柴田護の発言 (地方行政委員会)
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○柴田政府委員 お尋ねの御趣旨を、あるいは私誤解をしておるかもしれませんが、地方公営企業と申しますのは、御承知のように地方公共団体の営む企業でございます。それは地方公共団体の果たすべき任務の中の経済的側面、いわばサービス面を中心としたように考えられる仕事であります。歴史的に見ましても、ある地域の開発、あるいは発展をはかってまいります場合に、いきなり民営の事業が出てまいります。前には必ず官業なりあるいは公営企業なりというものが先駆的な役割を果たしてきておるのであります。また事業そのものによりましては、その性格上民営に移すことが適当でない。たとえば独占的な傾向の強いものとかそういうものにつきましては、そもそも公営をもって行なっていくことがむしろ適当だと考えられるものもあるわけでございます。私どもは、現在まで地方公共団体が行なってまいりました企業の中で、さような性格になじみますものを、公営企業として、法律上規定されておりますところに従って指導をしてまいりました。もとより住民に対するサービスが第一に考えられるべきものでございますので、その点に主力を置くことは当然でございますが、いやしくも企業であります以上は、やはり経営面につきましては健全な経営が望ましいことも、これまた申すまでもございません。したがって、私どもといたしましては、そういう意味合いから、公営企業の健全経営を中心にして、これを指導してまいったのでありますが、ただ現在の指導のあり方がこれでいいかとおっしゃられまするならば、私どもといたしましては問題があるということは十分承知いたしております。現に交通事業一つをつかまえましても、地方公営企業としての交通事業を、そういう形でながめて指導をすると申しますか、指導する場合でも財政経済面からの指導が中心になる。しかし企業そのものの立場からの指導というのは、政府としてはもちろん一元的にやりますけれども、地方としてはわかれておるので、別にむずかしい制約がある。自治省といたしましては、その点にやりにくさを感じるわけでございます。またそういった企業をながめてまいりますと、最近企業を取り巻きますいろいろな環境が変わってまいっております。経営の中身を見てまいりましても、ものによりましては公営自身の限界というものについて、やはり、反省をすべき点があるんじゃなかろうか、こういうことすら感ずるのであります。
そこで、話は少し横道にそれるかもしれませんが、そういった公営企業のあるべき姿としての範囲、限界、こういうものにつきましては、やはり一ぺん再反省をすべきであろう。そこで公営企業につきまして制度調査会をつくりまして、そこでとっくりと議論をしていただきたい。そしてその専門家の御議論にひとつ、耳を傾けて、政府としての進むべき道をここではっきりときめようじゃないか、こういう気持ちを持っておる次第でございます。