内閣委員会

1962-03-29 参議院 全126発言

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会議録情報#0
昭和三十七年三月二十九日(木曜日)
   午前十時五十分開会
    —————————————
  委員の異動
三月二十七日委員石原幹市郎君辞任に
つき、その補欠として小幡治和君を議
長において指名した。
三月二十八日委員小幡治和君辞任につ
き、その補欠として石原幹市郎君を議
長において指名した。
    —————————————
 出席者は左の通り。
   委員長     河野 謙三君
   理事
           石原幹市郎君
           下村  定君
           鶴園 哲夫君
           山本伊三郎君
   委員
           木村篤太郎君
           中野 文門君
           一松 定吉君
           伊藤 顕道君
           千葉  信君
           松本治一郎君
           横川 正市君
           高瀬荘太郎君
  国務大臣
   通商産業大臣  佐藤 榮作君
  政府委員
   防衛政務次官  笹本 一雄君
   防衛庁参事官  麻生  茂君
   通商産業政務次
   官       大川 光三君
   通商産業大臣官
   房長      塚本 敏夫君
   通商産業省軽工
   業局長     倉八  正君
   通商産業省鉱山
   保安局長    八谷 芳裕君
   特許庁長官   伊藤 繁樹君
   運輸政務次官  有馬 英治君
   運輸大臣官房長 廣瀬 眞一君
   運輸省海運局長 辻  章男君
   気象庁長官   和達 清夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       伊藤  清君
  説明員
   運輸省自動車局
   参事官     増川 遼三君
   運輸省航空局技
   術部長     大沢 信一君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠互選の件
○通商産業省設置法等の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○運輸省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
    —————————————
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河野謙三#1
○委員長(河野謙三君) これより、内閣委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。三月二十七日、石原幹市郎君が辞任され、小幡治和君が選任され、昨日、小幡治和君が辞任され、石原幹市郎君が選任されました。
    —————————————
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河野謙三#2
○委員長(河野謙三君) 次に、委員の異動に伴ない、理事一名が欠員になっておりますので、その補欠互選を行います。互選は、慣例によりその指名を委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河野謙三#3
○委員長(河野謙三君) 御異議ないものと認めます。それでは、私から理事に石原幹市郎君を指名いたします。
    —————————————
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河野謙三#4
○委員長(河野謙三君) 次に、通商産業省設置法等の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き、質疑を行ないます。
 政府側から御出席の方は、大川政務次官、塚本官房長、倉八軽工業局長、伊藤特許庁長官、八谷鉱山保安局長、説明員として荒玉文書課長、土屋鉱政課長、国井アルコール事業長、生駒振興部長の方々であります。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
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鶴園哲夫#5
○鶴園哲夫君 前回に続きまして、保安監督部の残りました若干の点について伺いたいのですが、この保安監督部は今度局になるのが二カ所ありますが、これは昭和二十七年ごろからずっと人員が増加しないで、昨年御承知のような、上清、大辻両炭鉱の非常にセンセーショナルな事件が起こりましてから、昨年政令定員で四十名ふやされた。今回二十二名ふやすということになっておるわけですが、この昨年ふやされました政令定員の四十名、それから今年ふやします二十二名、この内容はどういうふうになっておりますか。保安監督官がふえるのか、あるいはそれとも事務官か、どういうふうになっておるか、その点を伺いたいと思います。
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八谷芳裕#6
○政府委員(八谷芳裕君) 昨年四十名増員いたしまして、これは全部監督官でございます。そうしましてこの監督官もそれぞれ一名ずつを平と宇部のほうに出しまして、あとは全部中国の石炭関係のほうに配置するようにいたしております。
 それから今度の二十名、まず監督官の増員をするわけです。これはお願いしておるわけでございますが、この二十名の監督官を増員する。それから二名事務、これは監督局の昇格に伴いまして会計事務等の充実をはかるための事務職員を二名、これも九州、北海道にそれぞれ一名ずつでございます。
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鶴園哲夫#7
○鶴園哲夫君 そこで監督官は今お話のように、昨年四十名ふえる。さらにことし二十名ふえるわけですね。監督官はふえたけれども、それと一緒に仕事をする事務系職員がふえない。これはどうしてもそっちのほうにしわ寄せがくるということになるわけですね。ですから監督官はけっこうですし、ふやしていってけっこうですが、それに伴ってやはり事務系職員が見合っていかないと、これはうまく運営できないのは当然だと思いますが、今お話を聞きますと、昨年の四十名は全部監督官で事務はふえない、今回の二十二名の者のうち二人だけ会計職員がふえるのだ、あとは監督官だ、これでは私は非常に片手落ちじゃないかと思う。確かにああいう被害が起こりまして、起こりますというと、そういう意味の監督官の緊急な必要性というものが注目を浴びる。と同時に、これと一緒に仕事をしている者、そういう者がやはり幾らかでも見合ってふえていくということをしないと、まずいのじゃないかと思うのです。
