長谷川保の発言 (社会労働委員会)
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○長谷川(保)委員 私はいま官房長からお答えのありました独立性と中立性を持たしていくということについて全く賛成であります。大きな目的としてそれがなされなければならぬと思うのであります。また必要によって民間資金や国連の援助等も受けるとか、国連との関係をつけていくとかということもまことによい構想だと思います。それにつきましては全く賛成であります。ただ、従来もあったことでありますけれども、私ども野党側からきびしい目で見ておりますと、どうも日本の社会保障学者で相当有名な方でも、社会保障制度審議会等におきます発言等を見ておりまして、残念ながら必ずしも学者的良心によって権威を持って発言をしておると思えないような場合が時にはあるのであります。つまり御用学者という、学者といたしましてはきわめて恥ずかしい態度ではないかと疑われる発言がしばしば目につくのであります。学者にいろいろ御尽力いただきますことは、これはいわゆる御用学者になっていただくためのものではないのであります。あくまでも国民の真実の福祉のために、正しい十分な学問的な裏づけのあります御意見を承りたいということでありますし、その上で御奉仕をお願いいたしておるわけであります。しかし、従来どうも見ておりますと、厚生省のほうの研究費の補助というようなところと学者諸君が結びつきまして、ともすれば厚生省の言いわけをするような御用学者的な発言ではないかと疑われるようなことが時になきにしもあらずであったわけであります。私は、今回の機関におきましても、いま官房長のおっしゃいましたそのところを貫いてもらいたいと思う。それは政府側でいろいろ発案なさいましても、あるいはどこが発案なさいましても、われわれ野党側が国民の立場に立ってきびしい批判をいたしますときには、しばしばそれが間違っておると思われることもなきにしもあらずであります。したがいまして、この研究所ができますならば、この研究所を真に権威あるものとするために、独立性を持たせ、中立性を持たせるということはこれはきわめて必要なことであります。いずれにいたしましても、補助金というような形でまいりますと、今日の官僚機構というものの弊害がしばしばそういうところにあらわれて、どうも厚生省の役人の言うことを聞かない、逆に都合の悪いことを言うというようなことであれば、補助金を必ずしも出さぬ。政府の悪口を言うようなことになりますれば、大蔵省は金を出すことを上のほうでとめるというようなこともあるのではないかと思うのであります。これは先年の厚生白書で、日本の社会保障制度を批判いたしましたような記事が載りました。これに対しまして閣議で問題にしたということを私どもは耳にし、新聞で見たのであります。しかし、なるほど内閣というもの、政府というものは統一されておらなければなりませんから、そういう立場もわからぬではありませんけれども、しかしながら、やはりあるがまま、に客観的に事実をえぐっていくところにそれが満たされてまいる、言いかえれば、直ちにそれが国民の福祉となっていくということができるのでありまして、やはり政府官公機関でありましても、えぐるところはえぐるべきである。それに対してくさいものにふたをするような態度は政治家としてはなすべきではない。みずからのやった政治でも、悪いところは悪いでえぐってもらう、そしてみずからの欠陥をそこで補っていくという態度をとらなければならぬわけであります。したがいまして、私はこの法案を見ておりまして、第十二条で国会議員が役員に就任することを禁止しております。これは確かに一面においてはなるほどとうなずけるのである。同時に、一面におきましては、こういうことによって野党的な発言を封ずる、研究所の政府の政策に対しまして、野党的な厳粛な、きびしくその欠陥を批判し、えぐっていくことを封ずるというようなこともまた起こってくるのである。でありますから、この第十二条の国会議員の役員就任を禁止するということも、一面にはよくわかりますが、同時にまた、その半面の欠陥である御用学者の巣になるというおそれもないではないと思うのであります。そこらの点を一体どういうようにお考えになっているか、これはまず根本的な大方針の問題でありますから、大臣のお気持ちを伺いたいのであります。