戸叶武の発言 (外務委員会)
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○戸叶武君 これを聞いてもすぐわかるのですが、現地に行っても、移民の一番安全なのは呼び寄せ移民である、緑故移民であるということも現地の人は強調してくるのです。今まで程度の低かったと言われている時代のブラジルにみんな入って行っても、長い間どろぼう一人いなかった、人殺し一人いなかった。それが戦後になったら変な者が出てきた。日本人というのは昔は尊敬されていた。とにかくブラジルへ出稼ぎに行くような人は日本の最低の層であろうと言われる者の中に、どろぼう一人出ない、人殺し一人出ない、こんなモラルの高い国民というのはどこにあろうかと言われるくらい尊敬されてきた。ところが、戦後においては、洋服なんかりっぱなものを着てくるけれども、非常にラフで、すぐ人の首を絞めてしまったり、あるいは銀行へ入って強盗をやったり、それで、ほかで驚いてしまって、これでどういう選定をやっているのだろう。選定というよりは、日本の戦後における荒廃がそこに反映しているのだと思いますが、そういう関係から、しっかりとした縁故移民でもって移民は送ってもらいたい、それから、単身でなくて、なるたけなら家族単位で送ってもらいたい、若者でも奥さんと一緒に来られるようにしてもらいたいというのが、みん、異口同音のこれらの人たちの要望です。そういう形において、ブラジルあたりには今では非常にコロニアルの組織が発達し、またコチア産業組合を初めとして、いろいろな農業協同組合の基盤というものもできて、私は、日本の農協のボス支配から見ると、ずっとりっぱな協同組合ができてきていると思うのです。そういうところにおいて活動の場というものはずっと広がってきておるのです。そういうところの一つの受け入れ態勢というものができてきているのですから、そういうところとの結びつきというものを重視していくことが、日本の移住を振興きせる上において一番手っとり早い、一番能率的なやり方ではないかと思いますが、外務大臣はどうお考えですか。