 それからもう一つ、監督官は四十名、さらに二十名ふえましたが、これはいずれも鉱山監督官、過去の経緯から言いまして、鉱山監督官のほうへ逐次金属鉱山のほうの保安監督官が持っていかれるという傾向があったことは、これは否定できないと思うのです。そういう中で、金属鉱山関係の保安行政というものが非常に人員が足りないという情勢になっておるのじゃないでしょうか。それは鉱山が問題が起きたからといって、鉱山のほうをどんどんふやしてしまう、それはけっこうですけれども、ために金属鉱山の保安行政というものが手薄になるというために思わぬ災害を起こす。そこでまた人間をふやすということでは、私はどうも納得がいかぬわけです。したがって、この二点につきまして、鉱山関係の、炭鉱関係の保安監督官がふえる、けっこうでありますが、それに伴って事務員がふえないということ、それから金属鉱山関係の監督官が非常に人員不足になっているのじゃないか、この点についての見解を伺いたいと思います。
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八谷芳裕#8
○政府委員(八谷芳裕君) 第一点の事務職員の問題でございますが、これは現在でもいろいろ事務執行上に手不足の、感じは持っておりますが、今度の増員関係は、これは現地の、ただいま昨年の四十名のうち二名を除きまして北海道とか九州に配属するということを申し上げましたが、この三十八名も、これもすべて私どもが現地に派遣班というものを、これは災害の応急対策、災害の調査あるいはたとえて申しますと北海道では釧路に置いておりますけれども、札幌から調査に行くというと多くの日数もかかるというようなことで、炭田地帯に、北海道では四カ所でございますが、釧路、滝川、それから岩見沢、夕張、それから九州では五カ所でございますが、これは筑豊炭田の飯塚、田川、直方、それから佐賀、佐世保、こういうところに監督官のたまりを置いているわけでございます。ここへ配属するということになっております。そうしてこれにはそう事務的な面に終わらせるようなことなく、現地をずっと回りまして、監督巡回検査あるいは指導、こういうものに重点を置くようにしているわけでございます。また、この次の二十名の監督官の増員も、同じようにまず現地のこういう第一線監督の強化をはかる、こういうふうにいたしておりまして、この面では事務職員がおりまして応援をしてくれるということはさらに好ましいのでございますけれども、こういう現地の一種の巡回監督という態勢をまず固めるということが、一番目下のところ大切なのでございまして、そういうやり方をいたしておりまして、これは事務的にも非常に事務の面は簡素化にしていくということで、監督官がその調査報告等もあまりむずかしくわずらわされないような仕事のやり方をとろうと、こういうふうに考えておるわけでございます。そういう点では、まず現地の第一線の監督官の増員ということでやったわけでございまして、こういう面から必ずしも事務職員が望ましい次第でございますけれども、そのやり方次第によってその効果は十分に上がっていくものとこういうふうに考えております。
 それから第二番目の金属鉱山の問題でございますが、これは先生も御指摘のとおりでございまして、何か石炭のほうに災害が相続きますと、すぐに石炭のほうに重点を置いて、何か金属のほうがやや手薄になっているんじゃないか。こういう印象も受けるわけでございますけれども、これは金属関係につきましては今までと同じように十分な監督をやっていきまして一応石炭関係の非常に重大災害を起こすところに重点的にこれを配置した。こういうことでございます。まだ金属面なんかにおきまして一々小さな山を、まあ災害が少ないとはいえ、これは人命尊重の点から申しますと一人もけがをさせあるいはまして人を死亡させるというようなことがあってはならないわけでございます。そういう面につきまして、従来集団的な指導として一カ所に集めまして監督とあわせて指導をする。こういうようなこともやっておったわけでございますが、これは望ましいことは、監督官がまた山を必ず回っていくというその頻度を高めるということも第一でございます。しかし、人員の増加もいろいろ問題も多いことでございますので、さらにあわせまして鉱山の指導員を臨時職員にいたしまして側面から災害防止をしていこう。こういう点にも努力しているわけでございます。
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鶴園哲夫#9
○鶴園哲夫君 出張所みたいなのをお作りになってその第一線に四十名、さらに二十名の監督官を派遣するのだ。したがって、事務系職員は要らないのだ。というような説明にとられるわけですけれども、しかし、そういうことにはならないじゃないか。やはりこれだけの人員がふえますと、それに伴って出張所は出張所でありましょうし、また、監督局は局でこれはどうしたって事務量はふえてくるわけですから、今でさえ苦しいといわれておる事務系職員が少しもふえないという考え方は、これはどうしても納得できない。したがって、私は今回設置法が、すべて各省設置法の中で人員を規定することになりましたので、種々人員と仕事の量の関係をずっと委員会に取り上げて参っておりますけれども、いたずらに上のほうから人間をふやさぬのだというような大きなワクのきめ方ですね。これは一番問題があるように思いますが、それは行政管理庁の問題でもありましょうし、あるいはまた、大蔵省当局の問題でもありましょうけれども、それはどういいましても監督官が六十名近くふえましてそれに対して事務員がふえない。会計の人は二人ふえます。これは局になったことから二人ふえるということですからこれはどうしても納得いかない。したがって私は、事務系職員の見合った増員を努力される必要があるんじゃないだろうか。というふうに思いますし、それから金属鉱山の関係につきましてこれはまた事故が起こりますと騒いでまたふやすようなことになるだろうと思うのですが、確かにこの鉱山系のほうに、炭鉱のほうに、逐次移って参っておるわけですね。足りない。手いっぱいだ。そこで何とかひとつふやしてくれという、これは希望がうんと出ておるわけですね。それを全然顧みないで、まあ事故が起こったらというようなふうにとられるような人員配置では困るじゃないかというふうに思いますので、この金属鉱山関係の監督官についてもぜひひとつ次の機会には善処を要望いたしたいと思います。
