迫水久常の発言 (予算委員会第三分科会)
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○国務大臣(迫水久常君) 郵政省所管各会計の昭和三十七年度予算について、その概要を御説明申し上げます。
まず、郵政事業特別会計の予算でありますが、この会計の予算額は歳入歳出ともに二千五百四十二億一千三百万円でありまして、前年度の予算額に比べて三百六億七千三百万円、一三・七%の増加となっております。しかし、この予算総額の中には収入印紙、失業保険印紙等の、いわゆる通り抜けとなる業務外の収入支出が六百二十九億七千万円ありますので、これを差し引いた郵政事業の実体的予算は一千九百十二億四千三百万円でありまして、前年度の予算額に比べて百八十二億四千六百万円、一〇・五%の増加となっております。この増加のおもなものについてみますと、業務運営費におきまして百七十億五千五百万円、郵便局舎等建設費において八億六百万円等であります。
次に、三十七年度予算に盛り込まれております重要施策事項について申し上げます。御存じのとおり、郵政業務、特に郵便業務におきましては、昨年春ころから急激に業務の正常運行が阻害され、利用者から大きく非難を受ける結果となったのでありますが、このような状態は一日早く解消すべく鋭意努力をいたして参りましたが、三十七年度予算もまたこのために必要な施策を中心課題として予算編成を行ないましたので、この予算は一口に申しますと郵政業務の正常化予算と言っても差しつかえないものと思っております。
その施策について申し上げますと、業務量及び施設増加に必要といたします要員につきましては、一万五千二百二十二人の定員増員を行ない、局舎狭隘の解消と労働環境の改善については、六十四億八千六百万円の予算をもって郵便局舎等の新営を行なうほか、二億数千万円の経費をもって居住性向上施策を行ない、郵便物の集配運送施設の改善につきましては、より一そうの機械化を推進して労働力の軽減と郵便物の迅速なる配送に努めるとともに、従事員の訓練実施と特殊有技者手当の増額等、能率向上のための諸施策をも実施して業務の正常運行を確保することといたしております。郵政窓口機関の設置につきましては、無集配特定局二百局、簡易郵便局八百を増置することとし、簡易郵便局につきましては、手数料を倍額程度まで引き上げて、その普及を推進することといたしております。
貯蓄の増強につきましては、新年度における郵便貯金の増強目標を純増一千五百五十億円、簡易保険の新規募集目標十九億円、年金八億円とし、その達成に努めることといたしておりますが、郵便貯金につきましては、最高制限額現行三十万円を五十万円に引き上げ、また、簡易保険、郵便年金の福祉施設につきましては、これを能率的に運営するために、福祉事業団を設立いたしたいと考えまして、それぞれ法律案を今国会に提出いたした次第でございます。
次に、歳入予算について申し上げます。歳入予算の総額は歳出予算と同様二千五百四十二億一千三百万円でありますが、この中から収入印紙収入等の業務外収入を差し引いた郵政事業の実体的な予算額は一千九百十二億四千三百万円でございまして、前年度より百八十二億四千六百万円、一〇・五%の増加となっております。このうち郵便業務収入の総額は八百九十億三千百万円、為替貯金業務収入は四十四億五千六百万円でありまして、前年度予算に比べて、郵便業務収入では百二十三億四千九百万円、為替貯金業務収入では九億三千二百万円といずれも増加しておりますが、これらの収入は昨年料金改正を行ないまして以来きわめて順調な歩みを続けております。なお、これらの収入のほか、他の会計から繰り入れを受ける受託業務収入が八百九十六億六千九百万円、郵便局舎等の建設財源に充てるための借入金等の資本収入が四十四億八千三百万円、その他の雑収入が三十六億四百万円となっておりますが、いずれも前年度より若干の増加を見込み、収入予定を立てている次第でございます。
次に、郵便貯金特別会計の予算について申し上げます。この会計の予算額は、歳入、歳出ともに八百七十三億四千五百万円でありまして、前年度予算額に比べて八十八億三千七百万円の増加となっております。歳入の増加は、郵便貯金の増強に伴います郵便貯金資金の資金運用部への預託利子収入の増加によるものであり、歳出の増加は貯金預入者への支払い利子四十七億六千三百万円、業務委託費としての郵政事業特別会計への繰り入れ金七億六千万円、予備費十六億九千九百万円、借入金償還金十六億一千九百万となっております。
簡易生命保険及び郵便年金特別会計におきましては、歳入予定額は二千百四十七億四千万円で、前年度予算に比べて百九十五億円、歳出予定額は千一億六千百万円で、三百三十四億九百万円といずれも前年度より増加しておりますが、歳入歳出の差額、すなわち歳入超過額千百四十五億円につきましては法律の定めるところに従いまして積立金として処理し、資金運用部に預託することといたしております。なお、三十七年度の財政投融資原資中、簡保年金資金は千五百億円を予定いたしております。
次に、一般会計予算について申し上げますと、その歳出予算額は、二十八億四百万円で、前年度に比べて二億六千四百万円の増加となっております。この予算には、有線放送電話施設の公社線との接続に関する試験研究を全国二十カ所で行なう経費三千六百万円、宇宙通信の開発研究に要する経費一億七千七百万円、国際放送の拡充強化に要する経費一億九百万円、臨時放送調査会の設置等重要な施策を行なうための経費が含まれております。
次に、日本電信電話公社の予算案について申し上げます。この予算の損益勘定におきましては、収入は三千二百四十四億円、支出は二千五百五十一億円で、収支差額の六百九十三億円は建設財源及び債務償還に充てられることになっております。建設勘定におきましては、総額二千百二億円で、この財源は自己資金一千二百六十三億円、外部資金八百三十九億円を予定しております。また、この支出の内訳を申し上げますと、一般拡張工程に一千九百八十五億円、町村合併に伴なう電話サービス改善に五十一億円、農産漁村電話普及特別対策に六十六億円となっております。
以上をもちまして、ひとまず、私の説明を終わりますが、なお、詳細な点につきましては、御質問をいただきましてお答え申し上げたいと存じます。何とぞよろしく御審議下さいますようお願い申し上げます。