林道雄の発言 (決算委員会決算の提出手続及び審査方針に関する小委員会)

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○調査員(林道雄君) それをまとめたのがこれでございます。これが最後のところでございます。衆議院のは前にお手元に配られているようでございますけれども、ここに作っておきましたから、念のために、対照するために作りましたその決算の審査方針(案)というものを読みます。
  決算審査については、従来は会計検査院の決算検査報告中心の審査方針がとられていたが、今後は国会の議決した予算の執行実績を審査することにより、政府の責任を明確にすると共に、今後の財政処理の改善に資することを目的とし、具体的には主として次の諸項目について審査する。
  一、予算の基礎となった財政政策は当初の方針通り実行されたか。
   1、租税収入の実績は予算に比してどのようになっているか。
   2、重要施策は予算の通り実行されたか。実行の結果は所期の効果を挙げたか。又実行されなかったのはどのような理由によるのか。その善後措置はどうなっているか。
   3、予算執行の結果からみてその財政政策は経済情勢に適合していたと誤められるか。反面において財政政策が経済情勢に影響を与えた事実はないか。
  三、予算の執行は公明に行なわれたか。
   1、国民の前に明らかにされた各種の汚職事件に対して政府はどのように反省したか。
   2、政府は綱紀粛正のために、具体的にはどのような対策をとったか。
  三、予算の執行は適法に行なわれたか。
  法令又は予算総則に違反した事実はないか。違反に対してはその責任はどのようにとられたか。
  四、予算の執行は経済的に行なわれたか。
   1、経費の支出が時期を失したため、その効果が著しく削限されたとものはないか。
   2、経費の支出に当って実情の把握が不十分なために不経済を来たしたものはないか。
   3、長期計画事業などの実行が遅れているため、財政的、経済的に損失を招いたものはないか。
  五、予算執行の上からみて行政機構及びその運営は適当と認められるか。
   1、各省庁間又は省庁内部の部局間乃至各省庁と地方団体との間におけるセクショナリズムによって施策の実行が阻害されたり遅延したり、跛行したり、重複したりしているものはないか。
   2、地方団体等に対する補助金のうち、実質上必要性の稀薄なものが温存されている事実はないか。
 以上が審査方針でございまして、それに伴う決算審査に関する運営方針案がそのもう一つのほうでございます。
 第一、当該年度決算の審査の部
  一、総括審査
   1、大蔵大臣の決算概要説明
   (備 考)
    但し今後はその内容を次のように改める。
    当該年度予算提案の際の本会議における財政演説の内容項目に従い、そこに述べられている政策或いは重点施策がどのように実行されたか、即ち、予算における見透し或いは計画と決算に現われた結果とを具体的且つ数字的に対照して説明し、実行されなかったものについてはその理由と、(どのような)善御措置をとったかを陳述すること。
   2、会計検査院長の検査報告概要説明
   3、総括質疑
  二、各省別(所管別)審査
   1、各省大臣、その他(後記)の長の決算概要説明
  (備 考)
   但し今後はその内容並びに説明をもとめる範囲を次のように改める。
    (1)内容
   予算委員会分科会における冒頭演説の内容を基として、そこに、述べられている重点施策或いは事業計画がどのように実行されたか、即ち、予算における予定計画と決算に現われた結果とを具体的且つ数字的に対照して説明し、実行されなかったものについてはその理由を明らかにし、またその善後措置がどうなっているかを陳述すること。
    (2) 説明をもとめる範囲従来は検査報告に批難事項の掲げられていない省については全く審査を行なっていなかったが、新しい審査方針のもとにおいては、当然に凡ての省並びに政府関係機関から説明を聴取し、審査を行なうこととなる。
     なおこの場合には各省並びに政府関係機関の外に、予算委員会分科会で冒頭説明を行なっているものとして、
     国会、裁判所、会計検査院、内閣、総理府 を、総理府のうち、所管大臣等から別個に予算の説明がなされているものとして、
     防衛庁、調達庁、経済企画庁、科学技術庁、宮内庁を財政投融資関係の特に大口のものとして、
     電源開発株式会社、日本道路公団 を追加する。
   2、会計検査院の検査報告説明
   3、右について被検者側より弁明あればその説明
   4、以上の説明に対する質疑並びに一般質疑
  三、締括り審査及び審査報告の決定
   (当該年度決算の問題点につき
  重点を整理する)
  四、議決
   (討議、採決)
 第二、現年度の予算執行の状況に対する監視の部
  現年度の予算執行につき特に警告を発する必要があるような事態が生じたときは年度中随時に国政調査事項としてこれを取り上げ、国損の発生を未然に防止することを期する。
 以上でございます。
 これで、昨年の九月の五日の意見の内容のうち、あと残っておりますのは議案説だけでございますけれども。これはまだあとでお話しする機会があると思いますから、きょうはやめますが、私が先ほど申し上げましたように、決算審査の目的のうちの、政府の責任を追及するというのは、この議案説にしなければ結局のところすっきりしないものでございますので、ほんとうはこれまで述べないと意味はないものでございますが、ここで打ち切ります。

発言情報

speech_id: 104014104X00219620327_006

発言者: 林道雄

speaker_id: 23299

日付: 1962-03-27

院: 参議院

会議名: 決算委員会決算の提出手続及び審査方針に関する小委員会