 それから今お話の中で指導員を臨時に雇ってというようなお話でしたが、これは外部の人ですか。それともう一つ集団指導というやつ、これは鉱山の関係者を一緒に集めて、それに訓示をたれてみたって鉱山なり炭鉱の災害なりあるいは危害を防ぐのにどれだけ役に立つか。それは便利でしょう。一カ所に集めてお前たち、君たちはこういうことでというように訓示をたれてみたって、それも幾らか役に立つかもしれませんが、しかし、何といってもやはり現場を見、現地を指導し監督するということが第一義なんですね。ですから集団指導のようなもので事態を糊塗するようなやり方では解決していかないと思いますし、つい二、三日前にも杵島炭鉱で五名の者が落盤で死亡しておる。炭鉱や金属鉱山における負傷あるいは死者というものは、他産業を群を抜いて多いんですね。そのために特に通産省は労働行政にまかせないで、自分みずから監督行政というものを、保安行政というものをやっておるんですから、こういう状態で置かれておるということは私はなはだ不満に思っておるわけです。その点についての考え方を保安局長と政務次官にお願いしたいと思います。
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八谷芳裕#10
○政府委員(八谷芳裕君) 事務職員の問題、それから鉱山の石炭以外の問題につきましてもいろいろ問題もございます。まあ先生から御指摘のあった点につきましては、今後も関係方面との折衝もございますけれども、十分に努力しまして、現地の監督官等の嘆きを一日も早くなくしていきたいと考えておるものでございます。
 それからただいま指導員の問題でございますが、これは臨時的に鉱山、これは炭鉱でもそうでございますけれども、そこの保安のエキスパートに委嘱いたしまして、監督とうらはらの関係で一方は監督を強化していく。一方においてはそういう監督をして法規違反が見つかるまでに至る過程において十分な事前指導をやらせてそういうことをなくする。こういうことで臨時的に臨時職員としてやっておるわけでございます。それから集団的な監督指導、これはできますならば一々山に行ってやるのがこれは先生の御指摘のとおりでございます。今後もこういう方向で進むわけでございますが、また、集団というのは何か一カ所に集めて訓示をたれるということでございませんで、いろいろ事例研究、こういうところでこういうような災害が起きたということを、半面は山奥であっちこっち点在いたしておりますので、もよりのところに集まりまして、事例研究というような面からも集団的にやるということは、指導の面でも非常に効果が上がっております。しかし、監督の面からしますと、やはり坑内図面を一々持ってこさせまして、ずっと坑内の状況も詳しく聞くわけでございますが、やはり目で見、足で確かめたほうが直接的でございますので、これは先生御指摘のとおりそういう方向で進んで参りたいと考えております。
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大川光三#11
○政府委員(大川光三君) ただいま鶴園さんから御質疑の点、まことにごもっともな点が多いと存じますが、ただいま鉱山保安局長から御答弁を申し上げましたとおりでございまして、その点については最善の注意を払って善処いたしたいと、かように考えております。
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鶴園哲夫#12
○鶴園哲夫君 北海道に四カ所、九州に五カ所の出張所のごときものを、監督官の駐在所みたいなものをお作りになるということですが、これまた庁舎が会社のどこかの建物を借りるとかということにならないのかどうか、あるいはそういう庁舎の手配が整っておるかどうか、ややもいたしますとこれはそちらまかせ、人員さえ配置すればよろしい。庁舎はどこでも手当せい。庁舎、備品その他そうだ、という問題はたくさんあると思うのです。あるいはまた、宿舎の問題もあると思うのです。そういうものを安易に会社にたよるということになりますとこれはどうにもならない。そういう意味の出張所なり今おっしゃった九カ所の設置についての事務所なりあるいは監督官の宿舎なり、そういうものが準備ができているのか、その点をひとつ伺って、もう一つ去年問題になりましたときに、一人の監督官が監督して歩くのでは種種問題があるという点が指摘されて、二人一組で歩くようなところも作らなければならないというようなことになったのですけれども、また、逐次一人歩きの方向に変わってきておるようですね。一人で監督するという形になっておるようですが、そういうことについてどういうふうに見ておられますか。
 それから監督官の出張旅費というものが非常に問題になって、昨年は三百八十万くらいふえたのですけれども、ことしは全然ふえてないのですね、この三十七年度は。そういう意味の、監督官をふやしてみたけれども、ここにありますように六十名という監督官がふえたけれども、それが歩く経費がないというのではどうにもならないわけです。ふえたけれども歩かさないというのですから。そういう片手落ちなやり方をやられたのでは、生産行政というものと保安行政というものが直結しているためにチェックされているんじゃないかという印象をどうしても受けるわけです。そういう点について説明を伺いたい。
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八谷芳裕#13
○政府委員(八谷芳裕君) 監督員のたまりと申しますか、北海道と九州に九カ所設けました。派遣班と私どもは称しておりますが、この班は従来もずっと置いておったわけでございますけれども、その監督の効率を上げます上においては、たとえば先ほど申しましたように、釧路あたりで何かすることがあったからといって、札幌からわざわざかけつけるようでは、半日がかりだ、深夜になりますと交通機関もないということで、現地に派遣をしておったわけでございます。この派遣班をさらに強力なものにするために、昨年の三十八名と、本年お願いしております二十名、五十八名につきましては現地にもっていくわけでございます。で、その宿舎につきましては、昨年の予備費と、それから来年度の予算として、この現地に派遣される分につきましての宿舎、それから事務所は、一部は現在石炭事務所というのが通産局にございますが、手狭なところはそれを拡張していくということでやっております。そういう点につきましては、ただいまも先生おっしゃったように、この監督官というような仕事の面から、これはほかの面でもそうでございますけれども、何か炭鉱の事務所の一部を借りるとかあるいは炭住のどっかに入るというようなことでは、真の監督の成果は上がらないわけでございまして、この点につきましては現地の強化と合わせまして十分な配慮を払っておるわけでございます。
