議院と同様であったのでございますが、三十三年度決算からこれが一変しております。それは三十五年七月二十日、新しい審査方針を決定して、これを実行に移した結果にほかなりません。その要旨は、決算審査にあたっては、従来の会計検査院の検査報告中心の審査方法を改め、国会が議決した予算がいかに執行されたかを中心にして、決算全般について予算と対比して審査するというにありまして、その具体的審査内容を、一、歳入歳出は予算のとおり執行されたか、二、予算は効率的に執行されたか、三、予算は適正に執行されたかの三項に分類して細目を掲げております。これによって、審査の進め方も、従来の検査報告中心主義から、委員発言中心主義に改められまして、その結果として、三十三年度決算の審査報告書は従来のものに比べて全く面目を新たにしたものとなっております。
衆議院決算委員会は、これより先、二十五年三月第七回国会及び三十五年四月第三十四回国会の二回にわたりまして、決算審査の性格に関し、学識経験者を参考人として意見を聴取していることは、御承知のとおりでございますが、これは主として国会における決算の取り扱い方、すなわち決算を議案として取り扱う問題に関する意見でございまして、審査方針に関するものではないのでございますから、今次の審査方針の改革は、これらの参考人の意見によって示唆されたものではなく、国会の決算審査を意義あるものたらしめようとする決算委員全般の要望がこのような形に結実したものにほかなりません。
昨年の九月五日のこの小委員会におきまして、私は従来のこの問題に取り上げ方が誤っていた点を指摘いたしまして、決算の提出手続、すなわち形式の問題と、審査方針改革の問題、すなわち内容の問題とをはっきりと区別して、さらにはまた審査方針の改革から手を染めることが国会の決算審査を意義あらしめる順路であることを述べましたが、衆議院におきまする過去二回の参考人の意見の内容がほとんど提出手続の問題に終始しているにもかかわりませず、期せずして審査方針の改革から踏み切られましたことは、私の深く敬意を表するところでございます。参議院決算委員会におきましても、三十六年四月に、時の佐藤委員長の御提唱によりまして、この決算の提出手続及び審査方針に関する小委員会を設けまして、審査方針の検討に着手いたしました。この小委員会の名称につきましても、佐藤委員長が審議の将来を洞察されまして、二つの内容をはっきりと掲げられたことに対して、深い敬意を表するものでございます。いろいろな関係で審議はおくれておりますけれども、早晩新しい審査方針が決定されることとなりまして、その方向は大体衆議院のそれと大綱において同様の線に落着くものと推測されます。
いずれにいたしましても、衆議院の新方針確立によりまして、国会の決算審査は、終戦直後から引き継がれた過渡的状態を脱して、初めて本来の姿を取り戻したわけでございます。これは画期的な事実であり、大きな進歩でございます。
しかしながら、新しい方針を生かしまして、憲法八十二条が期待するような国会の財政監督機能を十分に発揮いたしますためには、さらに審査の対象とすべき問題につきまして検討を加える必要がございます。この点は、改革の結果が有意義なものとなるか、無意味な徒労に帰するかの分岐点をなすものでございますから、慎重に検討して具体的な目標を定める必要がございます。
そこで、今後の問題でございますが、昨年の九月五日の小委員会におきまして、私は、今後の決算委員会の審議の第一義的な目標は、政府の政策の実績の批判に基づく政府の責任の追及と財政の批判に置くべきものであることを述べましたが、衆議院の新方針の主眼といたしますところは、決算を国会の議決した予算と対比して審査するというにございます。しかしながら、予算に対応するところの決算でございますから、予算がその目的のとおりに、また効率的に適正に執行されたかどうかを審査することは当然のことではございますけれども、本質から申せば、これはむしろ手段でございまして、それ自体が国会における決算審査の目的ではございません。国会におきまする決算審査の目的は、一方においてそれに反する事例のあった場合に政府の責任を追及するところにあり、他方においてそれを明らかにすることによりまして財政のあり方を批判し、その合理化、清浄化を促進しようとするところにあると考えます。つまり、一、予算に対比しての審査、二、政府の責任追及、三、財政の批判となるのでございまして、一の予算に対比しての審査は二と一三を導き出すための手段であり、二の政府の責任追及と、三の財政の批判こそ国会における決算審査の目標であり、意義でなければならぬと考えます。
今この三点について問題点を指摘すれば、次のとおりでございます。
第一に、まず予算と対比しての審査でございますが、決算は財政法第三十八条第二項の規定によりまして、予算額と決算額とを対照する形で作成されておりまして、予算の執行されなかった部分は翌年度繰り越し額または不用額として表示されておりますので、予算との対比は形の上では一応決算書によって明らかにされていることになるわけでございますが、問題はその内容でございます。決算の内訳明組を表示すべき歳入決算明細書及び歳出決算報告書の内容を見ますと、単に予算決算の金額が科目別に列記されているだけでございますが、予算の場合におきまする歳入予算明細書及び各省庁予定経費要求書を見ますと、歳入予算明細書は科目別に予算額を表示しているだけで、決算の場合と同じ要領でございますが、歳出、すなわち予定経費要求書にありましては、まず要求額を事項別に分類いたしまして、その目的と事業の内容に対する説明を列記した後に、「上記金額の科目別内訳を示すと……」として、決算の場合の歳出決算報告書と同様、科目別金額を表示する形となっております。したがって、歳出予算におきましては事項別、すなわち目的別の経費予定額が主となりまして、科目別金額はこれを会計的に処理したものとして付記されたものにすぎないと思います。しかるに、決算におきましては、前述のとおり科目別金額を列記しているだけで、事項別には全く触れていないのでございますから、少なくとも歳出に関する限り決算書が実質的には予算書と対応する形で作成されていないと言うことができるのでございます。ここに、従来の政府の説明からは予算執行の結果の実績を検討することは不可能であり、ひいては政府の政策批判ということは期待することができないという理由がございます。これを要するに、予算外を要求する場合には、その裏づけとなる計画事業量が明示されているのでございますが、決算となって現われてくるときには、単に会計的に処理された科目別の金額の羅列だけでありまして、その予算の執行の結果いかなる実績が上がったかというような予算使用の効率をはかる尺度となるものが全然ないのでございます。この点が予算と決算とのつながりを断ち切っていることになるのでございまして、決算を予算と対比して審査する場合に重要な支障となるのでございます。私が先般米国のパーフォーマンス・バジェット等を参考として、財政の機構を根本的に検討せしめる必要があると述べたゆえんもここにございます。現在のように科目別に予算額、支出済み額、繰り越し額、不用額等を列記した決算書は、単なる会計整理の結果報告にすぎないのでございますが、国会の審査の対象となるのは、このような数字ではなく、それによってなされた施策の実績なのでございます。したがって、歳出決算報告書におきましては、予算要求の際に予定経費要求書に掲げました「事項別の説明における予定事業」がいかに実行されたかについて、具体的にその結果を記述させることに改める必要がございます。このように改めることによりまして、初めて決算書自体を審査の第一段階である「予算と対比しての審査」の対象とすることができるのでございます。それと同時に、これが今後の政府の決算の説明のあるべき姿ともなるわけでございます。
次に、第二の政府の責任追及について述べます。政府の責任追及を重視する立場からいたしますれば、これを明確化する上において、何といっても決算議案説の検討が当面の問題となるのでございますが、議案説の利害得失につきましては、すでに衆議院におきましても論議の出尽くした感がございまして、現段階では、一言に尽くしますならば、国会が条理を貫く立場からこれを採用するか、実益上の評価という観点から現状を維持するか、いずれを選ぶかの意思決定だけが残された問題となっております。議案説が採用と決しました場合、憲法及び法律の改正を要するかどうかの問題はございますけれども、これはむしろ付随事項でございまして、問題の焦点ではございません。したがいまして、従来ややもすれば、現行の法律と関連させて、法の解釈の限界内において議案説が成り立つかどうかという点が諭ぜられておる傾向があることは、論旨から見て本末転倒せるものと言わざるを得ません。この問題につきましては、このあとで提出手続の問題のときに述べますので、ここでは省略いたします。
