決算委員会

1964-03-11 参議院 全260発言

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会議録情報#0
昭和三十九年三月十一日(水曜日)
   午後一時十五分開会
    —————————————
  委員の異動
 二月二十日
  辞任      補欠選任
   浅井  亨君  渋谷 邦彦君
 二月二十八日
  辞任      補欠選任
   奥 むめお君  加賀山之雄君
 三月四日
  辞任      補欠選任
   林   塩君  村上 義一君
 三月六日
  辞任      補欠選任
   天田 勝正君  田畑 金光君
 三月七日
  辞任      補欠選任
   横山 フク君  井上 清一君
   佐藤 芳男君  山本  杉君
 三月九日
  辞任      補欠選任
   井上 清一君  横山 フク君
   山本  杉君  佐藤 芳男君
 三月十一日
  辞任      補欠選任
   二宮 文造君  北條 雋八君
   田畑 金光君  天田 勝正君
    —————————————
 出席者は左のとおり。
   委員長     横川 正市君
   理事
           岡村文四郎君
           佐藤 芳男君
           山崎  斉君
           相澤 重明君
           小酒井義男君
   委員
           川野 三暁君
           北口 龍徳君
           沢田 一精君
           鈴木 恭一君
           谷口 慶吉君
           坪山 徳弥君
           西田 信一君
           谷村 貞治君
           大森 創造君
           北條 雋八君
           天田 勝正君
           鈴木 市藏君
  国務大臣
   運 輸 大 臣 綾部健太郎君
   国 務 大 臣 福田 篤泰君
  政府委員
   防衛庁防衛局長 海原  治君
   防衛庁人事局長 小幡 久男君
   防衛庁経理局長 上田 克郎君
   防衛庁装備局長 伊藤 三郎君
   防衛庁参事官  麻生  茂君
   防衛施設庁長官 小野  裕君
   防衛施設庁総務
   部長      沼尻 元一君
   防衛施設庁総務
   部会計課長   大浜 用正君
   防衛施設庁施設
   部長      鈴木  昇君
   防衛施設庁労務
   部長      藤本  幹君
   法務省刑事局長 竹内 壽平君
   法務省人権擁護
   局長      鈴木信次郎君
   外務省アメリカ
   局長      竹内 春海君
   運輸大臣官房長 佐藤 光夫君
   運輸大臣官房会
   計課長     上原  啓君
   運輸省港湾局長 比田  正君
   郵政省電波監理
   局長      宮川 岸雄君
        —————
   会計検査院長  芥川  治君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       池田 修蔵君
  説明員
   防衛庁調達実施
   本部長     山上 信重君
   大蔵省主計局主
   計官      渡部  信君
   海上保安庁警備
   救難部長    猪口 猛夫君
   労働省職業安定
   局雇用調整課長 遠藤 政夫君
   建設省日本住宅
   公団首席監理官 岩田 可治君
  参考人
   日本放送協会会
   長       阿部真之助君
   日本放送協会専
   務理事     小野 吉郎君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選の件
○昭和三十六年度一般会計歳入歳出決
 算、昭和三十六年度特別会計歳入歳
 出決算、昭和三十六年度国税収納金
 整理資金受払計算書、昭和三十六年
 度政府関係機関決算書(第四十三回
 国会内閣提出)
○昭和三十六年度物品増減及び現在額
 総計算書(第四十三回国会内閣提
 出)
○昭和三十六年度国有財産増減及び現
 在額総計算書(第四十三回国会内閣
 提出)
○昭和三十六年度国有財産無償貸付状
 況総計算書(第四十三回国会内閣提
 出)
    —————————————
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横川正市#1
○委員長(横川正市君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について報告をいたします。
 二月二十日、浅井亨君が委員を辞任され、その補欠として渋谷邦彦君が選任されました。
 二月二十八日、奥むめお君が委員を辞任され、その補欠として加賀山之雄君が選任されました。
 三月四日、林塩君が委員を辞任され、その補欠として村上義一君が選任されました。
 三月六日、天田勝正君が委員を辞任され、その補欠として田畑金光君が選任されました。
 三月七日、横山フク君及び佐藤芳男君が委員を辞任され、その補欠として井上清一君及び山本杉君が選任されました。
 三月九日、井上清一君及び山本杉君が委員を辞任され、その補欠として横山フク君及び佐藤芳男君が選任されました。
 本日、田畑金光君及び二宮文造君が委員を辞任され、その補欠として天田勝正君及び北條雋八君が選任されました。以上でございます。
    —————————————
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横川正市#2
