若狭得治の発言 (運輸委員会)

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○政府委員(若狭得治君) 船舶職員法の一部を改正する法律案の提案についての補足説明をいたしたいと思います。
 この改正案は、電波法の一部を改正する法律案に対応いたしまして、船舶通信士の法定乗組員数を国際水準の線まで低減すること、並びに乙種船舶通信士と丙種船舶通信士の免許年令を当分の間現在の二十才から十八才に引き下げようとする、二つの内容を持っているのでございます。
 改正の第一点の法定乗組定員の減少という点につきまして、さらに御説明申し上げますと、現行法では、三千トン以上の旅客船並びに五千五百トンをこえますところの非旅客船、すなわち貨物船及び漁船等の船舶無線電信局を電波法上第一種局といたしまして、一日二十四時間の運用義務が規定せられておりますために、船舶職員法は、これに対応いたしまして、船舶通信士の法定の定員を、三千トン以上の旅客船及び遠洋及び近海の五千五百トン以上の非旅客船につきましては、三名と現在規定いたしておるわけでございます。改正法律案では、電波法の改正法律案に対応いたしまして、国際航海の旅客定員二百五十人をこえる旅客船のみを三名とし、非旅客船については一名としたものでございます。こういうふうにいたします理由は、現行の規定が、太平洋戦争時代に船舶通信士の法定定員を増員した体制を、戦後十八年の今日まで踏襲いたしてきておりますために、国際条約からも、また外航船舶の実際の状況から見ましても、国際水準をはるかに上回っておりますために、海運企業の国際競争力強化の重要な一環でありますところの乗組定員の合理化を実施する上において、非常な障害となっております。また、一面におきまして、通信機械の発達が非常に急速に進んで参りまして、最近では、多数の人員を擁しないでも、十分な通信疎通ができるというような情勢になっておるということ。しかも、船舶通信士の需給状況が、最近の陸上産業のいんしんのために、非常な逼迫状況を示しておるというようなことでございますので、船舶の安全航行に支障のない範囲におきまして、船舶通信士の法定乗組定員を外国並みに改める必要があるからでございます。しかしながら、一挙に船舶通信士の法定定員を一名に削減いたしますと、無線通信が一定の時間帯に集中いたしまして、現在の海岸局の能力では、船舶通信の疎通が円滑を欠くおそれが出て参りますので、三年間を限りまして、新造船を除く現在の船舶につきましては、経過措置として、暫定的に二名の定員を規定をいたしておるわけでございます。
 また、改正の第二点は、現行法上船舶通信士の船舶職員としての免許年令は満二十才ということになっておりますけれども、最近の、先ほど申し上げましたような異常な需給の逼迫の状況から見まして、高等学校を卒業して資格を持っておる者につきましては、直ちに船舶職員として勤務させようという態勢をとることが必要でございますので、これを十八才まで引き下げる。なお、「当分の間」というふうに限定いたしておりますのは、この年令引き下げの問題は、船舶通信士のみならず、他の職種についても同様な問題がございますので、そういう根本的な問題を解決するまでの間、さしあたり最も需給の逼迫いたしておりまする船舶通信士につきましてこの年令の引き下げを行なうというものでございます。
 以上、簡単でございますが、説明を申し上げます。

発言情報

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発言者: 若狭得治

speaker_id: 34721

日付: 1963-03-26

院: 参議院

会議名: 運輸委員会