 それから二人一組の問題、これは二つの面があったんじゃないかと思います。一つは、相当に当時いろいろ暴力炭鉱だとかいうような問題が取り上げられまして、この二人一組のほうが何かについてそういう面からも都合がいい、それから一つの面は、監督の精密を期する、こういうことでございます。で、監督の精密を期するという面からいきますと、一人で見ることもまた必要でございますけれども、そういう場合もありますけれども、やはり二人が一組になりまして互いに批判し合う、こういうことも監督の成果を上げる上においては必要である、こういう二つの面があったわけでございまして、これはまた現在すべての炭鉱について、ただいまも申しましたような要望からいたしますと、二人一組という考え方で進む必要はないのじゃないかと考えております。今の考え方、二つの点に沿うような鉱山、特に炭鉱におきましては、二人一組でなくて、最近の非常に坑内でも荒れていやしないかというようなところは、三人あるいは四人一緒に行きまして、一斉検査をやりまして、互いにそこで監督官同士も検討し合う、こういうこともやっておるわけでございます。人の性格にもよりますけれども、二人一組というような姿のものを必ずしも原則にはする必要はございませんけれども、今申しましたような二点に着目いたしまして、そういう場合に二人一組というふうにもっていくように努力をいたしております。
 それから出張旅費の問題でございますが、これは人員増員分につきましては、来年度の予算でも配慮されておるわけでございますが、ただ旅費の増額の面において、十分に人員が増加した分だけふえていないじゃないか、こういうことにもなりますが、これはただいまくどくど御説明申し上げましたように、札幌から出ていくというような従来の一人当たりの経費と違いまして、現地のほうである場合には半日とか、というふうに何か災害があった場合にそこだけ見てくるとかいうような、特定の効率を上げた監督を行ないますために、現地にこれを配属したわけでございます。そういう点から見まして、何か人員増に伴ってもの足りないじゃないかと、こういうふうに考えられておる点があるかと思いますけれども、この点は従来の経費の考え方と変わっておりません。御了承お願いしたいと思います。
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鶴園哲夫#14
○鶴園哲夫君 暴力炭鉱の問題も出ましたし、それから監督を精密にするという、そういうような点から、二人一組ということが非常に言われまして、そういう努力を払ってこられたわけですけれども、それが逐次またよりが戻ってきて、何か一人ということにまただんだんなりつつあるという傾向があるからして、そういうよりの戻らないように、起こったときだけ一生懸命になって、それがしばらくたちますと、またそういうことでなくなるということではまずいので、この点については、ひとつ従来ともとられた形のものを堅持していかれるように要望しておきたいと思っております。
 それから旅費の問題でございますが、昨年の七月五日に政令で定員が四十名ふえた、その際に三百八十四万円ですか、旅費がふえたということになっておるわけですね。それで、今度はこの四十名というのは、ことし一ぱいフルに勤める人たちなんですよ。去年は七月から勤めたのですから。さらに今度は二十名という人たちがふえたという点からいって、昨年の出張旅費と全く変わらないという状態では人間は配置したのだけれども、どうも歩かせないのじゃないかと、そういう邪推もしてみたくなる。それからそうじゃないのだという今お話しですが、今までもこの北海道の四カ所と九州の五カ所に対しては、派遣班というような形になってあったじゃないですか、それが今回は充実されるのですから、充実されて何になりますか、出張所になりますか、よくわかりませんけれども。だから、前の旅費と全く同じということでは、どうも人員は配置したけれども、歩かせないつもりじゃないかというような気持すら起こるのですね。だからそういう配慮を払っていただかないと、私は前回に主張いたしましたように、やはり生産行政というものとそれと噛み合う保安行政というものが、どうしたって生産行政のために犠牲になるわけですから、保安行政というものと生産行政というものとはどうしたって食われるわけですから、その独立を主張したくなるのです。私は旅費の点についてもう一ぺん伺うと同時に、先回問題にいたしまして、保安監督局になり、保安監督部があと四つ残るわけですか、六つですか、それらを通商産業局というところに付置しないで、直接通産省に直結させてやるというようなことも考えていいのじゃないか。先回は官房長も検討したいようなことでしたが、それから通産大臣も、何かそういうような似たような発言だった。どうもはっきりしなかったですが、そこらについて付置するというようなことはやめて、通産省に直結するという形にされたほうがいいんじゃないでしょうか。
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八谷芳裕#15
○政府委員(八谷芳裕君) 旅費の面におきましてはただいまも申し上げましたように、従来の一人当たりの計数からこれを下げているわけじゃないわけでございまして、監督派遣班でございますか、派遣班は従来北海道では五名、こういうものを来年度は二十三名に持っていく、それから九州では十九名のものを五十九名に持っていく、こいううふうに現地に大幅に増員したわけでございまして、そういう面から単価等は、全体としての単価は落ちるように見受けられるわけでございます。
 それから次に付置をはずすという問題でございますが、すでに御答弁も申し上げたとおりでございますけれども、私もこの点につきましては、十分に九北以外のところについても検討を進めてみたいと思っております。九州、北海道というふうな大きなところと違いまして、中には十七、八人の四国とか広島とかいうところもございますし、また、この独立とかいうようなことになって参りますと、いろいろな面を、昔とっておりました、何と申しますか、大きな監督局にしまして、それの現地事務所を四国とかに置くとか、いろいろ総合的に研究しなければならぬ面もございまして、こういうことにつきましても、今後も十分検討を進めて参りたいと考えております。
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鶴園哲夫#16
○鶴園哲夫君 それでは次に、今度は今申し上げました局になりました機会に、通商産業局に付置するというような形で、いかにも通商産業局、つまり生産行政の面からチエックされるんじゃないかという印象を与えるような存在をなくするように御努力を要望いたしておきたいと思っております。なお、この出張の旅費の問題、それから庁舎、備品その他宿舎等の問題についてもぜひひとつ善処していただきたいというふうに思っております。
