松井一郎の発言 (オリンピック準備促進特別委員会)

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○参考人(松井一郎君) それでは私から補足説明をさしていただきます。
 御承知のように、オリンピックは東京で開かれますが、オリンピックというものに対する関心というものは、全世界の人々が持っております。そのためにオリンピックを運営する上について、新聞記者あるいはラジオ、テレビの関係者をどのように受け入れていくかということは、オリンピックが成功するか、いなか、一つの大きなポイントだと思っております。私どもは、実はラジオ、テレビの関係者といたしまして、オリンピックの運営に協力したい。そこですでに昭和三十六年いち早く全世界のそれぞれの放送局に対しまして、一体あなたのほうは、オリンピックの際にどの程度の人々を送るつもりであるか、また、どの程度の取材計画を持っているかというようなことについての質問表を発しました。それをその後第二回、第三回と重ねまして、およそ全世界からくる人々、放送機関というものの大きさ、数といったものを固めてまいりました。現在までのところ、大体ラジオについては世界から約七十の放送機関、テレビについて約四十の放送機関がこれに参加したいという申し出があります。これらを基礎にいたしまして、いろいろの施設計画が進むに際して、その受け入れに遺憾のないように組織委員会側といろいろと御協力を申し上げてまいったのでありますが、一方、オリピックを実際に運営する場合になりますと、ラジオの場合には比較的ものは簡単でございまして、おおむね取り扱いは各新聞社に対する場合とそう根本的に大差はございません。若干技術的な意味において録音施設を必要とするという点が加わってくるだけでございます。そこで私どももそれに必要な技術協力をするという形で、具体的に計画を進めてまいっておりますが、テレビジョンの場合には、御承知のごとくこれはカメラを持ち込まなければならない。競技場の中にやたらとカメラを持ち込むということは、競技自身の運営ができなくなる。そこでオリンピック憲章ではテレビジョンを取材する人たちは、一緒になって、そうして一本の系統でもってやらなくちゃならぬというふうに規定されているのは、これは御承知のとおりであります。と言っても、全世界の連中が話し合いまして、それじゃどうしよう、こうしようというようなことを相談していては実際の場合に間に合わない。そこで過去のオリンピックの例を見ましても、どこかの放送機関というものにそれの代表取材をさす、そうしてそれぞれの絵をとりたいという希望を持つ方は、その機関との契約のもとにおいて絵をもらう、こういう形でやるのが過去の実例でありますし、またそれ以外にはいい方法はないわけであります。
 そこで、組織委員会といろいろ話しまして、それではひとつ日本においては一応テレビの取材というものはNHKが責任を持ってくれないかというような話になりまして、一応私どももわれわれの放送協会の性格上、それではお引き受けいたしましょうということを、話し合いをまとめまして、そうしてそれを基本にいたしまして、各世界の放送局との間に、あなたのほうはどの程度の放送計画を持っているか、それに対して具体的にどの程度の施設を必要とするかというようなことについて、個別的に話し合ってまいりました。すでに全ヨーロッパ、西ヨーロッパですが——を含むユーロビジョンという組織との間には、詳細な計画の契約を完了いたしましたし、またアメリカ合衆国、それからカナダ、オーストリア、それぞれとの間にも同じく詳細な契約書を作成してまいりました。近く東ヨーロッパ、ソ連、それからチェコ、ハンガリー、東ドイツ、その他を含むインタービジョンという組織があります。ここからも代表者がまいりまして、いろいろと私どもと取材の内容についての交渉をすることになっております。したがって、大体おもなテレビの契約状況は、外との関係においては順調にまいっております。私たちはこのインタービジョンとの契約が終われば、これで大体外国の放送局とのテレビの受け入れ体制というものは、これででき上がるものと思っております。
 一方、日本国内の問題でございますが、御承知のように日本にはNHKのほかに民放の各社がございます。民放の各社とNHKとの間をどのように調整していくかということは、これまた一つのむずかしい問題でございましたが、ともかくこういう国家的なことだから、お互いフランクに、そうしてよきサービスができるようにしようじゃないかというので、昨年私どもと民放各社の代表の方々とが一緒になりまして、オリンピック放送委員会というものをかりにつくりまして、そこの場においてお互いにどのようにするかということを話し合ってまいりました。最近では、もうほとんどおもな点についての両者の意見は完全に一致いたしました。ともかく、現場における取材というものはひとつNHKにおいて責任を持ってやっていただきたい、そのかわりそのとった絵というものは、民放のほうにも自由に使わしてもらいたい、大体こういう線がはっきりといたしました。それでは、お互いにその線を中心にこまかな話し合いをまとめていこうというのが現状でございまして、この点もわれわれが予想していた以上に早く軌道に乗ったと私ども確信いたしております。
 もう一点は、これらの業務を円滑にしてまいりますためには、どうしても一つのセンターというものが必要になってまいります。つまり、各競技場から送られる絵というものを一カ所に集中して、そこで必要な録画をしたり、あるいは編集をしたりするという仕事、これも海外からの放送者がラジオ、テレビ両方合わして四百人ないし五百人にのぼるであろうという現状においては、相当な施設を必要とする。幸いに代々木のワシントンハイツのあとの敷地をお譲り願いましたので、ただいま昼夜兼行で必要な施設の完成を急いであります。現在までのところ、その工程も予定よりもやや早くなっているということでございますから、これを中心にいたしまして、海外各国からの放送者の受け入れということについても、おそらく所期の目的どおり十分なサービスができるのではないか、かように考えております。
 簡単でございますが、補足さしていただきます。

発言情報

speech_id: 104613811X00319640213_006

発言者: 松井一郎

speaker_id: 18862

日付: 1964-02-13

院: 参議院

会議名: オリンピック準備促進特別委員会