山上信重の発言 (決算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○説明員(山上信重君) 調達実施本部におきまして、昭和三十二年の三月二十九日に、スタッキーニ会社と契約いたしました航空機搭載用八ミリロケット弾及び発射装置一式、これに関連いたしまして、イタリア国スタッキーニ会社に対しまする訴訟並びに保証会社でありますオルトリポー会社に対します訴訟関係の経過につきまして御報告申し上げたいと思います。
 昭和三十三年の十二月一日に、イタリア国ローマ民事裁判所は、スタッキーニ会社に対しまして破産を宣告いたしましたので、当庁調達実施本部は、イタリア人の弁護士——これは在イタリア日本大使館の顧問弁護士でございますが、このダンテという人を訴訟代理人に選びまして、昭和三十四年二月に、ス社に対する破産債権の六万二千ドル及びこれに対する法定利息をローマ民事裁判所に届け出ております。その後、昭和三十四年三月二十九日から三十七年一月十九日までの間に、十数回にわたり裁判が行なわれました。昭和三十四年の七月十五日には、調本訴訟代理人の届け出た破産借権が、ス社の破産管財人によりまして承認せられまして、昭和三十七年の三月十二日付のローマ裁判所の判決に上りまして、ス社提起の和議が認可されまして、破産債権の二五%が、昭和三十八年の二月以降四年間にわたって返還される、こういうことになったのであります。したがいまして、スタッキーニに対する債権につきましては、前貸しいたしました二千二百七十三万余田の四分の一に当たる五百七十六万円のものが、将来四ヵ年間にわたって、八回にわたって返還されるということになりました。第一回は昨年の九月、第二回は本年の二月に、いずれも七十二万五千円何がしのものが返還された、こういう実情でございます。
 次に、前払い金の返還及び保険金の支払いに関する請求訴訟の経過を申し上げます。
 これは、在伊日本大使館の顧問弁護士であるダンテ氏の見解は、伊国法上の解釈上、前払い金に対する保証保険は、単なる保険ではなくて保証であって、保証債務の性質から、主たる債務が存続する限り当然存続しておるのだから、保証について期限を定めるときは、その性質に従って保証契約の終期である昭和三十三年三月三十一日を免責的に保証債務の終期であると定めるものでなく、保険会社は当庁に対する支払いの義務を免れることはできないので、勝訴の見込みが十分にあるという理論に立っておったのでございます。これによりまして当庁は訴訟を提起いたしておったのでございます。ローマ民事裁判所に対しまして、ダンテ弁護士を通じ、スタッキーニ会社と同時にこの保険会社でありまするオルトリポー保険会社を被告といたしまして訴訟を提起いたしておったのであります。
 これに対しまして、スタッキーニ会社は、履行不能または遅滞の原因はストライキであるから自分のほうは免責である、オルトリポー会社が補償すべきであるという意見を述べております。また、オルトリポー会社は、裁判管轄等について異議を申し述べておったのでありまするが、その後、昭和三十四年一月から三十七年の一月二十九日の間十数回にわたって裁判が行なわれまして、三十八年の五月二十八日に、ローマ民事裁判所の判決によりまして、当庁の請求が棄却となっておるのでございます。
 その理由といたしますところは、契約上、前払い金収納のときから七ヵ月以内、結果的には昭和三十三年五月十七日に物品の引き渡しを開始する義務を規定しながら、保証期限をそれより短い昭和三十三年三月三十一日と定めて前払い金を支払ったのは原告の手落ちであって、本件の保証は期限切れとなっている、こういう理由をもちまして、訴訟が棄却となったのでございます。
 当庁におきましては、その後いろいろ検討いたしておるのでございまするが、スタッキーニ会社がオルトリポー会社に対しまして、保険の期限を延期するために小切手を支払うというような話をいたしておる、またその証拠資料をいま収集中であるというような情報もございます。なお、一審において事実審理を尽くさなかったというような点もございますので、いろいろいま検討中ございまして、控訴いたすべきかどうか、まあ控訴いたしたいという考えではありますが、まだ最終的にはきめておりません。そういうことで調査中でございます。なお法務省等とも検討中でございます。
 なお、ただいま申し上げました控訴期間は、イタリア民事訴訟法の規定によりますと、昨年の五月から起算して一ヵ年。したがって、本年の五月二十八日、こういうことになっておりますので、その間に結論を得たい、かように考えておる次第でございます。
 以上、簡単でございますが、訴訟に関する経過を御報告申し上げます。

発言情報

speech_id: 104614103X00519640311_012

発言者: 山上信重

speaker_id: 27875

日付: 1964-03-11

院: 参議院

会議名: 決算委員会