伊藤繁樹の発言 (内閣委員会)
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○政府委員(伊藤繁樹君) ただいま欠員の問題につきまして御質問がございましたのですが、その御質問の中で、定員が三十五年以降全然ふえていないのじゃないかという御質問がございましたが、三十五年度におきましては特別の審査官四十七名の増員の、これは要求はもっと多かったわけですが、結果的には四十七名の増員の予算が通っております。ただ、この年は定員法が通らなかった関係もございまして、実際問題としてはこの予算はかなりの後まで埋められなかった関係でございます。三十五年度におきましてはそういう定員を確保いたしております。
それから採用の問題でございますが、これはなかなかむずかしい問題でございまして、これは私どもだけでなくて、試験所でも同様でございますけれども、技術系職員の採用は年々困難になっておりますが、われわれとしましては、できるだけ、あまりむずかしい基準を言わずに採用することに努めておりまして、その結果、従来は大体私どものほうの役所では十四、五人くらい採用するのが普通でございましたけれども、ことしあたりは年間四回の試験をいたしまして、普通のいわゆる公務員試験を通りましたもの以外に、特に人事院の了承を得まして、これは本来公務員に採用いたします場合は、公務員試験を通っておらなければならないのが原則でございますけれども、特に事情を話しまして人事院の了解を得まして、公務員試験を通らないものを採用することを認めてもらいまして、その試験も四回もやりまして、従来はできるだけ新規卒業生だけを目当てにいたしておりましたのですが、そうも言っておられませんので、すでに会社あたりに勤めておるもので、どうしても東京にいたいとか、そういうことで転出を希望しておるものもございますので、そういうものも採用するというようなことで、ことしは五十八人くらいの採用を、四回の試験によってやったわけでございまして、それらの人が四月一日から入りますから、ただいま申し上げました欠員数は、この四月一日になりますと、ぐっと減って参りまして、二十人前後になる予定でございます。
それから給与制度の問題につきまして御質問がございましたが、これは公務員制度全般の問題になりますので、私からお答え申し上げるのは適当かどうか存じませんけれども、当時、この国会におきましても、特許庁の仕事は非常に地道であり、重要であり、困難であるということから、審査、審判官については何らかのディファランスを置くべきではないかという御議論もございまして、そういうことで人事院のほうにも交渉をいたしまして、昭和三十四年度からだったかと記憶いたしますが、審査官、審判官、審査官補に対しましては、本俸に対して、十分ではございませんが、加俸が設けられておるわけでございます。その後研究職の給与等も上がりましたので、私どものほうとしてはその率をさらに上げてもらいたいという交渉はいたしておりますけれども、人事院の立場から申しますと、研究所等とのバランスその他もございまして、必ずしも踏み切れないでおる現状でございます。
最後に、それでは、人が集まらない、どうして解決するのかということでございますが、これは、現在、私どものほうといたしましては、通産省にいろいろ試験所がございます。そういう試験所の職員に一部はお願いするというようなこともやっております。あるいは審査の手続をできるだけ簡略化してやるということ、従来は非常に親切にやってきておりますが、これをできるだけ簡単にやる。それから特許の審査の場合には、外国文献、内国文献、すべてを一応見る建前になっておりますが、これは実際上、常識上不可能でございますので、おのずからそこに常識的限度があるわけでございますが、それをある程度、見なければならぬ文献をきめて、いわゆる、私どもの言葉で言いますと、サーチ範囲の限定と申しておりますが、そういうこともやっていきたいということで、ただ一つ、これで解決するという方法はございませんけれども、われわれとしては、人の充足、これは第一義でございますけれども、そのほかに、今申し上げましたようないろいろな手段を講じまして、ことしは少なくとも出願書類を累増していくことはやめよう、ことしの特許出願件数はことしで処理する、たとえ少しでも未処理件数を減らそうということで努力いたしておる次第であります。