滝井義高の発言 (社会労働委員会)

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○滝井委員 そうすると、技術者らしいのは公衆衛生くらいで、あとはないですね。いわゆる自然科学を専攻した人は入らぬわけですね。実はこういうものの考え方から日本の社会保障が非科学的になりいわゆる経済重点になるのです。これは、池田内閣の高度経済成長政策は明らかに人間の面で失敗しておるでしょう。だから、人つくりを言い出しておるのだから、その人つくりに応ずるために、これからやろうという社会保障研究所が社会科学の研究の人たちだけではぐあいが悪いのですよ。現在日本の厚生省の中で一つの大きな欠陥が出ておるのはどういうところかというと、技術者が厚生省の内部で虐待されておるということですよ。そこでは技術官が尊重されていないということですよ。そういう形が、厚生行政がいわば浮き上がって、大衆に根をおろさないところなんです。実力大臣ができないところになるのです。建設省を見てごらんなさい。建設省は河野さんという実力大臣が来るが、同時にそれをささえる役所というものは技術官と社会科学をやっておる人たちがこん然一体となってやっておるでしょう。厚生省はそれがないのです。そうして自然科学の人を必要とするところの局長に、たとえば薬務局長に、かつて戦争中は御存じのとおり薬剤師がなっておった、ところがいまは法科出がなっておる、こういう形になっておるでしょう。そうして医務局長なりあるいは公衆衛生局長が、どこか年金局長をやるかというと、絶対にやらせないでしょう。こういうところに問題があるのですね。この頭の入れかえを、洗脳をやらなければだめなんです。これをやらないと、ほんとうに大衆の中に根をおろした科学的な社会保障制度の確立というものはできないのですよ。こういうところに問題があるのです。医療費基本問題にそれがあらわれておる。そしてまた社会保障研究所にそれがあらわれてこようとしておるのです。だからこれは、私はいまから言質をもらいたいのです。少なくとも自然科学をやる人を三人くらいは入れなければいかぬでしょう。それは常勤十二人なら少なくともそのうち四人やそこらは自然科学をした人を入れなければならぬ。非常勤だって同じです。十人の中には二人や三人入れなければいかぬですよ。ところがいま言ったように、公衆衛生と、まあ幾分ニュアンスがあるとすれば心理学くらいで、あとはみんな経済、財政という、日本の社会保障をそういうふうに経済的にばかり見ていくから問題があるのです。経済企画庁をごらんなさい。優秀な人はみんな工科出なんです。前の経済企画庁の大來君あたりにしても、それから大來君の前の、何と言ったか、死んだ人がおりますが、優秀な人で、そういう点では、たとえば総評を見てごらんなさい。太田議長なんというのはこれは法科出ではないでしょう。やはりそういう人を何人か加えておくことは必要なんですよ。こういう配慮があなた方にはまったく欠けておるのです。だから、技術料の問題を論議するときに、有澤さんの出した答申を見ると、ちっとも技術のことは出さないで抽象的なことしか出さないでしょう。現実を知らないから抽象的なことしか出し切らぬのですよ、失礼な言い分だけれども。具体的な答申を出してくださいと頼んでおるのに、抽象的なものしか出さない。抽象的なものを出したときには、今度一体だれがやるかというと、あなたたちがかってなことをやってしまうのです。いわばこういうところから出てくる研究の成果なり答申というものは隠れみのなんです。こういうところに諮問をいたしましたということで、いわゆるビューロークラシーが支配しておる、政党政治というものが影もないという形になっておるじゃないですか。そういうところが問題なんです。だからきょうは私は、この十二人と十人の中に何人自然科学の人を入れるかということです。これをひとつはっきりしてもらいたい。

発言情報

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発言者: 滝井義高

speaker_id: 12638

日付: 1964-05-26

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会