 次に、特許庁の問題につきまして伺いたいんですが、特許庁は今度特許審査審判の促進のために定員増加を行なっておるわけです。それで二十七年ごろから特許庁の審査が非常事態というふうに言われておるわけですね。それで審査の未処理、滞貨といいますか、審査の未処理、これが一貫して毎年増大をして、しかもそれが累積をして、非常に膨大な数字に上っておるわけです。したがって、この未処理の問題と今回の定員増の問題について伺いたいわけですが、お宅で出しておられますところの特許庁年報、それからもう一つ工業所有権関係、ことしの二月に出た、統計局ですね。この二つの中から拝見をいたしますと、近年、特許、実用新案、意匠、商標、こういうような出願が逐年漸増しておるということを言えると思いますが、しかし、未処理が非常にふえてきている。三十二年の未処理が二十二万五千件、それで三十四年に今の新しい全面改正の特許法関係が成立したわけですが、その際にも衆議院、参議院とも付帯決議がついておるわけです。この膨大な未処理をすみやかに解消するように恒久的な計画を樹立して未処理を解決しなさいという附帯決議がついておる。ところが、三十四年にそういう附帯決議がついたにかかわらず、三十五年はさらにふえて三十万件という形になっておる。そして三十六年はさらにふえて、三十二万五千件という未処理のものがふえている。大体一年間の処理状況を見ますと、十五万件前後、近年五、六年の間の処理、状況を見ますと、一年大体十五万件前後ということになりますから、三十六年の末の三十二万五千件とありますのは、約二年半近い未処理の事件が滞貨しているということになるわけです。この附帯決議がついたにかかわらず、この滞貨がどんどん増加していくというようなことは、どうも私どもとして納得いきがたいし、さらに異議の申し立て、この異議の申し立てがまたふえています。これも未処理が千二百五十九件、大体一年分です。一年分滞貨している。それから審判関係ですが、審判の請求、これがものすごく滞貨しています。これは約三年分滞貨しておる。坑告審判請求というのがありますね、坑告審判請求。この坑告審判請求が約五年分たまっておる。この科学技術の日進月歩の時代にどうもこんなに滞貨がたまったのではどうにもならないと私は思うんです。そこで、過去特許庁がどういうふうに人員増加を努力してこられたかというのを詳細に拝見いたしますと、まことに私は不可解だと思う、しかも無計画だというふうに思うんです。したがって、ひとつ今回ふやされました——今回何名ふやされましたか、二十九名ですか。
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伊藤繁樹#17
○政府委員(伊藤繁樹君) 四十九名です。
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鶴園哲夫#18
○鶴園哲夫君 その四十九名の内訳をひとつ説明していただきたい。統計によりますと、審査官と審判官とその他職員と、こういうふうに三つに分けてあります。お宅の年報ではその三つに分けている。
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伊藤繁樹#19
○政府委員(伊藤繁樹君) ただいま先生のお話のとおりでございまして、私ども過去におきましても、できるだけ工業所有権の出願は、適当な時期には処理するということで、それにはいろいろ方法がございますけれども、要はやはり審査、審判官を中心といたしまして、信用の充実をはかることが先決であるということで、ずいぶん努力して参りましたが、何分にも工業所有権の審査、審判は非常にじみな仕事でございまして、なかなか予算の獲得が困難であったことが実情でございますが、ただいまお話がございましたように、ただいまおいでになりませんけれども、当時社会党の栗山良夫先生が非常にこの問題を強く取り上げていただきまして、その当時の商工委員会で、与党も野党も一致いたしまして、附帯決議までつけていただいて激励していただいたわけでございます。私どもそれによりまして、相当大蔵省と、あるいは人事院等に強力に折衝をいたしたわけでございまして、その国会で問題になりましたことが非常に私としては力があったと思いますが、もちろん十分とは申せませんけれども、人員の増加につきましても、あるいは資料の整備のための経費につきましても、あるいは環境の整備のための経費につきましても非常にふえて参ったというふうに考えております。当時御承知と存じますけれども、国会におきましては歳入の限度までむしろ歳出を認めるのが当然だという議論もございましたけれども、これは当時、大蔵大臣まで国会に出ていただいていろいろ論議がございましたけれども、必ずしもその点は大蔵省との間に話はついておりませんけれども、しかし、まあそういう空気になっておりまして、ただいま申しましたように、そのころを契機といたしまして予算も非常にふえておる現状でございます。そういうことで人もだんだんふえて参りまして、処理量も非常に着実に増加いたしております。おりますが、何分にもその当時あるいはその以前におきましては、実は予算上定員を獲得することが非常に大きな問題であったわけでございますが、この数年は、むしろそういうことよりも、定員を獲得いたしましても実際問題として技術者の採用が非常に困難であるということと、それから民間における工業所有権の思想が非常に普及いたしまして、各会社等で特許課あたりを非常に作りまして、そういう関係で特許庁の職員がだんだん出ていくというような格好で、採用は非常に困難であるし、出る人はむしろふえるというような格好でございまして、実際問題といたしましては、技術官につきましてはここ数年あまり結果的には増員を見ておらないような実情でございます。しかしながら、われわれは国会あるいは各省でこの問題につきまして非常に御協力をいただいておりますので、十分責任を感じておりまして、できるだけそのほうにも努力いたしますが、われわれのほうもできるだけ働いてそうして処理量をふやそうということでやって参りまして、ただいまお話もございましたように、処理量も非常に着実に増加しておる状態でございますが、何分にも出願件数が非常に増加いたしておりますので、結果的には未済は絶対件数としては少しずつふえておる現状でございます。
 なお、異議の申し立てもふえているのではないかという御質問でございましたが、これはたとえば工業所有権の出願を許可します場合には、私のほうだけでやらずに、一応こういうことを許可しようと思うがどうかということで、これは印刷物に載せまして民衆に、公告といっておりますが、公告をいたしますと、それについて異議のある者は異議申請をいたしますため、これは処理量がふえますれば当然率としてふえて参りますものでございますから、このこと自体はやむを得ないことと存じます。
 それから四十九名の内訳でございますが、これは技術官としてはあるいは直接の審査審判官としてはそのうち九人でございます。あとはタイピストを含めまして二十一人が事務系職員でございます。それからなお、ほかに定員化が二十人ほどでございますが、これは全部事務系職員でございます。したがいまして、四十九人のうち技術系職員は九人ということでございます。
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鶴園哲夫#20
○鶴園哲夫君 今回、技術系職員九名、それからその他職員が二十一名、定員化が二十名。定員化は純増にならないわけですが、当面して問題になりますのは、九名技術系がふえるわけですが、これは審査官は全然ふえないのでありますか。