○委員長(横川正市君) 次に、理事の補欠互選につき、おはかりいたします。
 ただいま報告をいたしました委員の異動に伴いまして、現在、本委員会の理事が二名欠員となっておりますので、この際、その補欠互選を行ないたいと存じます。
 互選は、投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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横川正市#3
○委員長(横川正市君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に、佐藤芳男君及び横山フク君を指名いたします。
    —————————————
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横川正市#4
○委員長(横川正市君) それでは、昭和三十六年度決算外三件を議題とし、審査を進めます。
 質疑の通告がございますので、順次これを許します。
 まず、私から、会計検査院長に二問お伺いをいたしておきたいと思いますが、本日は、関連して刑事局長の出席を求めておりますので、この件について、ぜひひとつ簡略に、簡明に、御説明いただきたいと思います。
 第一は、三十六年の決算報告書を冬項目にわたって当委員会で審査をいかしてまいりましたが、その中で疑義を持たれる点が、以下二点に集約せられると思うのでありますけれども、それは、検査院の持っております性格上からいきまして、検査の結果が、単に金銭上の問題である場合には戻入方式とか、あるいは改善要求の場合にはその改善の報告をもって、検査院の検査の結果がそれぞれ処理されているわけでありますけれども、その処理の中で疑義を持たれた点は、会計検査院法の第三十一条で、検査院は懲戒処分の要求ができるということになっておりますけれども、そういう法令の権限を発動するような場合、検査院としては、どういうふうにお考えになってこれを行なおうとされるのか、また、過去にその実例がおありかどうか、これをまず第一点、お伺いしたいと思います。
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芥川治#5
○会計検査院長(芥川治君) 御承知のように、検査院法の三十三条の規定によりまして、検察庁に通告することに相なっておるわけでありますが、院法で検察庁に通告を要すると定めておりますのは、国または公社の会計事務に従事する職員の犯罪行為というふうに限られております。最近におきまする検査の途中において、犯罪行為を発見しましたものも一、二件ございますが、それはすでに検察当局が知るところとなっておりましたので、特に正式に検察庁に通告をいたしておらないわけであります。
 過去におきましては、昭和二十二年に二件、二十四年に三件、二十五年に一件、二十六年に二件、二十七年に一件と、こういう状態でございます。
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横川正市#6
○委員長(横川正市君) 第一問は、懲戒処分の項でお伺いをしたわけです。第二問に、三十三条の内容についてお伺いいたそうと思っておりましたが、三十三条はいま回答がありましたので、それで了承いたしますが、三十一条による懲戒処分の項について、再度ひとつお答えいただきたいと思います。
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芥川治#7
○会計検査院長(芥川治君) たいへん失礼いたしました。
 院法三十一条の処分要求につきましては、三十一条と、それから予責法の第六条とに規定が定められておりまして、最近におきましては、各主務庁で積極的に適宜処分をされておりますので、事後においてわれわれのほうがその結果を承知しておるわけでありますが、過去においては五、六件あったと記憶いたしております。
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横川正市#8
○委員長(横川正市君) 実は、検査報告書を見ますと、各報告の中に指摘をされている条文の中では、実は私どもとして、単に過誤が修正されたり金銭が戻入されたり、あるいは改善要求に対しての回答があったりした程度でその結末がつくような、そういう軽いものでは——相当きびしい検査院の指摘事項があるわけです。これは各条項について指摘してもよろしゅうございますけれども、日本語の使い方では、ないんじゃないかと、こういうふうに思われる点があるわけでありまして、そういうきびしい指摘事項については、これは当然、行政、刑事罰と分けて、三十一条と三十三条の発動は、検査院としてあってしかるべきじゃないだろうか、それが行なわれておらないのはどういうわけかという点で非常に疑問を持つわけです。
 これは、昭和三十六年度の検査報告書を見ますと、その文章上からしますと、取り扱いとしては疑義を持たれる点が非常に多かったものですから、そこで、三十一条、三十三条で持っております会計検査院の権限の範囲内で、これらの通告または処分についての意見というものがあってしかるべきではないかと、こういうふうに考えたものですから、お伺いをいたしたわけでありまして、いま返事のありましたように、それぞれ指摘を受けた案件については省において取り扱いが行なわれておるので、検査院としては、事後の始末についてそれ以上の追及はいたさなかったと、こういう答弁でありますと、私どもが受ける三十六年度の決算報告書の内容からの印象とは少し違うんじゃないかという気がするわけなのでありますけれども、その点、検査院長としてどうお考えでしょうか。
