金丸冨夫の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○金丸冨夫君 ただいま議題となりました海運関係二法案について、運輸委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 両法案につきましては、去る二月二十七日の本会議におきまして、政府より趣旨説明があり、また、これに対して、日本社会党、第二院クラブ及び民主社会党をそれぞれ代表して、関係議員より、総理大臣並びに関係大臣に対し質疑が行なわれましたので、この際は、簡潔にその内容を申し上げることにいたします。
 まず、海運業の再建整備に関する臨時措置法案は、海運企業の内容が極度に悪化し、また、企業間に過当競争の傾向が見られる海運業の現状にかんがみ、将来にわたり、国民経済におけるその使命を遂行し得るよう、海運業の再建整備をはかろうとするものでありまして、
 第一に、一定の企業集約を行なうこと、すなわち、合併を条件とし、自社所有船腹五十万重量トン、扱い量を含めて運航船腹百万重量トンを最低基準とする中核企業体となるか、または中核企業体の系列会社あるいは専属会社となること、
 第二に、五カ年以内に償却不足を解消することが確実と認められること、
 第三に、市中金融機関からも利子の支払い猶予について協力が得られること、
 以上の条件を具備するものに対し、開銀の造船融資残高に対する利子の支払いを五カ年間猶予することを骨子とするものであります。
  —————————————
 次に、外航船舶建造融資利子補給及び損失補償法及び日本開発銀行に関する外航船舶建造融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案は、海運業の国際競争力の強化をはかるため、造船融資にかかる利子補給期間を、市中金融機関に対しては七年に、また開銀に対しては十年に、それぞれ延長するとともに、開銀融資に対する船主の金利負担を年四分とするよう利子補給率を引き上げ、また、政府が開銀と利子補給契約を結ぶことができる期間を四年間延長して、昭和四十三年三月三十一日までとしようとするものであります。
 委員会の審議におきましては、四月二十五日に政府より提案理由の説明を聴取した後、二法案を一括し、八回にわたって質疑を行ない、特に五月二十一日には、学識経験者、金融業者及び海運企業の労使代表のほか、港湾荷役関係者の意見をも聴取する等、これら二法案の重要性にかんがみ、慎重な審議を重ねました。
 その詳細は会議録により御承知願いたいと存じますが、質疑のおもな点を申し上げますと、海運業助成の国民経済的効果、企業集約の目標と二法案の運用方針、企業集約に伴う従業員特に陸上職員の雇用対策、老朽船及び不経済船の処理対策並びにオーナー対策、所得倍増計画における船腹保有目標と今後における計画造船の実施方針、内航海運対策、建造船舶大型化の趨勢に伴う中小造船所対策などのほか、海運業の基盤強化に関連して、港湾整備の促進、港湾運送業の育成と労務者対策など、審議はきわめて広範多岐にわたって行なわれたのであります。
 かくて質疑を終え、二法案を一括して討論に入りましたところ、岡委員は日本社会党を代表して反対意見を表明し、また、天埜委員は自由民主党を、浅井委員は公明会を、中村委員は民主社会党を、加賀山委員は第二院クラブを、それぞれ代表して、賛成意見を表明されました。
 かくて討論を終え、採決の結果、二法案は、それぞれ多数をもって、原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、二法案採決後、綾部運輸大臣より、討論中の各委員の要望意見に対し、(一) 法律の実施にあたっては、実情に即し弾力的運用に努める、(二) 従業員の地位が不当に害されることのないよう努力する、(三) 不経済船、内航船についても適切な措置を考究する旨の所信が披瀝されました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)

発言情報

speech_id: 104315254X02319630605_026

発言者: 金丸冨夫

speaker_id: 29542

日付: 1963-06-05

院: 参議院

会議名: 本会議