早川崇の発言 (地方行政委員会)

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○早川国務大臣 警察官は言いわけせずという原則は、検察官とともにございます。したがって私は制服の警察官としての立場でなくして、政治家として国家公安委員長としてお答えを申し上げたいと思うのです。
 そういう点から見ますと、私は率直に言って、現在の警察官はかなりよくやっていると思います。といいますのは、手かせ足かせされながら検挙に当たっている。いうまでもなく戦前非常に有効な手段でありました戸口調査というものもできません。したがって、交番が自分の所管の住民がどういう人たちかということは、事実上つかみにくい状態であります。それから警職法その他におきまして、世界で最も民主的な警職法になりまして、アメリカのようにかってにすぐ撃ち殺したり、トランクの中をすぐひっくり返して調べたり、そういうことはもちろんできません。そういう意味におきましていろいろな制約下において、とにかく世界一、二の検挙率を凶悪犯罪その他であげているという姿は、捜査に当たっておる警察官の諸君は言いわけは許されませんが、担当の大臣といたしましては、——もちろん吉展ちゃん事件、あるいはにせ札事件、そういった重要な犯罪でつかまらぬ者もありますけれども、全体でみればよくやっていると、私は大臣就任早々約半年間の経過を通じまして思っております。しかしさればといって、われわれは未検挙犯罪に対して言いわけをしておるのでは断じてない。これはあくまで政治家としての私の発言としてお受け取りいただきたい。
 それからもう一つは、交通警察官一万人、刑事警察官五千人、昨年は一万人、今度は刑事警察官五千人ふやしていただくことになりまして、これでも先進諸国の警官一人出たりの人口比率からみますと、非常に低いのであります。いま試みに申しますと、警官一人当たりの人口は西ドイツで四百六十五人に一人、フランスは三百十人に一人、イタリアは三百十九人に一人、イギリスは五百七人に一人、アメリカは五百六十五人に一人であります。これに比べまして、現状は六百九十一人に一人の日本の警察官、さらにこれに五千人加えましても、六百人以上に一人という大きい負担がかけられておるわけでありまして、少なくとも私は諸外国並みの人口当たりにいくまでには、さらに四、五万人の数が足りないと思います。しかしそれは直ちに実現もできませんので、われわれは来年度五千人の刑事警察官を増員することに財政的見地からとどめざるを得なかったわけであります。
 それと同時に、もう一つお考えいただきたいのは、アメリカ、イギリス、フランス、西、ドイツその他この背後に、何といいますか軍隊があるということです。日本は軍隊はございません。憲兵もございません。あるのは自衛隊で、諸外国に比べると、非常に数の少ない自衛隊よりおりません。そういう関係から見ますと、客観的に見れば、数の面から見れば、この一億国民の治安を守るには不十分であるということが予想されるのではないか、しかしながら別に数が多い少ないによって治安力がどうこうされるという考えは私は持っておりませんし、この与えられた警察官をフルに、しかも責任感を持って活動していただき、同時に処遇の面も考えて日本の治安を万全なものにしていきたい、こういう努力をいたしておりますので、そういう意味ではしかるところはしかり、ほめるところはひとつほめてやっていただいて、犯罪なきりっぱな社会実現のために御激励賜わりたいということを切にお願いを申し上げる次第でございます。

発言情報

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発言者: 早川崇

speaker_id: 21219

日付: 1964-01-31

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会