最後に、第三の財政の実績批判について述べます。財政の実績批判という立場からは、国政全般にわたるほとんどあらゆる問題が取り上げられ得るわけでございますが、それには根本的な問題が資料等によってあらかじめ審査されているということが前提であり、そうでなければ委員会の審議がきわめて局部的な問題だけで終わってしまい、たといこれにいかに時日をかけて審議をいたしましても、国会における決算審査としては内容的にきわめて貧弱なものとなるおおそれが多分にございます。この点が、初めに現状の概要を述べました際に、審査方針の改革を実行することはぜひやらなければならないことであるけれども、それと同時に審査の対象については慎重に検討を加え、具体的な目標を定めることが必要であると述べたゆえんでございます。すなわち、委員の発言は自由であり、その範囲は限定されておらず、しかも国政調査権を発動する上におきましては、調査の範囲は無制限でございますが、決算委員会として恒常的に批判の対象とすべき問題点はおのずからあるわけでございます。
そこで、いかなる問題を重点的に取り扱うべきかは、十分な検討を経なければ決定できないことではございますが、かりに数項目をあげますれば、一、綱紀粛正、二、行政機構、三、財政政策、四、長期計画事業、五、財政投融資等がそれでございます。
次に、それらについて目標とすべき問題点を少しく詳しく述べます。
第一に綱紀粛正につきましては、綱紀粛正は、随時機をとらえて反復して公務員、の注意を喚起するのでなければその効果を期待することができませんが、政府は最近において具体的にどのような措置をとったか、また、上は国務大臣の職にある者から、下は窓口の末端事務に当たる者まで、大小の汚職事件が跡を断たず、これが司直の手によって国民の前にさらされているのが現状でございますが、政府はこの国民の不信の念を払拭するためにどのような対策をとったか等が問題点となります。
第二に、行政機構及びその運営につきましては、各省庁相互間、各省庁内の部局間及び各省庁と地方団体との間における権限の交錯限界の不明確、なわ張り争い等によりまして、行政の非能率、労力、経費の浪費が行われている実例はないか、また、各省庁等がその行政権限の維持、確保のために、すでに存在理由を失った補助金の継続をはかっている事実はないか等が問題点になります。
第三に、財政のつきましては、租税の増収の状況は妥当と認められるか、また、予算における政府の経済情勢の見通しは誤っていなかったか、また、経済情勢の変動に対応してとった政府の財政金融対策は当を得ていたが等が問題点になります。
第四に、長期計画事業につきましては道路整備、治山治水、港湾整備等の長期瀞画事業は、全体計画及び年度予算に照らして、その予定事業量が遂行されているか、もし遂行されていないとすれば、それはどのような理由によるものか、それに対してどのような措置がとられたが、また、事業の遂行がおくれているために経済基盤整備が経済情勢の進展と跛行する結末を来たしていないか、事業期間の延長によって事業費の単価が高くなり、総経費が膨張する結果を来たしていないか、また年度予算については、単に金額を定めるだけでなく、事業量および単価をも明示し、予算から決算まで筋の通ったあり方に改めることにより、事業の促進と労力、経費の経済化をはかることに制度を改めてはどうか等が問題点となります。
第五に、財政投融資については、財政投融資は計画どおり実行されたか、のようになっているか、また、経済情勢の変動に対応して、政府が当初の計画を一部変更した場合は、その調節措置が目的に適合していたかどうか等が問題点となります。
なお、この財政投融資計画は、予算と同時に作成されますが、それ自体は国会議決の対象ではございません。しかし、歳入歳出の予算と並んで財政政策の重要な一環をなすものでございますから、政府は、毎年度予算案提出の際の説明には、財政投融資計画の内容をも説明する例となっております。これに対し、決算提出の際の説明では、財政投資関係について言及しないのが例でございます。これは、前に述べましたように、当初の計画そのものが国会議決の対象となっていないためでございますが、決算寮費が財政の実績批判に重点を置くということになった場合には、当然財政投融資の実績についても審査を行なうこととなりますので、そのためには政府から関係の資料及び説明を聴取することとする必要がございますす。
なお、財政投融資を受けている団体のうち、公社、金融公庫等政府関係機関の決算につきましては、従来から審査を行なっておりますが、その他の団体…の決算にはまったくタッチしておりませんでした。しかし、前記のように方針を改めました場合には、これらのうち、特に大口のものとして、電源開発株式会社、日本道路公団などの決算については、今後審査を行なうこととするのが適当と認められます。
以上までのところを要約いたしますと、 国会で決算を審査する目的は、政府の責任を明確にすることと、政府の政策の実績の批判を通じて財政のあり方を批判し、その合理化、清浄化を促進することにあり、それをするための手段として、まず予算と対比しての審査を行なうということでございますが、このような審査を行なうためには、昨年も述べましたように、政府の説明から改めてかからなければなりません。
そこで、次に、このような審査を行なう場合の政府の説明について述べます。
決算に対する政府の説明としては、決算委員会において冒頭に大蔵大臣から提案説明が行われ、各省別の審査に入ってから各省大臣がそれぞれの所管事項について説明するのが例でございまして、三十二年度決算までは、一、大蔵大臣は主として歳入歳出決算の数字を読み上げる。二、各省大臣は主として会計検査院の検査報告批難事項に対する弁明を述べる。以上にとどまっておりましたが、三十五年七月二十日衆議院決算委員会が、「決算審査にあたっては、従来の会計検査院の検査報告中心の審査方針を改め、国会が議決した予算がいかに執行されたかを中心として、決算全般について、予算と対比して審査する。」という趣旨に基づく新しい審査方針を決定し、その際、「各省大臣の説明には、計数についての説明のみでなく、予算執行の結果表われた主要施策の実績及びにその効率的使用等についても言及する。」という備考を付した関係もございまして、三十三年度決算については、参議院決算委員会における各省大臣の説明も批難事項に対する弁明だけでなく、決算の数字そのものにも触れておりまして、また大蔵政務次官からさらに詳細な数字の説明がなされました。右のほかに、「昭和三十三年度決算の説明」と題する資料が提出されましたが、これには大体予算に掲げた重要施策の実績を中心として決算の説明がなされております。
右のように、昭和三十三年度から多少面目を改めてはおりますけれども、国会の決算審査方針を検査報告中心のやり方から、予算に掲げた政策、事業計画等の実行結果の検討を中心とすることに改めた場合における政府の説明としては、なおこれを次のような趣旨によって再検討する必要がございます。
すなわち、三十三年度決算の場合、大蔵大臣及び各省大臣は決算の数字を述べ、あるいは進んで施策の実績を説明しておりますが、いずれも単に決算額または実績そのものを示すだけでございまして、予算における施策の方針なり予定計画なりがどのように実現されたかという予算との対比の面には少しも触れていないのでございます。この点は、「決算の説明」と題する資料においても同様でございまして、予算との対照は単に経費事項別の合計金額について表示されているだけでございますが、これらは根本におきまして予算との関連ということを主眼としたものに改めなければなりません。これが私が昨年政策審議をやるための前提条件として述べたところでございます。先刻も述べましたが、これなくしては、決算よりする政府の政策の批判ということは期待することができないものでございます。
そこで、それならばどんなふうにやったらいいかということでございますが、まず大蔵大臣の説明でございますが、三十三年度予算案を国会に提出した際の説明を見ますと、一、本会議における財政演説の内容項目としては、(一)内外の経済情勢(二)財政政策、(三)金融及び為替政策、(四)予算の概要となっておりまして、その予算の概要の重点施策として、(1)貿易の振興、(2)経済基盤強化、(3)社会保障の充実、(4)科学技術の振興、(5)中小企業対策、(6)農林漁業対策、(7)自衛体制の整備、(8)地方財政の健全化、(9)税制の改正の九項目があげられておりまして、また、二、予算委員会における提案説明の内容項目といたしましては、(一)財政規模、(二)一般会計となっておりまして、その内容として、歳入では税制改正等、歳出では(1)経済基盤強化資金等、(2)社会保障関係、(3)文教関係、(4)科学技術関係、(5)恩給関係、(6)地方交付税交付金、(7)防衛関係、(8)賠償関係、(9)公共事業費、(10)住宅関係、(11)貿易振興、(12)中小企業対策となっており、(三)特別会計及び政府関係機関(四)財政投融資となっておりますから、新しい審査方針のもとにおきまする決算の説明は、右に対応する内容のものでなければなりません。
本会議での演説、予算委員会での説明の二者は、大体大同小異でございますが、大蔵大臣の決算の提案理由の説明としては、本会議におる財政演説の内容項目に従い、そこに述べられている政策あるいは重点施策がどのように実行されたか、すなわち、予算における見通し、あるいは計画と、決算に現われた結果とを具体的かつ数字的に対照して説明し、実行されなかったものについては、その理由と、その後どのような措置をとったかを陳述することと定めるのが適当と認められます。