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芥川治#9
○会計検査院長(芥川治君) 前にも、当決算委員会において、不当事項にあげられたものについての職員の処分が軽過ぎるのではないか、こういう御質問が出たときに、お答えしたわけでありますけれども、これは、あくまで行政庁の権限において処分されるわけでありまして、予責法に関して、過去において、検査院において、相手方が処分をしないというような場合には、こちらから要求をした例はございますが、その後においては、先ほど申し上げましたとおり、もう新法が施行されましてから長くもなりますし、主務庁において十分相当な処分をしておられまして、なお国会にも提出してありまする説明書の中にも、不当事項としてあげられました分についての処分等も掲記されているわけであります。検査院としては、それ以上は私どもの権限外と、こういうふうに考えているわけであります。
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横川正市#10
○委員長(横川正市君) この点については、さらにひとつ、三十七年度検査報告審査中に、もう少し具体的に進めたいと思いますので、本日は、この程度にいたしたいと思います。
 法務省の刑事局長さんに、私から三問質問をいたしたいと思いますが、御出席でしょうか。
    —————————————
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横川正市#11
○委員長(横川正市君) この際、防衛庁当局より、スタッキーニのその後の経過について発言を求められておりますので、これを許します。山上調達実施本部長。
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山上信重#12
○説明員(山上信重君) 調達実施本部におきまして、昭和三十二年の三月二十九日に、スタッキーニ会社と契約いたしました航空機搭載用八ミリロケット弾及び発射装置一式、これに関連いたしまして、イタリア国スタッキーニ会社に対しまする訴訟並びに保証会社でありますオルトリポー会社に対します訴訟関係の経過につきまして御報告申し上げたいと思います。
 昭和三十三年の十二月一日に、イタリア国ローマ民事裁判所は、スタッキーニ会社に対しまして破産を宣告いたしましたので、当庁調達実施本部は、イタリア人の弁護士——これは在イタリア日本大使館の顧問弁護士でございますが、このダンテという人を訴訟代理人に選びまして、昭和三十四年二月に、ス社に対する破産債権の六万二千ドル及びこれに対する法定利息をローマ民事裁判所に届け出ております。その後、昭和三十四年三月二十九日から三十七年一月十九日までの間に、十数回にわたり裁判が行なわれました。昭和三十四年の七月十五日には、調本訴訟代理人の届け出た破産借権が、ス社の破産管財人によりまして承認せられまして、昭和三十七年の三月十二日付のローマ裁判所の判決に上りまして、ス社提起の和議が認可されまして、破産債権の二五%が、昭和三十八年の二月以降四年間にわたって返還される、こういうことになったのであります。したがいまして、スタッキーニに対する債権につきましては、前貸しいたしました二千二百七十三万余田の四分の一に当たる五百七十六万円のものが、将来四ヵ年間にわたって、八回にわたって返還されるということになりました。第一回は昨年の九月、第二回は本年の二月に、いずれも七十二万五千円何がしのものが返還された、こういう実情でございます。
 次に、前払い金の返還及び保険金の支払いに関する請求訴訟の経過を申し上げます。
 これは、在伊日本大使館の顧問弁護士であるダンテ氏の見解は、伊国法上の解釈上、前払い金に対する保証保険は、単なる保険ではなくて保証であって、保証債務の性質から、主たる債務が存続する限り当然存続しておるのだから、保証について期限を定めるときは、その性質に従って保証契約の終期である昭和三十三年三月三十一日を免責的に保証債務の終期であると定めるものでなく、保険会社は当庁に対する支払いの義務を免れることはできないので、勝訴の見込みが十分にあるという理論に立っておったのでございます。これによりまして当庁は訴訟を提起いたしておったのでございます。ローマ民事裁判所に対しまして、ダンテ弁護士を通じ、スタッキーニ会社と同時にこの保険会社でありまするオルトリポー保険会社を被告といたしまして訴訟を提起いたしておったのであります。
 これに対しまして、スタッキーニ会社は、履行不能または遅滞の原因はストライキであるから自分のほうは免責である、オルトリポー会社が補償すべきであるという意見を述べております。また、オルトリポー会社は、裁判管轄等について異議を申し述べておったのでありまするが、その後、昭和三十四年一月から三十七年の一月二十九日の間十数回にわたって裁判が行なわれまして、三十八年の五月二十八日に、ローマ民事裁判所の判決によりまして、当庁の請求が棄却となっておるのでございます。
 その理由といたしますところは、契約上、前払い金収納のときから七ヵ月以内、結果的には昭和三十三年五月十七日に物品の引き渡しを開始する義務を規定しながら、保証期限をそれより短い昭和三十三年三月三十一日と定めて前払い金を支払ったのは原告の手落ちであって、本件の保証は期限切れとなっている、こういう理由をもちまして、訴訟が棄却となったのでございます。
