千田正の発言 (農林水産委員会)
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○千田正君 ちょっと、今のお話だと、だいぶ話が違う。自由取引であったら、何も水産庁に陳情もしなければ、当委員会にそういうことを申し出るはずがありません。これは少なくとも、その当時の調整組合のあれとしては、十円以下のサンマは買わないという、いわゆる魚価安定という意味からいえば、十円以上にサンマが買い得るようにというような指導を少なくとも水産庁では目途としてやったはずです。自由取引だったら、そういうお考えであっては、ことしは漁民はおそらく考え方があるだろうと思います。ことしは、水産庁の言うことなんか聞きはせぬ、勝手に取引すればいいのだ。それじゃ、あなた方が長い間言っておるところの、漁民の生活を確保し、そうして水産のいわゆる振興をはかろうという調整組合の法律なり、魚価安定政策の政策というものは初めから、根底からあなた方には意思がなかった。おそらくそういうことじゃないでしょう。漁民の生産を拡充しながら、かつまた漁民の生活の安定をはかるための調整法であり、漁価安定法であります。それに基づいて一応その指導のもとにやったのがこういう結果になってきた。だから、私はあなた方の責任を追及するわけじゃないけれども、そういう言いのがれをするのであれば、これはまた開き直ってやらざるを得ない。それではことしかちこのまま放置するなり、ほうっておいていいか。三陸の連中は、そういうことであれば、何も千葉の漁師が取ってきたのを食わなくたっていいんですよ、あるいは静岡の漁師が取ってきたのを、何も三陸にあげる必要ない、買う必要もない.そうじやないはすだ。私は、そうじやないためにあなた方は、こういう法案をこの国会において私たちに審議させたんじゃないですか。そういう結論に基づいて、一応十円以下のものを買おうというのがだんだん累増していった結果、あるいは茨城県以南においては、それはもう放置した、その指導はやめた、もう勝手に取引しろという、投げた結果がこういう高いものをつかまされた。いわゆる正直者がばかをみるという結果になったのが三陸の今の状態である。こういう御答弁だったら、開き直って、農林大臣のいる前で議論します。私はこういう議論をここでやりたくないんだ、それよりも、このまま放置して、こういうことを何らのあなた方は善処する方途を考えなかったならば、ごとしの秋はそのまま自由販売でいいというなら、自由に買い取り、自由にその需要供給の取引の行き方でいけば何でもない、水産庁の言うことを聞かなくたって済むわけだ、何も心配はない。何も岩手県だとか、青森県だとか、宮城県とかいうような財政が豊かでない県が、県議会を招集して、わざわざこの問題について議決までして、今の短期融資をしなければならないという情勢にまで持ち込む必要は何にもないんですよ。そういう考え方であってはいけないはずだと思う。もしそういう考えであなた方は、自由取引だ、勝手だなんということになったら、こんな法律必要ないじゃありませんか。これはもうそういうような考え方であれば、私はここに河野農林大臣なり何なり、はっきりしてもらいたい。そういう法律じゃないんです、今まであなた方がわれわれに審議させたのは。漁民は農民よりもさらに低い階層だ、生産も十分じゃない、漁場も変化する、漁民はますます生活が苦しくなるんだから、これは何としてもその大宗であるところの大衆魚の魚価の安定をして、漁民の生活を救ってやろう、そういう意味で、善意な意味からいっても指導方法として考えたのがこの法律です。それに基づいてやった結果が、正直者がばかをみる結果になって、そうしてどうにもできない。だから、けさの陳情でも言っておるように、体の大きいものは自分らが処置します。六万トンの中の二割が体の大きいところのサンマだから、これは売れる。売れるからわれわれが処置する。しかし小さいものを、その当時買った小さいものは、非常に高いコストにつくから、これを何とか指導方法で処理してもらう方法を政府は考えてもらいたい。あるいは学童の給食のほうに回してもらうとか、あるいは農業団体のほうに話をつけていただいて、水産庁があっせんしてそういう販売をとるとか、あるいは全国の市場機関に、販売機関にそういうことをあっせんしてもらうとか、そういう方途を講じて一日も早くこの滞貨を一掃してもらいたいというのが陳情の趣旨であったのです。それが自由取引でやったのだから、おれたちは知らないというなら、これは開き直らざるを得ない。ことしの秋からそれじゃ自由取引でやらせますか。そんなばかな話はないでしょう。そんなら法律は要らないですよ。