田口助太郎の発言 (オリンピック準備促進特別委員会)

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○参考人(田口助太郎君) 憲章にいう技術映画と、河野委員の言われる技術映画とはちょっと違う。日本の次代の人にほんとうのスポーツの技術を勉強させるのだ、それをテキストに使うのだというような観点の映画というようなものは、この記録映画としては考えておりません。もちろん中にはありましょうけれども、先ほど申しましたとおり市川氏はアップ、アップ、顔をねらっておりまして、おしりのほうからとるというような考え方でとっておらない。したがって、根本的には技術映画は偶然には入るでありましょうけれども、ねらってはおらない。ほんとうの意味の技術映画というものを安くつくるには十六ミリで早くから準備すればよかったかもしれませんけれども、現時点ではなかなかできない。そこで、私たちが、協会でどうしたらできるかということを考えると、フィルムを五万メーターぐらいもらって、人間は大体さっき申しましたとおりで、ピーク時は機械を全部で百台ぐらい入れております。これは、陸上については、全体のフィルムの大体半分ぐらいを使う予定ですから、ほとんどいろいろな角度からとれる。しかし、その他の競技になりますと、本には長々と書いているようですが、オリンピック憲章に基づきまして、先ほど前田局長が言いましたが、必ず一つは入れるといいますが、その長さは一分でも一秒でもかまいません。極端に言いますと、陸上競技といいましても、憲章からいって、百メートルだけとっても憲章違反ではない。また、これを百何十種目全部をとるというようなことは、これはもう売る映画、大衆に見せる映画という範疇には私は適さないと思います。したがいましてフィルムの面から見ましても、三十メーターぐらいきりとらないと初めからきめている競技種目もたくさんあります。それでも足らないといっているのでありますから、とにかく三十メーターぐらい、全体で一分少々ぐらいきりとらない、そういう競技もある。決勝だけで、それきりない。そういうふうに、わずか一分足らずで何台かの機械でやるというものですから、技術的な映画になるというものは、陸上競技以外にはほとんどないと言っても私はいいのじゃないか。そこで、どうしたらいいのだと申しますと、技術映画はこの時点では場所が中心となって問題になる。人が問題になる。機材が問題になる。そこで、これらの点を考えますと、私たちの協会は、すでに先ほど申しましたようにカメラのポジションを確保しております。この地点からでは技術映画としてねらう点がちょっと不足するけれども、まあまあ大体いける。したがって機材のほうは何一つ買わなくても済む。人間のほうもニュース会社のカメラマンは大体スポーツはほとんど毎週のようにやっていますから、ある程度わかる。それに、各競技団体の役員、指導者とディスカッションしていけば、別の形の映画は、最後に編集できるだろうと思います。そのためにはまずフィルムを確保しておかなければだめだ、私たち協会でやりますときは、これは白黒でもいいのですけれども、現場で使い分けはできませんので、天然色でやっておく。そうしますと、目の子算でフィルム代が大体千六百万ぐらいかかります。人件費、機材費は要りません。フィルム代だけ千六百五十七万ぐらい要る予定であります。それから今度は、そのとったものを編集していく。各競技団体が二十団体ありますが、全部をやるかどうかは別といたしまして、一競技団体に三十分ぐらいの技術映画をつくるといたしますと、そのあとから加工する費用が大体二百万近くかかると思います。二十団体ぐらい全部やるといたしますと、約四千万かかる。合計五千五、六百万はかかる。しかし、これは、機材、人件費は全部ただで済むという前提でありますから、何びとが十六ミリでやってもこの値段ではできないであろうという点で、私は、やれば十分できるというふうに思います。しかし監督が、そういうものを一緒にやると自分のイメージがぶちこわされるから、ちょっと困るのだという意見だと、これはわれわれは、重点が記録映画でありますから、心配して監督とも相談したのですが、いやいや、技術映画の技術の中にもりっぱな芸術性の出るものもあるのだから、フィルムが許せばぜひやりたい。初めから一分間ぐらいしかとらないとか、使うのは何秒というような前提に立たずに、フィルムさえあればとってもらっておいたほうが、記録映画としてもプラスだという監督の意見でありますので、私もこの点は真剣に考えて、文部省なり、OOCなりに考えてもらって、まず最初に約千五、六百万円のフィルム代を出してもらえば、われわれの与えられたポジションで、人件費も機材も楽にできるという確信を持っております。あとはそれを各競技団体がどう確保するか。いろいろあるでしょうが、大体二百万円くらいあったならば、一つの競技団体についてはできる。二十全部つくるとしても四千万円くらいで確保できるというふうに考えますので、河野委員のおっしゃるようなことは、やってできないことはないと思います。

発言情報

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発言者: 田口助太郎

speaker_id: 8931

日付: 1964-08-31

院: 参議院

会議名: オリンピック準備促進特別委員会