重政誠之の発言 (内閣委員会)

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○国務大臣(重政誠之君) ただいま議題となりました農林省設置法の一部を改正する法律案の提案の理由と改正の内容を御説明申し上げます。
 第一は、農林本省の附属機関として、植物ウイルス研究所を新設することであります。
 近年わが国におきましては、農作物及び植物のウイルス病による被害は、稲の縞葉枯病、バレイショのモザイク病等年々増加する傾向にあり、その被害額は年間数百億円に達するものと推定されるのであります。このような事態に対処し、農林省におきましては、従来農業技術研究所を初め、各試験研究機関において、ウイルスに関する応用研究を主として行なって参ったのでありますが、その防除方法を確立するためには、すみやかに植物に関するウイルスの本体を究明し、その農作物等に及ぼす影響を明らかにする等その基礎研究を強化充実させることが緊要であると考えられるのであります。この基礎研究は、きわめて高度かつ複雑な方法を必要とすると同時に、広範囲にわたる学問分野との連係を保ちながら体系的に推進する必要があり、このような見地から植物に関するウイルス及び植物のウイルス病の基礎的調査研究を行なう機関として、新たに植物ウイルス研究所を設置することといたしたのであります。
 第二は、農業土木試験場に水産土木に関する試験研究を行なわせることとしたことであります。
 水産に関する土木事業は、沿岸漁業の構造改善事業の一環として大規模な漁場の造成改良が行なわれるほか、漁港整備事業の事業量も増大する等漁業における重要性は今後一そう高まるものと考えられるのであります。これら土木事業を効率的に実施いたしますためには、施設の構造、地盤、耐波性等に関する試験研究を促進する必要があり、これに必要な実験施設といたしましては、現に農業土木試験場に設置されております施設の活用をはかることが現段階におきましては最も合理的でありますので、同試験場に水産土木に関する試験研究を行なわせることといたしたのであります。
 第三は、食糧庁の内部部局の所掌事務を整備したことであります。
 その一は、飲食料品及び油脂に関する行政の統一的な推進をはかるため、現在総務部で所掌している農産物等及びテンサイ等並びに大豆及び業種に関する価格関係事務を、その需給関係事務とあわせて業務第二部において所掌させることとするとともに、同部において主要食糧の加工企業を含めた飲食料品及び油脂関係企業に関する行政を一体として実施させることといたしたことであります。
 その二は、業務第二部の事務の増大に伴ない、所管物資を統一的に処理することを主眼といたしまして、現在業務第二部で所掌している主要食糧の輸出入及び輸入飼料の買入売渡関係事務を業務第一部へ移管し、同部の所掌事務を価格の決定を除く主要食糧の買入売渡関係事務及び輸入飼料の買入売渡関係事務に整備し、事務執行の能率化をはかったことであります。
 その他、民間の要請に応じて輸出品検査所において輸入品たる農林関係物資の依頼による検査を行なう道を開き、水産庁の附属機関たる日光養魚場を水産研究所に統合し、また、農山漁村建設総合対策特別助成事業の完了に伴ないまして農山漁村振興対策中央審議会を廃止する等規定の整備を行ないますとともに、農林省の定員に所要の変更を加えようとするものであります。
 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決下さらんことをお願いいたします。

発言情報

speech_id: 104314889X00519630226_002

発言者: 重政誠之

speaker_id: 4568

日付: 1963-02-26

院: 参議院

会議名: 内閣委員会