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伊藤繁樹#21
○政府委員(伊藤繁樹君) 今回は、審査官のほうは要求をいたしませんでした。その理由は、現在定員で獲得しておりまして、それが先ほど申しましたような理由で埋められない数が非常に多うございますので、大体きょう現在で六十人以上欠員になっておると思いますが、そういう状態でございますので、これを大蔵省に要求しても欠員の補充が先決だということでとうてい認められないだろうと考えまして、むしろ要求の重点を、事務系職員をできるだけ要求いたしまして、それによって審査の能率を上げるということが適当であろうと考えまして要求しなかった次第でございます。
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鶴園哲夫#22
○鶴園哲夫君 事務系職員をふやしていかれることきわめてけっこうですし、私はもっとふやさなきゃならぬことはあとに申し上げますが、しかし、審査官がことしもゼロだ。三十六年もゼロです。三十五年もゼロでしょう。三十五年からふえていない。三十五年から三十六年、三十七年とふえないわけですね。審査官が一名もふえない。しかも、その審査量は三十二万五千件たまっている。一年の消化量というのは十四万件前後で、したがって、二年半分ぐらい滞貨している。そういうような実情の中で審査官が三年間一名もふえないという考え方は、これはどういっても私は納得できない。その理由として、今定員が欠員があるというお話でありました。審査官の欠員、確かに大きなものですね。こういうような欠員はほかの省では考えられないことです。三割から四割という欠員です。三割から四割の欠員があって、そして人間は全然ふやさない。それじゃどうして問題を解決されるか。私は方法がないじゃないかと思うんです。理解に苦しむわけですかね。確かに特許庁の特許関係の仕事が非常にじみである。しかし、会社関係等におきますと特許関係においてきわめてはなやかな情勢でありますし、したがって、民間に抜ける人たちも出てくる、あるいは新しく入ってこないという実情の中から三割から四割というその膨大な欠員が生ずるということになっているだろうと思うですね。三十三年の公務員の上級試験を通って特許庁の試験をして三十一名入れるのに半分も入らない。十四名しか入らない。三十六年も十六名試験をして八名しか入らない。あるいは三十五年も十八名試験をしてそして合格しているのは八名しかない。こういうことは各省ではないことですよ。半分も来ないのですね。ですから、私はそういう意味では、審査官なりあるいは審判官の給与制度について考えなきゃならぬのじゃないだろうか。このまま放置しておったのじゃ滞貨はどんどんふえる一方だろう。人間は要求しない、来ないからしようがないから要求しないんだ、三年間ほってある、こういうことで事態が解決するというふうには全然考えられない。どこに解決の方法を求められるのか。三十四年に今の新しい特許法が成立しますときに、附帯決議がついて、その中に第三項にあるんですが、「審査官、審判官については、その職務の特殊性並びに有能人材確保の困難性に鑑み、妥当適正な特別給与制度を考慮すること。」というのが出ておるわけですね。これについて若干の問題が考えられたようでありますが、それでもなおこの欠員はふえる一方だ、人は入ってこない、滞貨はふえる一方だという中で、どういうふうに処理されようと思っておられるのか、伺いたいと思います。
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伊藤繁樹#23
○政府委員(伊藤繁樹君) ただいま欠員の問題につきまして御質問がございましたのですが、その御質問の中で、定員が三十五年以降全然ふえていないのじゃないかという御質問がございましたが、三十五年度におきましては特別の審査官四十七名の増員の、これは要求はもっと多かったわけですが、結果的には四十七名の増員の予算が通っております。ただ、この年は定員法が通らなかった関係もございまして、実際問題としてはこの予算はかなりの後まで埋められなかった関係でございます。三十五年度におきましてはそういう定員を確保いたしております。
 それから採用の問題でございますが、これはなかなかむずかしい問題でございまして、これは私どもだけでなくて、試験所でも同様でございますけれども、技術系職員の採用は年々困難になっておりますが、われわれとしましては、できるだけ、あまりむずかしい基準を言わずに採用することに努めておりまして、その結果、従来は大体私どものほうの役所では十四、五人くらい採用するのが普通でございましたけれども、ことしあたりは年間四回の試験をいたしまして、普通のいわゆる公務員試験を通りましたもの以外に、特に人事院の了承を得まして、これは本来公務員に採用いたします場合は、公務員試験を通っておらなければならないのが原則でございますけれども、特に事情を話しまして人事院の了解を得まして、公務員試験を通らないものを採用することを認めてもらいまして、その試験も四回もやりまして、従来はできるだけ新規卒業生だけを目当てにいたしておりましたのですが、そうも言っておられませんので、すでに会社あたりに勤めておるもので、どうしても東京にいたいとか、そういうことで転出を希望しておるものもございますので、そういうものも採用するというようなことで、ことしは五十八人くらいの採用を、四回の試験によってやったわけでございまして、それらの人が四月一日から入りますから、ただいま申し上げました欠員数は、この四月一日になりますと、ぐっと減って参りまして、二十人前後になる予定でございます。
 それから給与制度の問題につきまして御質問がございましたが、これは公務員制度全般の問題になりますので、私からお答え申し上げるのは適当かどうか存じませんけれども、当時、この国会におきましても、特許庁の仕事は非常に地道であり、重要であり、困難であるということから、審査、審判官については何らかのディファランスを置くべきではないかという御議論もございまして、そういうことで人事院のほうにも交渉をいたしまして、昭和三十四年度からだったかと記憶いたしますが、審査官、審判官、審査官補に対しましては、本俸に対して、十分ではございませんが、加俸が設けられておるわけでございます。その後研究職の給与等も上がりましたので、私どものほうとしてはその率をさらに上げてもらいたいという交渉はいたしておりますけれども、人事院の立場から申しますと、研究所等とのバランスその他もございまして、必ずしも踏み切れないでおる現状でございます。
