若狭得治の発言 (運輸委員会)
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○政府委員(若狭得治君) 私は、生活様式が違うということで、単なる形式上の比較ということはむずかしいということは申し上げましたけれども、これは現在の賃金水準が決してこのままでよろしいということを申し上げておるわけではございませんで、ただ、具体的な問題といたしまして、たとえばイギリス、アメリカ等におきましては、終身雇用制度をとっておりませんので、そういうことで、表面上の賃金というものと、日本の表面上の賃金というものを比較するということは妥当ではない。たとえば雇用制度の問題について見ますと、日本では予備員給というものがございまして、船からおりましても、会社との雇用契約が切れない、その間雇用を確保している、そういう経費が余分にくっついて回っておるわけでございます。したがって、乗船中の給与だけで比較するのは必ずしも適当ではないということを申し上げたわけでございまして、決して現在の給与で十分であるということを申し上げたわけではございません。また現に、現在の海上労働の実態からいたしましても、一昨年船舶の定員に関する労働組合と船主との間の協定を労働組合側の主張によって撤廃をいたしまして、定員の合理化によって給与のベースを上げていこうという努力を現在労使間において行なっておるわけでございます。先ほどノルウエーの例を引いて申し上げましたけれども、一人当たりの給与は相当違いますけれども、一船全体としての給与の総支出額は日本とあまり異ならないということを申し上げましたけれども、これは定員をもっと労使双方の協力によって合理化することによって給与を改善する、待遇を改善する必要があるということを申し上げたわけでございます。そういう方向につきまして労使とも現在努力をいたしておりますので、この船舶通信士の問題も、そういう観点からわれわれは提案いたしておるような状況でございます。
なお、現在の日本の船舶で、乗組員の日本にいる期間はどの程度という問題でございますけれども、これは、法律によりまして、約一カ月程度の有給休暇の期間日本にいるだけでございます。もちろん、その間、外航船舶については、数回日本に帰って参りまして、停泊中家族に会うというような期間はございますけれども、これは最近の荷役の状況から見ましても、だんだん短縮されているというような状況でございまして、そういう点につきましては、非常に従来と異なって、最近の社会風潮から見ましても、船員になる人が非常に少なくなっている状況でございますので、われわれといたしましては、この船員の給与の改善、待遇の改善という問題につきましては、真剣に取り組んで参らなければならないと考えているわけでございます。