板川正吾の発言 (商工委員会)
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○板川委員 現状を変える理由がないじゃないか、こういう点のようであります。しかし総理の意見といい、かつて宮澤さんが疑問を持たれた点からいいましても、現状に疑問を持たれておったんじゃないですか。総理も、九分割当時はやむを得なかったが、しかし三、四年前からこれはこれでいいのかという疑問を持っておったのだ、こう言っておられる。だからその疑問をどういうふうにその後検討をし整理をされたかということが実は聞きたいのであります。なるほど現状を変える必要がないという、あるいはそういう強い要求なり声がないというのですが、それが保守主義だというのですが、しかし政府はいま保守党でありながら資本主義政党でありますから、経済性というのを強く考えておるわけであります。これも保守的な経済性というよりも、国民経済的な立場というのを重要視しているのが政府の立場だと思うのです。ですから国民経済の立場からいえば、私は一社化のほうがより合理的であり経済的であり総合的じゃないか、こう考えておる。ただ、一社化するとサービスが落ちるとか運営がうまくないとかいう不安がある、心配があるということを言っておるのです。なるほどサービスの面が——それは国鉄と私鉄とどっちがサービスがいいか、私は私鉄出身ですが、そう大差はないと思うのです。経済性という立場から見れば、こういう基幹産業の場合、サービス業じゃないのですから、基幹産業の立場からいえば、サービスの面というよりも、より安い電力というものを供給することが最大のサービスになる、こう思うのです。だから私はそういう意味で、末梢的なサービスの、面よりも、経済性を追求して、そういう企業形態をとって安い電力を提供することが最大のサービスになるだろう、なぜ政府はそういうような方向を打たないのか、こう思うのです。たとえば九電力、これは配当も全部制限されておりますから同じであります。それから供給規程も、それは九社とも業務の内容は同じようであります。それから賃金においても同じ水準であります。違うのは、地域的に料金が違うだけです。だから、料金を一本化する、一律化する、平準化する、こういう必要もある。東北と東京電力と問題があったんですが、違うのは料金だけだ、だから、私は一社化することのほうがより経済的であって、本質的には国民サービスになるんだ、こう思うのです。それと、電気事業の場合には、安いということと同時に、供給の安定性という問題が重要だと思うのです。私は、これはエネルギーに関する原則だと思うのです。安いエネルギーを供給すると同時に、それが安定するという条件の中で調和されなくてはならないと思うのです。いまの九分割のままですと、産炭地から——実際とういう数字になっているか別としまして、九州から東京まで石炭を持ってきて発電をする。また、安定供給のたてまえからいって、石炭の利用というのは当然してもらわなくてはならないものです。それから、いまや水力も開発が高くなってまいりました。高くなったけれども、では一切輸入の石油でまかなうということ、それも問題がありますから、水力も開発をして、安定的な供給のベースをつくらなくてはならぬと思うのです。それから原子力も将来安定的なエネルギー供給の分野を担当すると思うのですが、こういう安定供給という立場から石炭の利用があり、水力のコストが高くついてもさらに水力を開発しなくてはならない。さらに原子力も開発をしていかなくてはならない、こういうたてまえ。石炭を使う場合に、いま言ったように、九州から東京まで持ってきて石炭をたく。それより九州なり四国なり、近い地方で主として石炭を使って、東京で主として重油をやる。しかも、それをもって総合的な配電関係を調整するということであれば、そのほうが国家経済の立場からいってもより合理的だと思うのです。そういうたてまえをとろうとすれば、どうしても九電力がいまのままでは、いかに広域運営をやるといっても、それは不可能だ。そこまではできない。だから、そうした矛盾しているところの、北海道の石炭、九州の石炭を東京へ持ってきてたいておるというようなこと、また、九州で石炭をたかずに——石炭もたきますが、原油をもって発電するということも行なわれておる。それが全国一社化であれば、そういう調整が可能になると思う。そういうことによって、より安いエネルギーを安定的に供給する立場が立つんじゃないか、そういう考え方に立ちますと、私は一社化のほうが国民サービスの上から、国家経済の上からいっていいんじゃないか。一体一社化のどこが悪いんだか、われわれは具体的に理由がわからないんです。経済企画庁長官として当然、こういった国家経済の基本的な体制の問題でありますから、御見解を持っておることと思いますので、ひとつその点についての御見解を承りたいと思います。