佐藤榮作の発言 (本会議)
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○国務大臣(佐藤榮作君) 総理大臣並びに藤山企画庁長官からお答えいたしましたので、大体尽くしたように思いますが、お尋ねのうちに貿易拡大、この立場から最近のEECの強化なり、あるいはアメリカのドル防衛なり、これが日本の貿易の拡大に非常な困難さをもたらすのじゃないかという御指摘がございました。しかし、これはいろいろな見方があると思いますが、EECやアメリカにいたしましても、自国の経済を拡大する、その意味においての貿易の拡大ということは、自由主義諸国といたしましてすべて努力しておるものでございます。いろいろの条件はもちろんついて参ります。かように考えて参りますると、この条件をいかにして排除して、そうしてこの貿易を拡大するか、アメリカなりあるいはEECの共同体に対して私どもがいかに働きかければいいか、これがいわゆる経済外交であり、またその他のわが国産業の拡大、こういう立場に立ちましての支払い方法その他等が考えられるのでございます。
また、こういう際だから、いわゆる共産圏貿易も拡大をして、政府間のベースで協定できるようにしたらどうか、こういう御指摘でございました。すでに御承知のように、日ソ間におきまして、ただいま通商取りきめの交渉を持っている次第でございます。また、中共とはそういう段階にはなっておりませんが、すでに数回、私どもが申し上げておりますように、貿易を拡大されることについては、私ども心から願っているのでございます。ただ過去の共産圏とわが国との貿易の実態は、いずれの場合におきましても入超になっているのでございます。したがいまして、ただいま共産圏諸国との貿易を拡大する、こういう態度をとりましても、過去のような実績であることは、私どもとしては、これは満足すべき状態ではないのでありまして、今回の通商取りきめ等におきましても、互恵の通商協定、そしてバランスのとれるような貿易であることを心から願っている次第でございます。
また、お尋ねのうちに、最近の産業構造から見て、景気の調整期に入って、二重構造を一そう拡大しているのではないか、こういう御意見が出たと思います。今回の調整期に入ります際あるいは経済の拡大をはかります際に、すでに政府は、格差をなくする、いわゆる地域的な格差あるいは業種間の格差、これをなくする、こういう指標を示して参っております。今回の経済の調整段階に入りましても、いわゆる弱い者にしわ寄せをしないように特に留意して参ったつもりであります。したがいまして、御承知のように、いわゆる金融引き締め等を通じ、大企業の設備抑制等をいたして参りましたが、そういう際におきましても、中小企業に対しては進んで資金の拡大をはかって、年末金融等におきまして八百億の資金の拡充をはかったことは、御承知のとおりでございます。なお、この一−三月等におきましても、資金の実情等について十分留意をいたしまして、いわゆる中小企業等が特にこの調整期間中に困難な状態に当面しないように、金融の面におきましてさらに工夫をするつもりでございます。(拍手)
〔国務大臣水田三喜男君登壇、拍
手〕