 最後に、それでは、人が集まらない、どうして解決するのかということでございますが、これは、現在、私どものほうといたしましては、通産省にいろいろ試験所がございます。そういう試験所の職員に一部はお願いするというようなこともやっております。あるいは審査の手続をできるだけ簡略化してやるということ、従来は非常に親切にやってきておりますが、これをできるだけ簡単にやる。それから特許の審査の場合には、外国文献、内国文献、すべてを一応見る建前になっておりますが、これは実際上、常識上不可能でございますので、おのずからそこに常識的限度があるわけでございますが、それをある程度、見なければならぬ文献をきめて、いわゆる、私どもの言葉で言いますと、サーチ範囲の限定と申しておりますが、そういうこともやっていきたいということで、ただ一つ、これで解決するという方法はございませんけれども、われわれとしては、人の充足、これは第一義でございますけれども、そのほかに、今申し上げましたようないろいろな手段を講じまして、ことしは少なくとも出願書類を累増していくことはやめよう、ことしの特許出願件数はことしで処理する、たとえ少しでも未処理件数を減らそうということで努力いたしておる次第であります。
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鶴園哲夫#24
○鶴園哲夫君 今回四回採用されたというのですが、大体自衛隊と似てきましたですね、陸上自衛隊と……。陸上自衛隊もなかなか欠員があるのですが、それでも一六%ですか、欠員は……お宅の場合は三割の欠員ですから、もっとでかいですよ、しかもこれはどうも法律を無視したかのごとき人間の採用の仕方ですね、人事院の了解を得てやられたというのですが、国家公務員法によって規定するところの上級職員の試験に通らない者を入れているわけですが、この態度その他についてもいろいろ問題は出て参りましょうし、そういうようなことをしなければならぬような事態に追い込まれているということははなはだ遺憾に思うのですが、さらに今お話の、試験所にその一部を委託するというのですか、この問題をどういうふうに処理されるのか、特許庁なんというのは、こういうことをされると、特許庁というのはあまり意味なくなります。今まで非常に親切だった、その親切を取りやめるというのは、これは困りますよ。親切であってもらわなければ困るわけです。親切であったものを幾らか取りやめることでは困りますし、それから外国資料の範囲を狭める、こういう見方も審査そのものをずさんにしていくということになるのじゃないでしょうか。しかも外国資料を制限されるとおっしゃいますが、これは各審査官の責任になるのじゃないですか、各審査官の責任においてこういうことをやられるようになるわけですか。外国資料の範囲を狭めるというわけですね、今日特許、こういうようなものが外国との関係でやかましいことは御承知のとおりなのですね、その場合にこういう外国関係の資料を制限される、それによって事務の能率をはかろうじゃないかという、その責任は一体どこにあるのか、審査官が責任を持つのですか、それをひとつ伺います。
 その三つを伺いたいのです。
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伊藤繁樹#25
○政府委員(伊藤繁樹君) 最初の、四回も試験をやって、自衛隊と同じじゃないかという御質問ですけれども、これは、試験は正当に行なうわけでございます。人事院も立ち会いまして、公務員試験に準ずる試験をやりまして、その合格者だけを採用するという建前でおりますが、いわゆる正常なる、毎年一回行なわれます公務員試験のほかに、もう一ぺん試験をやるということでございまして、人事法規上も認められておる制度だというふうに考えております。
 それから、試験所に委託するというのは邪道ではないかという御質問でございまして、私どもも試験所には、また本来重要な機能があるわけでございますから、こういうことはいたしたくないわけでございますが、態勢が整うまでの臨時的措置としてやむを得ない措置だと考えておるわけでございます。
 それから、外国の資料を省略するのは違法ではないか、外国資料の点検を省略するのは違法ではないかというお尋ねもございますけれども、これは法律上はおよそあらゆる文献を検索することになっておりまして、これは実際問題としては、外国でもございますし、これは言うべくして実情行なわれないことでございます。これをその分野の技術を見る場合にはどうしても見なければならない常識的な範囲はございますから、そういう範囲をはっきりと、それ以上はあまり心配をしないで職務をやっていくという態勢をとっておるわけでございまして、これは庁の方針としてそういうことを徹底したわけでございますので、もちろん審査官の責任ではございません。そういうことになると、非常に内容が疎略になるのではないかというお尋ねもございまして、そういう点は私ども非常に心配をいたしておりますが、現在までの状況で見ますと、今申しましたように、これは許可する以前には一定期間、公報というものに載せまして、こういうものを特許庁としては許可したいと思っているが、意見はないかということでございまして、それに異議のある者は申し立てる、一定期間内に申し立てる制度になっておりますが、異議の申し立て件数は、先ほど申し上げましたように、処理件数が増大いたしておりますから、それに伴ってふえておりますけれども、異議の申し立て率はふえておらない現状でございまして、これにつきましては私ども必ずしも先生の御懸念になっているような点はないというふうに考えておる次第でございます。
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鶴園哲夫#26
○鶴園哲夫君 この、公務員試験というのは、人事院が一斉にやりまして、その名簿を出して、その名簿の中から各省が採用するということになるわけですよ。それと別にまた特許庁自身で人事院と御相談なさって試験をなさるのですか。それは私は種々問題が出てくると思うのですよ。非常にこのような困った実情の中でありますから、そういうような措置がとられますことについてしいて反対を表明するものではありません。ですけれども、こういうようなことをやってみても、なお問題が起こるわけですからして、その点については、給与制度というものを考える必要があるのじゃないだろうかという点をもっと突っ込んで論議をしたいのですが、あまりばらばらになりましてもしようがありませんので、少しばかり、先ほどこの外国資料の範囲を制限するということについては、庁のきめたことであって、したがって、審査官の責任ではないということですね。庁の方針だから庁の責任だと。しかし、そういうものですかね。審査官が責任持っているのじゃないですか。しかし、それを特許庁長官がこれは庁の責任だというふうにおっしゃればそれで私はけっこうだと思います。ただ試験所に審査事務の委託というのは一時的な措置というふうにおっしゃいますが、これは臨時的な措置として、何年ほどたったら解決するのか、試験所は試験所として非常に重要な任務を持っているわけですし、そこにこっちの人間が足らない、人が来ない、仕事はたまってしまう、したがって、こともあろうに試験所に委託をしていくというようなやり方は、どうも理解に苦しみますし、もっと根本的にやはり考えなければならぬのじゃなかろうかと思うのですね。