次に、各省大臣の説明でございますが、各省大臣は、予算審議の際、各分科会で冒頭説明を行なっておりますが、そこではその所管に属する重点施策及び事業計画の内容を数字的に述べております。したがって、新しい審査方針のもとにおける決算の説明としては、右の予算分科会での冒頭説明に対応する内容のものでなければなりません。具体的には、前に述べた大蔵大臣の場合と同様でございまして、予算分科会における冒頭演説の内容をもととして、そこに述べられている重点施策あるいは事業計画がどのように実行されたか。すなわち、予算における予定計画と決算に現われた結果とを具体的かつ数字的に対照して説明し、実行されなかったものについてはその理由を明らかにし、またその後どのように措置したかを陳述することと定めるのが適当と認められます。
なお、各省大臣の範囲としては、参議院決算委員会では、従来検査報告に批難事項の掲げられていない省につきましては、全く審査を行なっておりませんでしたが、新しい審査方針のもとにおきましては、当然にすべての省から説明を聴取し、審査を行なうこととなります。この場合には、各省のほかに、予算分科会で冒頭説明を行なっているものとして、国会、裁判所、会計検査院、内閣、総理府がございます。さらに総理府のうち、防衛庁、調達庁、経済企画庁、科学技術庁、宮内庁につきましては、それぞれ所管大臣等から別個に予算の説明がなされておりますから、これらに対しては、いずれも各省に準じて決算の説明を求める必要がございます。
前述の趣旨を決算審査方針(案)並びにそれに伴う決算審査に関する運営方針(案)にまとめると、次のようになります。
この発言だけを見る →参議院の決算委員会には、現在審査方針として成文化されたものはございませんで、従来の慣行によりまして決算の審査を行なっておるのでございます。その慣行基礎をなしますものは、二十三年八月、すなわち新国会発足早々の時期に定められました決算審査の根本方針及び決算審査の手続順序でございまして、これは決算委員会が当時の委員部長及び専門調査員に委嘱して作成した原案を委員会で議決したものでございます。しかし、その方針、手続きを定めました当時は、実際にはまだ一回も決算の審査を行なっていなかったのでございますから、これは旧憲法時代のそれを参考といたしまして、審査のあり方を想定したものということができます。その全文はここには省略いたしますが、内容として注目されます点は、一、衆参両院の決定を一致させるためには決算を法律案または予算と同様に取り扱うことが一案であるとの意見を示していること、一、会計検査院の検査が法律的効果を持ち、事務的傾向を有するに対して、国会の検査は政治的効果を持つとの見解に立ち、検査院の検査報告を手がかりとして審査を進める方向を打ち出していることの二点でございます。この方針に基づきまして、実際の決算審査が始められたのでございますが、その後の実情を見ますと、第一点の決算を議案として取り扱う件につきましては、あまり問題として取り上げられせんで、もっぱら第二点の検査報告を主題とする審査だけが毎年度続行されて今日に至っているのでございます。
これに対して、衆議院の決算委員会におきまする審査の状況を見ますと、三十二年度決算に至るまでの経過は大体参議院と同様であったのでございますが、三十三年度決算からこれが一変しております。それは三十五年七月二十日、新しい審査方針を決定して、これを実行に移した結果にほかなりません。その要旨は、決算審査にあたっては、従来の会計検査院の検査報告中心の審査方法を改め、国会が議決した予算がいかに執行されたかを中心にして、決算全般について予算と対比して審査するというにありまして、その具体的審査内容を、一、歳入歳出は予算のとおり執行されたか、二、予算は効率的に執行されたか、三、予算は適正に執行されたかの三項に分類して細目を掲げております。これによって、審査の進め方も、従来の検査報告中心主義から、委員発言中心主義に改められまして、その結果として、三十三年度決算の審査報告書は従来のものに比べて全く面目を新たにしたものとなっております。
衆議院決算委員会は、これより先、二十五年三月第七回国会及び三十五年四月第三十四回国会の二回にわたりまして、決算審査の性格に関し、学識経験者を参考人として意見を聴取していることは、御承知のとおりでございますが、これは主として国会における決算の取り扱い方、すなわち決算を議案として取り扱う問題に関する意見でございまして、審査方針に関するものではないのでございますから、今次の審査方針の改革は、これらの参考人の意見によって示唆されたものではなく、国会の決算審査を意義あるものたらしめようとする決算委員全般の要望がこのような形に結実したものにほかなりません。
昨年の九月五日のこの小委員会におきまして、私は従来のこの問題に取り上げ方が誤っていた点を指摘いたしまして、決算の提出手続、すなわち形式の問題と、審査方針改革の問題、すなわち内容の問題とをはっきりと区別して、さらにはまた審査方針の改革から手を染めることが国会の決算審査を意義あらしめる順路であることを述べましたが、衆議院におきまする過去二回の参考人の意見の内容がほとんど提出手続の問題に終始しているにもかかわりませず、期せずして審査方針の改革から踏み切られましたことは、私の深く敬意を表するところでございます。参議院決算委員会におきましても、三十六年四月に、時の佐藤委員長の御提唱によりまして、この決算の提出手続及び審査方針に関する小委員会を設けまして、審査方針の検討に着手いたしました。この小委員会の名称につきましても、佐藤委員長が審議の将来を洞察されまして、二つの内容をはっきりと掲げられたことに対して、深い敬意を表するものでございます。いろいろな関係で審議はおくれておりますけれども、早晩新しい審査方針が決定されることとなりまして、その方向は大体衆議院のそれと大綱において同様の線に落着くものと推測されます。
いずれにいたしましても、衆議院の新方針確立によりまして、国会の決算審査は、終戦直後から引き継がれた過渡的状態を脱して、初めて本来の姿を取り戻したわけでございます。これは画期的な事実であり、大きな進歩でございます。
しかしながら、新しい方針を生かしまして、憲法八十二条が期待するような国会の財政監督機能を十分に発揮いたしますためには、さらに審査の対象とすべき問題につきまして検討を加える必要がございます。この点は、改革の結果が有意義なものとなるか、無意味な徒労に帰するかの分岐点をなすものでございますから、慎重に検討して具体的な目標を定める必要がございます。
そこで、今後の問題でございますが、昨年の九月五日の小委員会におきまして、私は、今後の決算委員会の審議の第一義的な目標は、政府の政策の実績の批判に基づく政府の責任の追及と財政の批判に置くべきものであることを述べましたが、衆議院の新方針の主眼といたしますところは、決算を国会の議決した予算と対比して審査するというにございます。しかしながら、予算に対応するところの決算でございますから、予算がその目的のとおりに、また効率的に適正に執行されたかどうかを審査することは当然のことではございますけれども、本質から申せば、これはむしろ手段でございまして、それ自体が国会における決算審査の目的ではございません。国会におきまする決算審査の目的は、一方においてそれに反する事例のあった場合に政府の責任を追及するところにあり、他方においてそれを明らかにすることによりまして財政のあり方を批判し、その合理化、清浄化を促進しようとするところにあると考えます。つまり、一、予算に対比しての審査、二、政府の責任追及、三、財政の批判となるのでございまして、一の予算に対比しての審査は二と一三を導き出すための手段であり、二の政府の責任追及と、三の財政の批判こそ国会における決算審査の目標であり、意義でなければならぬと考えます。
今この三点について問題点を指摘すれば、次のとおりでございます。
