森崎久壽の発言 (商工委員会)

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○森崎政府委員 法が三十四年に施行されまして以来、五年間の時限をもちまして、われわれといたしましては、この法律の目的を達成すべくいろいろと努力してまいりました。まず第一に、ミシン部品十二品目をさらに指定し、双眼鏡につきましても部品一品目を指定いたしまして、おのおのその登録基準をきめて、生産設備の充実向上をはかってまいったのでございますが、おかげさまで当時の輸出額、ミシンにつきましては百六十億円、双眼鏡については六十億円というのが、最近。三十八年にはミシンにつきまして百八十億、双眼鏡について六十五億という輸出の成果をあげてまいったわけでございます。その間にミシン業界におきましては、登録業者の数も漸次集中化されまして、ある程度の成果をあげてまいりました。また登録制度を通じまして品質の向上がはかられ。そのためにクレームの数といいますか、あるいは検査の合格率というものも非常に荷まってまいりまして、十分の品質の確保もできてまいったわけでございます。また輸出秩序の面におきましては、対米、対カナダ関係では十三の系列にこれを統合いたしまして、秩序のあるところの輸出体制を講ずることができたわけでございます。
 さらに、この法律のもう一本の柱でございます輸出振興事業協会でございますが、この事業協会の活動といたしましては、一般に相手方のマーケットの調査、それから消費者に直結するところの需要調査ということをやる以外に、さらに、海外活動といたしましては、相手方の間のわがほうの輸出品に対するいろいろの阻害要因につきまして、こちらの駐在員が出向きましていろいろ検討いたして、ある程度の成功をおさめております。たとえば、御承知のとおり、アメリカにおきましてはミシンについてのシンガー問題でございますが、シンガー問題につきましては、昭和三十四年以来いろいろとシンガー側の画策がありまして、特許を集中いたしまして日本のミシンを締め出そうという運動があったわけであります。この問題につきまして、当方の振興事業協会の出張所員がいろいろと活動いたしまして、現在のところ、むしろシンガー側の敗訴という形でおさまって、当方の輸出に成功しておるわけであります。さらにまたEECにおきまして混合関税の問題が出たわけでございますが、その問題につきましても、最も強硬でありましたドイツについて、いろいろとこちらの事情を説明し、また向こうからこちらの状況を視察に来てもらうということもいたしまして、この三十八年の二月に、ついに西独代表から、ミシンについての混合関税を将来考えることは一時たな上げにするというところまでまいっておるわけでございます。そういう点におきましてかなり成功をおさめてまいったわけでございます。しかしながら現状におきまして考えてみますと、系列輸出につきましてもやっと米、カナダ向けの系列輸出に成功いたしましたけれども、今後の欧州に対する輸出問題、あるいはまた今後の新製品に対する輸出をいかにして開拓していくかという問題につきまして非常にまだ問題が残っておりまして、この五年間でついにすべてのことを解決することはできなかったわけでございます。今後主としてミシンにつきましては、対欧州関係の問題について、アメリカと同じような系列輸出を進めていく、また、双眼鏡につきましては、ミシンに比べてやや輸出の体制がおくれておるわけでありますけれども、ミシンの例にならいましてアメリカ、さらには欧州に対する輸出の体制を整備していきたいということを考えております。特に、最近では後進国の進出と申しますか、ミシンにつきましてはインドからのミシンの輸出がございますし、また、双眼鏡につきましては、御案内のとおり香港におきまして、双眼鏡の業者が相当大きな規模で輸出を始めております。また、先進国の巻き返しといたしましても、イギリスのシンガーが相当アメリカに対して売り近みをしておる。双眼鏡につきましても、アグファ等の優秀品を最近さらに出してきたということがございまして、問題が非常に出てきておるわけでございます。その間にありまして、今後この五年間を延長していただきまして、その間には必ずや海外輸出体制を講じていきたいということを考えまして、今回五年間の延長をお願いしたわけであります。

発言情報

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発言者: 森崎久壽

speaker_id: 13984

日付: 1964-05-12

院: 衆議院

会議名: 商工委員会