海原治の発言 (外務委員会)

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○説明員(海原治君) サブロックを搭載する予定の潜水艦についてのお尋ねでございますが、先ほどございました、いわゆる「通常の原子力潜水艦」と申しておりますノーチラス型の原子力潜水艦は、私どもの資料によりますと、現在就役しておるものも含めまして、総計で四十四隻つくる予定のようになっております。この四十四隻の中で、これのいわゆるスレッシャータイプと申しておりますが、沈没しましたスレッシャーを除きまして、この型の船は約三十隻ということが現在の計画でございます。
 そこで、サブロックという水中発射のミサイルでございますが、これは実はスレッシャー型の潜水艦に装備されるであろうと、これはもう一般に観測されております。このスレッシャー型以外のものにつきましては、実はこれは先生も御存じと思いますが、このスレッシャー型以外の原子力潜水艦の発射管は全部前かうしろにございます。ところが、スレッシャー型及びこの改良型につきましては、この発射管は中部にございます。片側に二つずつ、しかも、これは斜めについております。なぜ、ほかのものが前にあるのにかかわらずこのスレッシャー型のものは中にあるのかと申しますと、これも御説明したかと思いますが、とにかく一たん水中から空中に出まして、また水中に入って敵の潜水艦を破壊するというものでございますので、遠距離において敵の潜水艦を探知するソーナー関係の設備及びこれを誘導しますところの管制の設備、これはほんとうに複雑かつ膨大なものでございます。したがいまして、そういうソーナー関係のものを全部前に集めてあるということでございます。したがって、魚雷発射管は中央部に持ってこざるを符ないのでございます。ことばをかえて申しますと、このスレッシャー型以外の原子力潜水艦には、ソーナー関係の装置がいま申しましたとおりでございますから、これは積めないわけでございます。積んでも意味がない。したがいまして、四十四隻計画されておりますところのいわゆる「通常の原子力潜水艦」の中で、このサブロックを搭載するであろうと見られますものは、多くとも先ほど申しましたこのスレッシャー・タイプの三十隻以内ということになるわけでございます。しかも、このスレッシャー・タイプでいままで進水しておるものにつきましては、先ほど申しました管制装置、誘導装置等の関係がございますので、これを積むとすればまた大幅に改良しなければならない。したがって、おそらくスレッシャー・タイプの原子力潜水艦の中でも、まず二十五隻程度のものはサブロックが装備されるのではないか。これは先般の外務委員会で、私からも岡田先生に御説明してございます。そこでいま申しましたように、このスレッシャー型以外の原子力潜水艦はそれで用途廃棄になるかというと決してそうではございません。いろいろ船というものはそれぞれの用途がございますので、当然にその任務に即応して使うわけでございます。もう一度申しますというと、スレッシャー・タイプのうちの一部――一部と言うか大部分と申しますか、サブロックが搭載されますが、これがいかなる形において搭載されるかどうかまだきまっておりません。ただ一般には魚雷との関係で搭載されるだろうということになっております。しかし、スレッシャー・タイプの原子力潜水艦が常にサブロックを全部持つ必要のないことは、通常の魚雷の性能とサブロックの性能というものを考えますというと、おのずから用途が違ってまいります。これはあとでお届けいたしますが、当時の国防省の発表にございますように、このサブロックは敵のミサイル搭載原子力潜水艦の脅威、これに遭遇した場合に非常にすぐれた効果を生ずるものであるという説明がございます。すなわち、敵のミサイルを搭載した原子力潜水艦に対抗するという目的で開発されたものでございますから、それ以外の潜水艦あるいは通常の軍艦等に対してはこのサブロックを用いることはあまり意味がないのでございます。通常の魚雷で十分役に立つのでございます。したがいまして、スレッシャー・タイプの原子力潜水艦でも、その任務、用法等によりましては、何もサブロックを積むことは必要はございません。しかも、一般的に核兵器につきましては厳重な管理統制のこともございますので、平時におきましてこのスレッシャー・タイプの船が常にサブロックを持っているということは、われわれ考えておりません。平時におきましては、むしろ通常の魚雷を搭載しておるもの、これが何らかのときにその目的にしたがってこの新しいサブロックというものを搭載するだろう、こういうのが私どもの判断でございます。

発言情報

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発言者: 海原治

speaker_id: 4884

日付: 1964-09-03

院: 参議院

会議名: 外務委員会