第一に、まず予算と対比しての審査でございますが、決算は財政法第三十八条第二項の規定によりまして、予算額と決算額とを対照する形で作成されておりまして、予算の執行されなかった部分は翌年度繰り越し額または不用額として表示されておりますので、予算との対比は形の上では一応決算書によって明らかにされていることになるわけでございますが、問題はその内容でございます。決算の内訳明組を表示すべき歳入決算明細書及び歳出決算報告書の内容を見ますと、単に予算決算の金額が科目別に列記されているだけでございますが、予算の場合におきまする歳入予算明細書及び各省庁予定経費要求書を見ますと、歳入予算明細書は科目別に予算額を表示しているだけで、決算の場合と同じ要領でございますが、歳出、すなわち予定経費要求書にありましては、まず要求額を事項別に分類いたしまして、その目的と事業の内容に対する説明を列記した後に、「上記金額の科目別内訳を示すと……」として、決算の場合の歳出決算報告書と同様、科目別金額を表示する形となっております。したがって、歳出予算におきましては事項別、すなわち目的別の経費予定額が主となりまして、科目別金額はこれを会計的に処理したものとして付記されたものにすぎないと思います。しかるに、決算におきましては、前述のとおり科目別金額を列記しているだけで、事項別には全く触れていないのでございますから、少なくとも歳出に関する限り決算書が実質的には予算書と対応する形で作成されていないと言うことができるのでございます。ここに、従来の政府の説明からは予算執行の結果の実績を検討することは不可能であり、ひいては政府の政策批判ということは期待することができないという理由がございます。これを要するに、予算外を要求する場合には、その裏づけとなる計画事業量が明示されているのでございますが、決算となって現われてくるときには、単に会計的に処理された科目別の金額の羅列だけでありまして、その予算の執行の結果いかなる実績が上がったかというような予算使用の効率をはかる尺度となるものが全然ないのでございます。この点が予算と決算とのつながりを断ち切っていることになるのでございまして、決算を予算と対比して審査する場合に重要な支障となるのでございます。私が先般米国のパーフォーマンス・バジェット等を参考として、財政の機構を根本的に検討せしめる必要があると述べたゆえんもここにございます。現在のように科目別に予算額、支出済み額、繰り越し額、不用額等を列記した決算書は、単なる会計整理の結果報告にすぎないのでございますが、国会の審査の対象となるのは、このような数字ではなく、それによってなされた施策の実績なのでございます。したがって、歳出決算報告書におきましては、予算要求の際に予定経費要求書に掲げました「事項別の説明における予定事業」がいかに実行されたかについて、具体的にその結果を記述させることに改める必要がございます。このように改めることによりまして、初めて決算書自体を審査の第一段階である「予算と対比しての審査」の対象とすることができるのでございます。それと同時に、これが今後の政府の決算の説明のあるべき姿ともなるわけでございます。
次に、第二の政府の責任追及について述べます。政府の責任追及を重視する立場からいたしますれば、これを明確化する上において、何といっても決算議案説の検討が当面の問題となるのでございますが、議案説の利害得失につきましては、すでに衆議院におきましても論議の出尽くした感がございまして、現段階では、一言に尽くしますならば、国会が条理を貫く立場からこれを採用するか、実益上の評価という観点から現状を維持するか、いずれを選ぶかの意思決定だけが残された問題となっております。議案説が採用と決しました場合、憲法及び法律の改正を要するかどうかの問題はございますけれども、これはむしろ付随事項でございまして、問題の焦点ではございません。したがいまして、従来ややもすれば、現行の法律と関連させて、法の解釈の限界内において議案説が成り立つかどうかという点が諭ぜられておる傾向があることは、論旨から見て本末転倒せるものと言わざるを得ません。この問題につきましては、このあとで提出手続の問題のときに述べますので、ここでは省略いたします。
最後に、第三の財政の実績批判について述べます。財政の実績批判という立場からは、国政全般にわたるほとんどあらゆる問題が取り上げられ得るわけでございますが、それには根本的な問題が資料等によってあらかじめ審査されているということが前提であり、そうでなければ委員会の審議がきわめて局部的な問題だけで終わってしまい、たといこれにいかに時日をかけて審議をいたしましても、国会における決算審査としては内容的にきわめて貧弱なものとなるおおそれが多分にございます。この点が、初めに現状の概要を述べました際に、審査方針の改革を実行することはぜひやらなければならないことであるけれども、それと同時に審査の対象については慎重に検討を加え、具体的な目標を定めることが必要であると述べたゆえんでございます。すなわち、委員の発言は自由であり、その範囲は限定されておらず、しかも国政調査権を発動する上におきましては、調査の範囲は無制限でございますが、決算委員会として恒常的に批判の対象とすべき問題点はおのずからあるわけでございます。
そこで、いかなる問題を重点的に取り扱うべきかは、十分な検討を経なければ決定できないことではございますが、かりに数項目をあげますれば、一、綱紀粛正、二、行政機構、三、財政政策、四、長期計画事業、五、財政投融資等がそれでございます。
次に、それらについて目標とすべき問題点を少しく詳しく述べます。
第一に綱紀粛正につきましては、綱紀粛正は、随時機をとらえて反復して公務員、の注意を喚起するのでなければその効果を期待することができませんが、政府は最近において具体的にどのような措置をとったか、また、上は国務大臣の職にある者から、下は窓口の末端事務に当たる者まで、大小の汚職事件が跡を断たず、これが司直の手によって国民の前にさらされているのが現状でございますが、政府はこの国民の不信の念を払拭するためにどのような対策をとったか等が問題点となります。
第二に、行政機構及びその運営につきましては、各省庁相互間、各省庁内の部局間及び各省庁と地方団体との間における権限の交錯限界の不明確、なわ張り争い等によりまして、行政の非能率、労力、経費の浪費が行われている実例はないか、また、各省庁等がその行政権限の維持、確保のために、すでに存在理由を失った補助金の継続をはかっている事実はないか等が問題点になります。
第三に、財政のつきましては、租税の増収の状況は妥当と認められるか、また、予算における政府の経済情勢の見通しは誤っていなかったか、また、経済情勢の変動に対応してとった政府の財政金融対策は当を得ていたが等が問題点になります。
第四に、長期計画事業につきましては道路整備、治山治水、港湾整備等の長期瀞画事業は、全体計画及び年度予算に照らして、その予定事業量が遂行されているか、もし遂行されていないとすれば、それはどのような理由によるものか、それに対してどのような措置がとられたが、また、事業の遂行がおくれているために経済基盤整備が経済情勢の進展と跛行する結末を来たしていないか、事業期間の延長によって事業費の単価が高くなり、総経費が膨張する結果を来たしていないか、また年度予算については、単に金額を定めるだけでなく、事業量および単価をも明示し、予算から決算まで筋の通ったあり方に改めることにより、事業の促進と労力、経費の経済化をはかることに制度を改めてはどうか等が問題点となります。
第五に、財政投融資については、財政投融資は計画どおり実行されたか、のようになっているか、また、経済情勢の変動に対応して、政府が当初の計画を一部変更した場合は、その調節措置が目的に適合していたかどうか等が問題点となります。
なお、この財政投融資計画は、予算と同時に作成されますが、それ自体は国会議決の対象ではございません。しかし、歳入歳出の予算と並んで財政政策の重要な一環をなすものでございますから、政府は、毎年度予算案提出の際の説明には、財政投融資計画の内容をも説明する例となっております。これに対し、決算提出の際の説明では、財政投資関係について言及しないのが例でございます。これは、前に述べましたように、当初の計画そのものが国会議決の対象となっていないためでございますが、決算寮費が財政の実績批判に重点を置くということになった場合には、当然財政投融資の実績についても審査を行なうこととなりますので、そのためには政府から関係の資料及び説明を聴取することとする必要がございますす。
なお、財政投融資を受けている団体のうち、公社、金融公庫等政府関係機関の決算につきましては、従来から審査を行なっておりますが、その他の団体…の決算にはまったくタッチしておりませんでした。しかし、前記のように方針を改めました場合には、これらのうち、特に大口のものとして、電源開発株式会社、日本道路公団などの決算については、今後審査を行なうこととするのが適当と認められます。
以上までのところを要約いたしますと、 国会で決算を審査する目的は、政府の責任を明確にすることと、政府の政策の実績の批判を通じて財政のあり方を批判し、その合理化、清浄化を促進することにあり、それをするための手段として、まず予算と対比しての審査を行なうということでございますが、このような審査を行なうためには、昨年も述べましたように、政府の説明から改めてかからなければなりません。
そこで、次に、このような審査を行なう場合の政府の説明について述べます。
