野原覺の発言 (国際労働条約第八十七号等特別委員会)
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○野原(覺)委員 そういうお願いで私どもは審議をしておるけれども、一向に前進をしない。その前進しないことは一にかかって自民党の党内事情、これはあなたもお認めになった。その点は私は率直でよかったと思います。しかしながら、政府はその党内事情に対して一体どうしようというのか。全く拱手傍観じゃございませんか。私のこの質問に対して、あなたではこの問題は答弁できないかもわからぬ。だから私は池田総理の出席を要求いたしましたが、どうしてもきょうはお見えにならないという関係もあって、残念ながらあなたに質問をしておるのです。総理は総裁なんだ。この党内事情、これを一体どうしようというのか。一向に前進しない。これでいいのかということが今日問題になっておるわけなんです。
そこで次にお尋ねいたしますが、官房長はILOの七十二次報告というのを御承知だろうと思うのであります。この七十二次報告によりますと、その二百三項にこういうことが書いてある。「日本政府は、一九六三年六月二十六日付の書簡において、一九四八年の結社の自由及び団結権保護条約(第八十七号)関係案件に関する与野党の交渉担当者間の話合いは、六月においても継続された。い野党の書記長、幹事長間において成立した了解の下に、六月十四日、衆議院本会議において、国際労働条約第八十七号等特別委員会を設置し、八十七号条約批准承認案件及び関係国内法改正案を付託することを決定した。」こういう書簡を、日本政府はILOに送っておるのであります。この書簡は七十二次報告の二百三項に、ただいま私の読みしげたところが出されておるのです。そこで、ずっと私は興味を持って書簡を続いて読んでみたのであります。そういたしましたら、二百三項の次の二百四項にこう書いてある。政府は「前述の特別委員会の審議の促進に協力した。」これはどういうことかといえば、前述の特別委員会とは、与野党の交渉担当者間の話し合いによってまとまり、それが書記長・幹事長会談において成立した特別委員会です。自民党の中に、倉石特別委員長をさして、これは党の代表者じゃなかったのじゃないかという疑問を持たれる者があるやに聞くのでありますけれども、政府はILOに対して、与野党の交渉担当者間の話し合いと、書簡をもってはっきり宣明しておるのです。倉石さんは与党の代表、河野さんは野党、社会党の代表、このことを政府は確認してこの書簡を出しておるのでございます。このことは事のついでに申し上げたのでございます。
そこで問題は、政府はこの特別委員会に協力したわけです。協力したということは、与党である自民党と野党第一党の社会党の話し合いに協力する、特に与党がその話し合いの交渉の対象になっておるわけでございますから、議院内閣制としては当然でございましょう。協力すべきであります。そこで次に問題になってくるのは、この特別委員会に政府が協力したということは、つまり政府は与党の倉石、社会党の河野、この二人の間でまとまったことに協力をしたということであります。協力をするということなんですよ。特別委員会が設置された。二百三項に書いてある。それは交渉担当者の間での話し合いがまとまって設置したのだ。二百四項には、前述の特別委員会の審議促進に政府は協力したのであります、こうILOに向かってものを言っておるのでございますから、この「前述の特別委員会の審議」とは何か、これは与野党の交渉担当者の間で話し合いのできたことについての審議なんだ。ということは、つまり与党を代表する倉石、社会党を代表する河野、いわゆる自社両党の修正案でまとまるように協力したということをILOに報告しておるのです。このことを官房長官お認めになりますか、いかがですか。