しかし、試験所にやられる、それから親切にしていたものを今度は親切にしない、外国資料も制限をするというようなことで、審査の簡略化というようなことを言っておられるわけですが、近年この審査が甘くなったのじゃないかというふうに言われておりますし、また、審査がどうしても甘くならざるを得ないし、また、ずさんにならざるを得ないのじゃないかという意見がだいぶあるわけですね。そこでこの三十二年以降、先ほど長官のお話のありました公告率、処理件数に対する公告率というものを見てみますと、この滞貨がふえるに従ってさらに今おっしゃった審査の簡略化というものが言われるようになりましてからこの公告率というものが非常に増加して参っておりますですね。三十三年は四割二分ですよ、処理件数に対して公告率というのは。それが三十四年は四割四分ですね。三十五年は五割です。三十六年は五割三分と、こうなっています。公告率がこういうふうに目に見えて逐年増加してくるということは、これはやはり甘くなったというふうに見なければならないのです。したがって、それに対して異議の申し立てが今度は出てくるということになる、ですから新法が成立しますときに、これは審査の質を向上させるのだというようなことを繰り返し言っておられる。法の精神もそうです。ところが、どうもこれを見ますというと審査が甘くなっている。何かもう公告のほうへ先に出てしまう、いいかげんなところで、公告というとおかしいでしょうが、公告に出てしまうというような形が出てくるのじゃないかというふうに見られるわけですね。そこで、その関係について一つ伺うと同時に、簡略審査について審査の内容の手抜きをするのかどうかという点を伺いたいのです。今も手続の問題を若干言われました。親切にしたものを幾らか親切さがなくなるということですね。それから外国資料を制限するということをおっしゃった。外国資料を制限するということは、これはやはり審査の内容を手抜きするということだと思うのです。それ以外に審査の内容を手抜きするということを考えておられるのかどうかという点を伺いたいと思います。
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伊藤繁樹#27
○政府委員(伊藤繁樹君) 公告率が最近だんだんふえておりますことは、ただいま御指摘のとおりでございます。ただ、私どもといたしましては、これが審査が粗漏であった結果であるかという御質問ですが、従来特許庁におきましては、非常に拒絶される出願が非常に数多く出ているわけでございまして、これはその出願をいたします弁理士に対しましても、公証人に対しましても、こういうことはお互いにむだなことであるからということで、できるだけ弁理士の段階において、あるいは出します会社内部におきましてこれをチェックして、ほんとうに必要なものだけ出すという指導を長年やって参りました。そういう関係からもくるのでございまして、われわれといたしましては、これはわれわれの審査が手抜きされたあるいは審査が粗漏になった結果であるとは必ずしも考えておらない現状でございます。もし、われわれの審査が粗漏で、そのために公告率がふえてしるということであれば、当然これは各会社から異議の申し立てがふえてこなければならないわけでございますけれども、先ほど申しましたように、異議の申立率といたしましてはふえておりませんので、私どもといたしましては、審査の質が低下しているというふうには考えておらない次第でございます。
 それから審査に手抜きするのかどうかということでございますが、そういうことは考えておりませんので、私どものほうも、今考えておりますのは、手続もあまり複雑な手続を踏まないとか、あるいは検索すべき資料の範囲はおのずから常識的限度においてはっきりきめて、そこだけでもって責任をもってやるというようなこと、それから従来これは特許庁におきましては、非常に慎重に処理をする建前になっておりますが、あまり長い間考えて、決断を延ばすということでなくて、できるだけ早く決断をするということとか、そういう心がまえの問題としては簡略ということを考えておりますが、実質的に質的低下を考えておるのか、手抜きを考えているのかという御質問でございますが、そういうことは考えておりません。
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鶴園哲夫#28
○鶴園哲夫君 公告率の問題について、そうでないような、私の主張とは違うような御発言でありますが、審査を拒否するということは、相当これは正確に審査をしないことには判断がつきにくいと思うんですが、公告するのは。ある意味では甘いんじゃないかと思うんです。したがって、その公告率は逐年目に見えて増加してくるということは、やはり安易な方法にたよるということになるだろうと思うんです。しかし、長官はそうではないように思うというお話ですし、それから簡略審査については、審査の内容を手抜きするのではないというお話であります。
 そこで、次に伺いますのは、先ほどのような滞貨の実情でありますし、人員の関係も、先ほどのようなことでございますが、昨年三十六年は、出願件数が十七万五千件、それに対しまして、処理件数は十四万九千件であります。三十七年度は出願件数をどの程度に見られているのか、計画ですね。これは附帯決議にもちゃんとあるんですよ。滞貨の「恒久対策を樹立すること。」ということになっています。したがって、恒久的な計画は立てられているのか。三十七年度も立てられているでしょう、すでに一月、二月始まっているんですからね。したがって、三十七年度の出願件数をどの程度に見られ、それから三十七年度の処理件数をどういうふうに計画を立てられているのか、それをお伺いいたします。
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伊藤繁樹#29
○政府委員(伊藤繁樹君) これは出願件数の見通しは非常に困難でございまして、これはいろいろ私どものほうでもその趨勢値を研究しておりますけれども、将来の出願件数を的確に予測することはなかなか困難でございますけれども、しかし、きわめて常識的に考えますと特許実用新案につきましては、若干出願件数はふえるのじゃないかという感じは持っております。意匠、商標につきましてはここずっと停滞ぎみでございますので、これは出願件数はあまりふえないのじゃないかというふうに考えておる次第でございます。
 それから処理のほうでございますが、特許実用新案については大体十二万件程度をことしは処理していきたいというふうに考えております。意匠につきましては二万八千件見当、商標につきましては四万三千件見当の見通しを立てております。
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