決算に対する政府の説明としては、決算委員会において冒頭に大蔵大臣から提案説明が行われ、各省別の審査に入ってから各省大臣がそれぞれの所管事項について説明するのが例でございまして、三十二年度決算までは、一、大蔵大臣は主として歳入歳出決算の数字を読み上げる。二、各省大臣は主として会計検査院の検査報告批難事項に対する弁明を述べる。以上にとどまっておりましたが、三十五年七月二十日衆議院決算委員会が、「決算審査にあたっては、従来の会計検査院の検査報告中心の審査方針を改め、国会が議決した予算がいかに執行されたかを中心として、決算全般について、予算と対比して審査する。」という趣旨に基づく新しい審査方針を決定し、その際、「各省大臣の説明には、計数についての説明のみでなく、予算執行の結果表われた主要施策の実績及びにその効率的使用等についても言及する。」という備考を付した関係もございまして、三十三年度決算については、参議院決算委員会における各省大臣の説明も批難事項に対する弁明だけでなく、決算の数字そのものにも触れておりまして、また大蔵政務次官からさらに詳細な数字の説明がなされました。右のほかに、「昭和三十三年度決算の説明」と題する資料が提出されましたが、これには大体予算に掲げた重要施策の実績を中心として決算の説明がなされております。
右のように、昭和三十三年度から多少面目を改めてはおりますけれども、国会の決算審査方針を検査報告中心のやり方から、予算に掲げた政策、事業計画等の実行結果の検討を中心とすることに改めた場合における政府の説明としては、なおこれを次のような趣旨によって再検討する必要がございます。
すなわち、三十三年度決算の場合、大蔵大臣及び各省大臣は決算の数字を述べ、あるいは進んで施策の実績を説明しておりますが、いずれも単に決算額または実績そのものを示すだけでございまして、予算における施策の方針なり予定計画なりがどのように実現されたかという予算との対比の面には少しも触れていないのでございます。この点は、「決算の説明」と題する資料においても同様でございまして、予算との対照は単に経費事項別の合計金額について表示されているだけでございますが、これらは根本におきまして予算との関連ということを主眼としたものに改めなければなりません。これが私が昨年政策審議をやるための前提条件として述べたところでございます。先刻も述べましたが、これなくしては、決算よりする政府の政策の批判ということは期待することができないものでございます。
そこで、それならばどんなふうにやったらいいかということでございますが、まず大蔵大臣の説明でございますが、三十三年度予算案を国会に提出した際の説明を見ますと、一、本会議における財政演説の内容項目としては、(一)内外の経済情勢(二)財政政策、(三)金融及び為替政策、(四)予算の概要となっておりまして、その予算の概要の重点施策として、(1)貿易の振興、(2)経済基盤強化、(3)社会保障の充実、(4)科学技術の振興、(5)中小企業対策、(6)農林漁業対策、(7)自衛体制の整備、(8)地方財政の健全化、(9)税制の改正の九項目があげられておりまして、また、二、予算委員会における提案説明の内容項目といたしましては、(一)財政規模、(二)一般会計となっておりまして、その内容として、歳入では税制改正等、歳出では(1)経済基盤強化資金等、(2)社会保障関係、(3)文教関係、(4)科学技術関係、(5)恩給関係、(6)地方交付税交付金、(7)防衛関係、(8)賠償関係、(9)公共事業費、(10)住宅関係、(11)貿易振興、(12)中小企業対策となっており、(三)特別会計及び政府関係機関(四)財政投融資となっておりますから、新しい審査方針のもとにおきまする決算の説明は、右に対応する内容のものでなければなりません。
本会議での演説、予算委員会での説明の二者は、大体大同小異でございますが、大蔵大臣の決算の提案理由の説明としては、本会議におる財政演説の内容項目に従い、そこに述べられている政策あるいは重点施策がどのように実行されたか、すなわち、予算における見通し、あるいは計画と、決算に現われた結果とを具体的かつ数字的に対照して説明し、実行されなかったものについては、その理由と、その後どのような措置をとったかを陳述することと定めるのが適当と認められます。
次に、各省大臣の説明でございますが、各省大臣は、予算審議の際、各分科会で冒頭説明を行なっておりますが、そこではその所管に属する重点施策及び事業計画の内容を数字的に述べております。したがって、新しい審査方針のもとにおける決算の説明としては、右の予算分科会での冒頭説明に対応する内容のものでなければなりません。具体的には、前に述べた大蔵大臣の場合と同様でございまして、予算分科会における冒頭演説の内容をもととして、そこに述べられている重点施策あるいは事業計画がどのように実行されたか。すなわち、予算における予定計画と決算に現われた結果とを具体的かつ数字的に対照して説明し、実行されなかったものについてはその理由を明らかにし、またその後どのように措置したかを陳述することと定めるのが適当と認められます。
なお、各省大臣の範囲としては、参議院決算委員会では、従来検査報告に批難事項の掲げられていない省につきましては、全く審査を行なっておりませんでしたが、新しい審査方針のもとにおきましては、当然にすべての省から説明を聴取し、審査を行なうこととなります。この場合には、各省のほかに、予算分科会で冒頭説明を行なっているものとして、国会、裁判所、会計検査院、内閣、総理府がございます。さらに総理府のうち、防衛庁、調達庁、経済企画庁、科学技術庁、宮内庁につきましては、それぞれ所管大臣等から別個に予算の説明がなされておりますから、これらに対しては、いずれも各省に準じて決算の説明を求める必要がございます。
前述の趣旨を決算審査方針(案)並びにそれに伴う決算審査に関する運営方針(案)にまとめると、次のようになります。
鳥
鳥畠徳次郎#5
○委員長(鳥畠徳次郎君) 林君にちょっと申し上げますが、できるだけ基本的な問題を詳細に、大体きまっているものは言及する必要はないと思います。できるだけ核心に触れた基本をひとつお願いいたします。
この発言だけを見る →林
林道雄#6
○調査員(林道雄君) それをまとめたのがこれでございます。これが最後のところでございます。衆議院のは前にお手元に配られているようでございますけれども、ここに作っておきましたから、念のために、対照するために作りましたその決算の審査方針(案)というものを読みます。
決算審査については、従来は会計検査院の決算検査報告中心の審査方針がとられていたが、今後は国会の議決した予算の執行実績を審査することにより、政府の責任を明確にすると共に、今後の財政処理の改善に資することを目的とし、具体的には主として次の諸項目について審査する。
一、予算の基礎となった財政政策は当初の方針通り実行されたか。
1、租税収入の実績は予算に比してどのようになっているか。
2、重要施策は予算の通り実行されたか。実行の結果は所期の効果を挙げたか。又実行されなかったのはどのような理由によるのか。その善後措置はどうなっているか。
3、予算執行の結果からみてその財政政策は経済情勢に適合していたと誤められるか。反面において財政政策が経済情勢に影響を与えた事実はないか。
三、予算の執行は公明に行なわれたか。
1、国民の前に明らかにされた各種の汚職事件に対して政府はどのように反省したか。
2、政府は綱紀粛正のために、具体的にはどのような対策をとったか。
三、予算の執行は適法に行なわれたか。
法令又は予算総則に違反した事実はないか。違反に対してはその責任はどのようにとられたか。
四、予算の執行は経済的に行なわれたか。
1、経費の支出が時期を失したため、その効果が著しく削限されたとものはないか。
2、経費の支出に当って実情の把握が不十分なために不経済を来たしたものはないか。
3、長期計画事業などの実行が遅れているため、財政的、経済的に損失を招いたものはないか。
五、予算執行の上からみて行政機構及びその運営は適当と認められるか。
1、各省庁間又は省庁内部の部局間乃至各省庁と地方団体との間におけるセクショナリズムによって施策の実行が阻害されたり遅延したり、跛行したり、重複したりしているものはないか。
2、地方団体等に対する補助金のうち、実質上必要性の稀薄なものが温存されている事実はないか。
以上が審査方針でございまして、それに伴う決算審査に関する運営方針案がそのもう一つのほうでございます。
第一、当該年度決算の審査の部
一、総括審査
1、大蔵大臣の決算概要説明
(備 考)
但し今後はその内容を次のように改める。
当該年度予算提案の際の本会議における財政演説の内容項目に従い、そこに述べられている政策或いは重点施策がどのように実行されたか、即ち、予算における見透し或いは計画と決算に現われた結果とを具体的且つ数字的に対照して説明し、実行されなかったものについてはその理由と、(どのような)善御措置をとったかを陳述すること。
2、会計検査院長の検査報告概要説明
3、総括質疑
二、各省別(所管別)審査
1、各省大臣、その他(後記)の長の決算概要説明
(備 考)
但し今後はその内容並びに説明をもとめる範囲を次のように改める。
(1)内容
予算委員会分科会における冒頭演説の内容を基として、そこに、述べられている重点施策或いは事業計画がどのように実行されたか、即ち、予算における予定計画と決算に現われた結果とを具体的且つ数字的に対照して説明し、実行されなかったものについてはその理由を明らかにし、またその善後措置がどうなっているかを陳述すること。
(2) 説明をもとめる範囲従来は検査報告に批難事項の掲げられていない省については全く審査を行なっていなかったが、新しい審査方針のもとにおいては、当然に凡ての省並びに政府関係機関から説明を聴取し、審査を行なうこととなる。
なおこの場合には各省並びに政府関係機関の外に、予算委員会分科会で冒頭説明を行なっているものとして、
国会、裁判所、会計検査院、内閣、総理府 を、総理府のうち、所管大臣等から別個に予算の説明がなされているものとして、
防衛庁、調達庁、経済企画庁、科学技術庁、宮内庁を財政投融資関係の特に大口のものとして、
電源開発株式会社、日本道路公団 を追加する。
2、会計検査院の検査報告説明
3、右について被検者側より弁明あればその説明
4、以上の説明に対する質疑並びに一般質疑
三、締括り審査及び審査報告の決定
(当該年度決算の問題点につき
重点を整理する)
四、議決
(討議、採決)
第二、現年度の予算執行の状況に対する監視の部
現年度の予算執行につき特に警告を発する必要があるような事態が生じたときは年度中随時に国政調査事項としてこれを取り上げ、国損の発生を未然に防止することを期する。
以上でございます。
これで、昨年の九月の五日の意見の内容のうち、あと残っておりますのは議案説だけでございますけれども。これはまだあとでお話しする機会があると思いますから、きょうはやめますが、私が先ほど申し上げましたように、決算審査の目的のうちの、政府の責任を追及するというのは、この議案説にしなければ結局のところすっきりしないものでございますので、ほんとうはこれまで述べないと意味はないものでございますが、ここで打ち切ります。
この発言だけを見る →決算審査については、従来は会計検査院の決算検査報告中心の審査方針がとられていたが、今後は国会の議決した予算の執行実績を審査することにより、政府の責任を明確にすると共に、今後の財政処理の改善に資することを目的とし、具体的には主として次の諸項目について審査する。
一、予算の基礎となった財政政策は当初の方針通り実行されたか。
1、租税収入の実績は予算に比してどのようになっているか。
2、重要施策は予算の通り実行されたか。実行の結果は所期の効果を挙げたか。又実行されなかったのはどのような理由によるのか。その善後措置はどうなっているか。
3、予算執行の結果からみてその財政政策は経済情勢に適合していたと誤められるか。反面において財政政策が経済情勢に影響を与えた事実はないか。
三、予算の執行は公明に行なわれたか。
1、国民の前に明らかにされた各種の汚職事件に対して政府はどのように反省したか。
2、政府は綱紀粛正のために、具体的にはどのような対策をとったか。
三、予算の執行は適法に行なわれたか。
法令又は予算総則に違反した事実はないか。違反に対してはその責任はどのようにとられたか。
四、予算の執行は経済的に行なわれたか。
1、経費の支出が時期を失したため、その効果が著しく削限されたとものはないか。
2、経費の支出に当って実情の把握が不十分なために不経済を来たしたものはないか。
3、長期計画事業などの実行が遅れているため、財政的、経済的に損失を招いたものはないか。
五、予算執行の上からみて行政機構及びその運営は適当と認められるか。
1、各省庁間又は省庁内部の部局間乃至各省庁と地方団体との間におけるセクショナリズムによって施策の実行が阻害されたり遅延したり、跛行したり、重複したりしているものはないか。
2、地方団体等に対する補助金のうち、実質上必要性の稀薄なものが温存されている事実はないか。
以上が審査方針でございまして、それに伴う決算審査に関する運営方針案がそのもう一つのほうでございます。
第一、当該年度決算の審査の部
一、総括審査
1、大蔵大臣の決算概要説明
(備 考)
但し今後はその内容を次のように改める。
当該年度予算提案の際の本会議における財政演説の内容項目に従い、そこに述べられている政策或いは重点施策がどのように実行されたか、即ち、予算における見透し或いは計画と決算に現われた結果とを具体的且つ数字的に対照して説明し、実行されなかったものについてはその理由と、(どのような)善御措置をとったかを陳述すること。
2、会計検査院長の検査報告概要説明
3、総括質疑
二、各省別(所管別)審査
1、各省大臣、その他(後記)の長の決算概要説明
(備 考)
但し今後はその内容並びに説明をもとめる範囲を次のように改める。
(1)内容
予算委員会分科会における冒頭演説の内容を基として、そこに、述べられている重点施策或いは事業計画がどのように実行されたか、即ち、予算における予定計画と決算に現われた結果とを具体的且つ数字的に対照して説明し、実行されなかったものについてはその理由を明らかにし、またその善後措置がどうなっているかを陳述すること。
(2) 説明をもとめる範囲従来は検査報告に批難事項の掲げられていない省については全く審査を行なっていなかったが、新しい審査方針のもとにおいては、当然に凡ての省並びに政府関係機関から説明を聴取し、審査を行なうこととなる。
なおこの場合には各省並びに政府関係機関の外に、予算委員会分科会で冒頭説明を行なっているものとして、
国会、裁判所、会計検査院、内閣、総理府 を、総理府のうち、所管大臣等から別個に予算の説明がなされているものとして、
防衛庁、調達庁、経済企画庁、科学技術庁、宮内庁を財政投融資関係の特に大口のものとして、
電源開発株式会社、日本道路公団 を追加する。
2、会計検査院の検査報告説明
3、右について被検者側より弁明あればその説明
4、以上の説明に対する質疑並びに一般質疑
三、締括り審査及び審査報告の決定
(当該年度決算の問題点につき
重点を整理する)
四、議決
(討議、採決)
第二、現年度の予算執行の状況に対する監視の部
現年度の予算執行につき特に警告を発する必要があるような事態が生じたときは年度中随時に国政調査事項としてこれを取り上げ、国損の発生を未然に防止することを期する。
以上でございます。
これで、昨年の九月の五日の意見の内容のうち、あと残っておりますのは議案説だけでございますけれども。これはまだあとでお話しする機会があると思いますから、きょうはやめますが、私が先ほど申し上げましたように、決算審査の目的のうちの、政府の責任を追及するというのは、この議案説にしなければ結局のところすっきりしないものでございますので、ほんとうはこれまで述べないと意味はないものでございますが、ここで打ち切ります。
鳥
鳥
鳥
奥
奥むめお#10
○委員以外の議員(奥むめお君) ちょっと伺いますが、いろいろ参考になることも伺いましたし、また皆さんの御意見を伺いましたけれども、これは、だいぶ審査の方針が変わってくるのを予想いたしますと、会計検査院の報告も変わってこなければならない。そうすると、それに対する準備も時間がかかるし、こちらで扱う項目も、今までのように検査院から出され、項目別にただ追っていくだけでなくなると、こちらも準備がたいへんで、そうすると参考資料もそろえなければならない。今伺うと、衆議院では三十三年度の決算からやっておるということでございますけれども、資料をそろえる時間の問題と、それから審査をする——ここで審議をする時間の問題というのは、どのように整理できて、今までくらいの時間でやれるものですかどうですか、お聞きしたい。たいへんおもしろいと思いますけれども。
この発言だけを見る →池
池田修蔵#11
○専門員(池田修蔵君) 資料でございますが、これは資料は、一応考えられますのは、政府から公式に出されるものも少し変えなければならないのじゃないかと思う。それから、そのほかに各省庁が各種の白書とか月報とか出しておりますが、そういうものとか、行政管理庁が監査報告なんか出しておりますから、そういうもの、それからその他の各種の資料をもとにして、下審査を調査室のほうでやらなければなりませんが、これは今までのやり方でも、全部やりますと大体二カ月、これは毎日やるわけでもございませんが、一日のうち四、五時間くらいと考えましても、よくやると二カ月くらいかかる。
この発言だけを見る →奥
池
池田修蔵#13
○専門員(池田修蔵君) 下準備にかかるのでございます。それらをまとめまして、それくらいかかっておりますから、今度その他の資料をやるにしましても、大体そのくらいは、あるいはそれ以上かかるかもしれないと思います。それから、いよいよ委員会に来ました審議においては、これはそう時間としましては——これもやりようでございますが、今までの時間より幾らか、概念的にみますると、ふえるかもしれませんが、また重点的にやるということになりますと、非常に重要なところをやって、軽いところは一括的に御審議をいただくというふうにでもすれば、時間そのものはそうふえなくともいいのじゃないかと思っております、本審査のことは。
この発言だけを見る →奥
奥むめお#14
○委員以外の議員(奥むめお君) 大体ざっと配分してごらんになりましたか。今までの会計検査院の報告書を地としまして、そうして今度審査の方針がこういうふうにありたいという問題になると、だいぶ予算と並べて審議しなければならぬ、並べて問題を糺明しなければならぬでしょう。いろいろございますね。そうすると、大体これに三分の一くらいとらなければならない、これに四分の一くらいとらなければならないというふうな配分はしてごらんになりましたか。
この発言だけを見る →池
奥
池
池田修蔵#17
○専門員(池田修蔵君) 腹づもりでございますが、大体は、予算や法律が国会が思ったとおりに、国会が期待したとおりに行なわれておるかということをまず見なければならないと思うのです。それが十分糺明されないで、いい悪いのの批判もできないわけですから、まずそれをはっきり調べるということが大体三分の一くらいじゃないか、それから、それがどういう状況で実行されたかということがわかって、どうも効果が上がっていない、あるいは計画そのものを変える必要があるのじゃないか、制度を変える必要があるのじゃないかというような批判のほうに大体三分の一、それから不当事項、現実の悪い事項等の責任追及とか、あるいは跡始末をよくさせるとかいうふうなことに三分の一、大体そういうふうにでも時間の割り振りはしていいのじゃないかと思っている。これは大づもりでございますから、その年々の起こった事件にもよりますし、それからその内容にもよることですから、一がいには申せませんが、大体その辺でよくはないかと腹づもりは思っております。
この発言だけを見る →奥
奥むめお#18
○委員以外の議員(奥むめお君) きょうは委員長だけが自民党で、皆さん違う立場ですけれども、決算を審査していまして、現象的なああいう問題だけでは簡単ですわね。なぜていけばいい、それでも済むわけです。だけれども、その奥にひそんでいるものとか、あるいは、決算報告書に取り上げられない問題で、現実の政界でいろいろある汚職関係、利権関係、そのようなものに一つでも突っ込んでいったら、幾らでも問題がある、時間かかると思うのですよ。ですから、そこ問題をもっと真剣に検討しようと思ったら、それができなければ決算というものは筋が通らないと私は思うのですけれどもね。もう検査院が報告しているようなものはどっちでもいいというような気がするのです。大体わかっているのだから。表に出てこない底に流れている問題をもしも追及していくというふうなことになりますと、決算というものは、政治的にこれを利用しちゃいけないと思いますけれども、いろいろ派生的な問題がたくさん出てくるのじゃないかと思って、こういうことを今後どう扱うつもりかなと思って私考えていたのだけれども、そういうような問題は取り上げないというわけにもいかぬしね。
この発言だけを見る →池
池田修蔵#19
○専門員(池田修蔵君) その問題でございますが、おっしゃいますとおり、表面には出ていなくて——表面といいますが、そういう文書の形で出ていないもので相当奥深いものがあると思いますので、実はそういう点を御追及なさいますということは非常に有意義だと思いますが、先ほどもおっしゃいましたように、ほんとうにこれが国の財政の運営をよくするという見地及びその見地に基づくやり方によって行なわれることが望ましいと思っているわけです。おやりになることは非常に有意義だと思います。そこをただしませんと、上のことを下が見習うといいますか、やはり上のほうの大臣初め、財政全般に対する気持の引き締まりということが必要じゃないかとも思われますので、そういうふうに思っております。
この発言だけを見る →大
大森創造#20
○大森創造君 これは、この前の小委員会でそれぞれ意見のほうも出して、きょうは、調査室のほうで用意をされ、衆議院のやつも出ておりますから、これを、私どものねらいとしては、今までの決算委員会のあり方というものでは非常に低調であって、これではだめだということで、もっと次元を高めた委員会のあり方というものをひとつやろうということで、研究してきたわけですがね。それで、これはどうしても一つのものをかためたいという気持を持っておりますが、ここでお伺いしたいのは、私や、佐藤さんや、その他の方から、この前案が出されて、そういうものを参者にしながら、調査室が、今室長説明されたようなものをまとめた。一方林君の案も出ている。それに衆議院の案も出ている。そうすると、われわれはよりよきものをひとつとろうと思う。
それで、大体骨子は私は似ていると思います。税金が不当に使われるとか最近新聞を見まするというと、会計検査院が指摘しない汚職の数々が出ている。一体国会の決算というものはどうあるべきかということは、この際非常に重大なことなんだから、よりよい案をひとつこの小委員会で作りたいと思いますが、そのためには、参考にお聞きしますが、室長のほうで、室全体の意見をまとめられて、この参考案を出された。林さんがるる説明を加えられて、こういうものを出した。どうですか、林さんのほうからごらんになって、この参考案というものと、あなたの審査方針というものは、どこが違うのですか。
この発言だけを見る →それで、大体骨子は私は似ていると思います。税金が不当に使われるとか最近新聞を見まするというと、会計検査院が指摘しない汚職の数々が出ている。一体国会の決算というものはどうあるべきかということは、この際非常に重大なことなんだから、よりよい案をひとつこの小委員会で作りたいと思いますが、そのためには、参考にお聞きしますが、室長のほうで、室全体の意見をまとめられて、この参考案を出された。林さんがるる説明を加えられて、こういうものを出した。どうですか、林さんのほうからごらんになって、この参考案というものと、あなたの審査方針というものは、どこが違うのですか。
林
林道雄#21
○調査員(林道雄君) これは、一つの一貫した思想と申しますか、そういうものがあって、それから割り出したのが私どもの案でございます。それから室長から出ておりますのは、この間寄り合いまして、皆で意見を出しまして、こういう改正案があるじゃないかという点を、寄り寄り言ったのをまとめましたので、審査方針案にはなっておらぬと思います。
この発言だけを見る →大
林
大
大森創造#24
○大森創造君 私は、決算審査の方針というものをとにかく本委員会として確定したならば、それにのっとってフルに動き出す——今までの決算委員会のあり方でなくして、これによってフルに動いてくる、機能的に活発に動き出す、それが国会の決算委員会のあり方だろうと思いますが、そういう審査方針を固めて、そうしてその審査方針を固めたものの上に立って現実にそういう活動がなされるかどうかという点を、やはりこの際考えなければいかぬと思います。その場合、第一の問題は議員の活動だと思います。これが基本になると思いますが、従来だって、われわれが大いに勉強して、これでやっていけないということはないと思います、実際は。だけれども、林さんの説明にあったように、大蔵大臣の説明の仕方とか、あるいは各省庁の従来の決算審査のあり方では、この程度でいいだろうといって、予算書の提出の仕方でも、説明の仕方でも、当然われわれは、国政全般について、予算に対する決算という立場から、大所高所から議論をするような材料を政府側で拠出しないという欠点はあるだろうと思います。そこで、審査方針を実行するにあたって大事なことは、調査室のあり方です。調査室というのは、議員が審査方針にのっとってフルに活動する、それを助けるのが調査室のあり方ですから、調査室のあり方は従来どおりではいけないと思います。議員が主体的に動いていくことが大事だと思います。主体的に動けば、今までの審査方針——確立しなかった、そういう審査方針のもとでも、活発に国風の期待に沿い得るような、そういう機能はある程度発揮し得た。しかし、今度審査方針が確定しますと、それに裏打ちされた権威のある動きができると思います。その場合に一番大事なのは、われわれ自身だと思います。一番最大限に動かなければならぬ議員を補佐するためにあるのが調査室であると思います。この間委員長懇談会なるものに、私委員長にかわって出たのですが、そうするというと、こういう意見が飛び出した。調査室というのは一体何をやっているのか——自民党のある委員の方が言われたことです。委員部のほうは、大臣の出席を何したりして、ずいぶん忙しそうです、調査室はただ何もしない、議員が何か言うと、ひやかして笑ったりなどしている、それで、もう少し人を削減したらどうかということを、委員長懇談会でそういう意見が飛び出した。われわれは、それに対して、そうじゃない、決算委員会というのは、佐藤さんを中心にして、近日中に一つの成案ができることになる。議員の活動が大事だ。そういう議員の活動を活発ならしめるために、そのアシスタント的な意味で調査室があるのだから、議員が動きやすいように、それに付随して調査室が動くということになれば、決して調査室の人間は多過ぎやしない。これがフルに動かないところに、私はむしろ欠点があるのじゃないか。今度の国会でも、秘書二人を三人にするという意見があったけれども、私は議員会館なんかもっと広くして、議員のアシスタント的であるべき国会図書館だとか調査室というものは拡充強化の方向に向けなければいけない。これが本来の議員のあり方なんです。今までのところを見ても、調査室自体が悪いというのじゃなくして、それをプッシュする議員の態度が必要じゃないかと思う。調査室をフルに動かすと同時に、今までの隋性に調査室がなれてはいけない。——こういう一つのものが、佐藤さんの案、それから私の案、それから室の案、林さんの案、衆議院の案と並べられましたけれども、これで一番いいものを——まとめて、近日中に固めたいと思う。これが動くためには、私は、調査室のあり方というものは、従来の惰性になれてはいけないと思う。委員長懇談会で言われたように、委員部が非常に忙しくて、調査室がそうでないから、今度人事異動をしたらどうだという原則論には反対です。調査室というものをもう少しフルに動かすように、これの主体はどこまでも委員会自体ですが、しかしこれには、調査室についても相当な自覚と反省が私はなされなければならぬと思う。そうでないと、一片の作文ですよ。何かいい文章を作ればいいのだから。これは、そういうものを動かすためには、繰り返しますが、議員自体の活動が必要であるけれども、日本の国会制度においては、調査室というものが付随しておるのですから、設けられておるのですから、これは従来のあり方を大いに反省して、もっと議員の活動を促進させるようなあり方を検討しなければいけないと思う。そういう立場から、調査室のあり方というものについて、反省と同時に、今後の活動についてどういう覚悟でおられるか伺いたいことが一つ。
それからもう一つ。林さんの説明によると、審査方針のでき上がったものがいずれ近日中にきまると思いますが、一つの発展的な方向として、衆議院の一歩前進した形できまるだろうと思う。しかし、その場合に問題になるのは、そういう一つの作文を一体委員会自体としてきめるだけでよろしいか。これは、各省庁なり、大蔵省なり、そういうところにまたがることが、今の説明によると、若干あろうと思います。こういうことを、本委員会として、こういうやり方にしたらどうか、お前さんの態度はちょっと違う、こういう現状はやめてくれということが、法制の改革の以前にあるのじゃないか。そういう点をはっきりさせることが一つだろうと思う。その点については、林さんのほうからひとつお考えを述べていただきたい。
以上二つ、室長と林さんに。
この発言だけを見る →それからもう一つ。林さんの説明によると、審査方針のでき上がったものがいずれ近日中にきまると思いますが、一つの発展的な方向として、衆議院の一歩前進した形できまるだろうと思う。しかし、その場合に問題になるのは、そういう一つの作文を一体委員会自体としてきめるだけでよろしいか。これは、各省庁なり、大蔵省なり、そういうところにまたがることが、今の説明によると、若干あろうと思います。こういうことを、本委員会として、こういうやり方にしたらどうか、お前さんの態度はちょっと違う、こういう現状はやめてくれということが、法制の改革の以前にあるのじゃないか。そういう点をはっきりさせることが一つだろうと思う。その点については、林さんのほうからひとつお考えを述べていただきたい。
以上二つ、室長と林さんに。
池
池田修蔵#25
○専門員(池田修蔵君) ただいま大森さんのおっしゃいますとおり、私どもも全くそのとおりと思います。それで、調査室というものは、議員活動の下働きといいますか、それをよりよく助けていくという趣旨で設置されておりますことは、調査室規程その他の制度でも当然明らかなことでございまして、全く御同感でございます。
この発言だけを見る →大
大森創造#26
○大森創造君 ちょっと室長、調査室の規程じゃないのです。規定は規定なんです。これだって一つの規定なんです。これがなされていても、現実にそれが動かないところに、各省庁の欠点がある。そういう意味からどうなんだということなんです。規定どおりに実施していない。学校に行ったら勉強するわけですが、学校に行っても勉強しない生徒が相当ある。そういうことです。内容のことです。実質のことです。
この発言だけを見る →池
池田修蔵#27
○専門員(池田修蔵君) 実質的にそう動くべきものと、全くそのとおりと思います。そうやるべきだと思っております。それから、こっちの委員会のほうで方針としてきまるが、これに対して、各省庁に対する関係で、省庁の資料の提出なり説明なりが変わるべきじゃないか。私どもは当然変わるべきだと思っております。こっちの方針が変わると、それに応じて、それに役立つような資料の説明なりをしてもらいませんと、委員会の審議の効果が上がりませんから、委員会審議に最も役立つようなものを提出させるということが当然必要だと思います。
この発言だけを見る →大
大森創造#28
○大森創造君 もう一つお尋ねいたしますが、そうしますと、これは法制の改革を必要としないものについて、従来のあり方というものについて、審査方針がこうきまったから、本小委員会において小委員会の結論を得まするというと、本委員会に報告して、そして委員会の意思ということになる。国会の意思が決定されるというと、これは、各省庁なり大臣なりは、それに応ずるだけのそういう態度の変更は、当然求められるし、従わなればならぬものですか。大体ぼやっとしているのですよ、今までの会計決算というのは。衆議院と参議院とばらばらに報告して、議案ではありませんから無視したってかまわない、これは心臓の強い大臣だと……。こういう審査方針というものを本小委員会できめて、そして本委員会でもって確誤をするというと、この委員会ばかり踊ってはいけない、向こうの相手がきかない、そういう点についてはどうなんですか。法制上ちゃんと従わせるだけの権威があるんですか。
この発言だけを見る →池
池田修蔵#29
○専門員(池田修蔵君) ただいまの、法制といいますか、憲法のもと、それから今の国会法なりその他の法律を見まして、これはいろいろ解釈が分かれておるわけでございますが、憲法には六十何条でしたか、内閣は行政の執行について国会に対して責任を負うということになっておりますし、それから今度八十三条以下に、財政を処理するには国会の議決に基づいてしなければならないというような規定もございますから、これは当然国会は一般の行政の執行について内閣に対して責任を追及する。これは政治責任になろうと思いますが、責任を追及する。政府は国会に対して責任を負っておりますから、その責任を果たすために、各種の説明をし、また具体的な処置をとって自分の責任を果たしていくべきものと思います。そこで、国会のほうでそういう方針がきまりますれば、それに応じた政府の責任を、負責の実を上げるようにさるべきは、これは憲法の規定から当然だと思います。それから財政の処理につきましても、最後の決算の議決に対して政府がどういう態度に出るべきかということは、今の憲法の規定からやはり引き出して、その趣旨に合うような負責の実を上げるべきものだと思っております。
なお追加して申し上げますと、今の憲法の規定につきまして、ただ決算を国会に提出しなければならないということだけしか書いてございませんので、これが国会に提出されたあとの取り扱いがどうあるべきかということについては、学者の意見なり実際家の意見がいろいろ違っておることは、もう皆さんよく御承知のとおりでございますが、その取り扱いの仕方によりまして、効果が上がるとか、効果が薄いということは、これは当然出てくる問題だと思います。そこで、審査方針というものがここできまろうとしておりますが、これは一応現行の制度、取り扱いのもとにおいて、その取り扱いをすぐ議案扱いにするというふうな変更を加えないで、今の状態のままで一応考えてみようじゃないかというような進み方でございましたので。今の制度のままにおいて審査の効果を上げるにはどうするかということが論ぜられますし、また私ども部屋においても、その方針で進んで参ったのでありますが、さらにこの効果を上げるには、やはり国会における取り扱い、それを議案的な取り扱いにするか、今までどおりの取り扱いにするかということは、これはさらに検討されまして、制度を改正する必要があれば、制度を改正しなけりゃならぬ時期が来るんじゃないかということは予想はいたしております。
この発言だけを見る →なお追加して申し上げますと、今の憲法の規定につきまして、ただ決算を国会に提出しなければならないということだけしか書いてございませんので、これが国会に提出されたあとの取り扱いがどうあるべきかということについては、学者の意見なり実際家の意見がいろいろ違っておることは、もう皆さんよく御承知のとおりでございますが、その取り扱いの仕方によりまして、効果が上がるとか、効果が薄いということは、これは当然出てくる問題だと思います。そこで、審査方針というものがここできまろうとしておりますが、これは一応現行の制度、取り扱いのもとにおいて、その取り扱いをすぐ議案扱いにするというふうな変更を加えないで、今の状態のままで一応考えてみようじゃないかというような進み方でございましたので。今の制度のままにおいて審査の効果を上げるにはどうするかということが論ぜられますし、また私ども部屋においても、その方針で進んで参ったのでありますが、さらにこの効果を上げるには、やはり国会における取り扱い、それを議案的な取り扱いにするか、今までどおりの取り扱いにするかということは、これはさらに検討されまして、制度を改正する必要があれば、制度を改正しなけりゃならぬ時期が来るんじゃないかということは予想はいたしております。