 当庁におきましては、その後いろいろ検討いたしておるのでございまするが、スタッキーニ会社がオルトリポー会社に対しまして、保険の期限を延期するために小切手を支払うというような話をいたしておる、またその証拠資料をいま収集中であるというような情報もございます。なお、一審において事実審理を尽くさなかったというような点もございますので、いろいろいま検討中ございまして、控訴いたすべきかどうか、まあ控訴いたしたいという考えではありますが、まだ最終的にはきめておりません。そういうことで調査中でございます。なお法務省等とも検討中でございます。
 なお、ただいま申し上げました控訴期間は、イタリア民事訴訟法の規定によりますと、昨年の五月から起算して一ヵ年。したがって、本年の五月二十八日、こういうことになっておりますので、その間に結論を得たい、かように考えておる次第でございます。
 以上、簡単でございますが、訴訟に関する経過を御報告申し上げます。
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横川正市#13
○委員長(横川正市君) ちょっと速記をとめてください。
  〔速記中止〕
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横川正市#14
○委員長(横川正市君) 速記を起こしてください。
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横川正市#15
○委員長(横川正市君) それでは私から刑事局長に三問お答えいただきたい点がありますので、簡略に、ひとつ明快に疑問を晴らしていただきたいと思います。
 その第一は、三十六年の決算を相当長期にわたってやってまいりまして、決算の各指摘事項、改善要求等の項目に、順次私どもは審査の中で触れてまいりました。その中には、法令違反という形での行為、これとはまた別に、法律をいわば無視して、法律があるにもかかわらず、その法律をないものとして行なわれた行為が出てきたりいたしまして、普通これは一体行政罰なのか刑事罰なのかについて、各項目で幾つかの疑問を持たせられた点があるわけであります。
 そこで、その第一点は、会計検査院の記載事項の中で刑事罰に該当すると思われるような事項が非常にたくさんあるわけなんでありますけれども、こういうような思われるというのは非常に主観的に私どもは感ずるわけですが、主観だけではなしに、客観的にもこれはと思われる項目が指摘事項の中にあるわけでありますが、そういうようなものに対して、刑事行政の立場から、あなたのお考えをまず述べておいていただきたい、かように思うわけであります。
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竹内壽平#16
○政府委員(竹内壽平君) 会計検査院の決算報告書によりますと、一番問題の多い点は、補助金等の関係でございますが、不当事項と不正事項と両方あるんですけれども、不当事項として、三十六年度におきましては三百四十六件、三十七年には三百六十四件があげられておるのでございます。この不当事項としてあげられておりますものすべてが犯罪となるものではございませんのでございます。また、一見犯罪を構成するように思われるものもあると思うのでございますけれども、実際に捜査をしてみますると、犯罪に当たらないようなものもあると存ずるわけでございまして、不正事項につきましては、これは会計検査院がおあげになっております点はすべて犯罪でございまして、三十六年も三十七年もこの不正事項は全部起訴済みでございます。すでに判決を受けたものもあるのでございます。不当事項の中には、いま申しましたように、事柄自体不当であっても、犯罪を構成する場合と、犯罪を構成しないために関係当局者の行政罰、懲戒上の責任を負わせるにとどまる場合と、二つあるわけでございます。
 で、私どもといたしましても、この決算報告書の内容につきましては非常に重大な関心を払ってまいっておる次第でございまして、この報告書はすでに全国の検察庁に配付済みでございまして、各検察庁におきましては、それぞれ管轄の案件につきまして担当検事が鋭意調査を進めておりますので、これらの案件につきまして、いずれ刑事処分を相当とするものにつきましては、犯罪捜査をいたしまして、この点を明らかにいたすことと考えております。検察庁としては、会計検査院の決算報告書は、犯罪捜査の端緒といいますか、広い意味の端緒でございまして、貴重な資料として検討しておるのでございます。
 なお、ついでに申し上げますが、「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」が昭和三十年に制定されました当時から、この種の事件につきましては、会計検査院その他の関係もございますし、また、この法律制定の趣旨にかんがみまして、すでに二十何億というような浪費になっておるのでございまして、国の経費の適正な使途というような観点からも、刑事政策的観点からいたしましても、これは放置できないのでございますので、特別にこの種の事件を担当する検事を指名いたしまして、各庁とも、そういう担当の専門検事がおります。これらの検事が、平素から、この内容につきまして、いろいろな角度で検討し、関係庁等から資料ももらい、そして犯罪になりますものは犯罪として、そうでないものは関係庁の注意を喚起する程度にとどめますが、そのような処置をとりまして、この法律の適正な運用に資しておる次第でございます。
 ごくあらましでございますけれども、検察庁のとっております態度を御説明申し上げた次第でございます。
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横川正市#17
○委員長(横川正市君) 補助金適正化法の国会での成立過程を見ますと、非常に運用については微妙な点がございまして、実際上検察当局がこの法律に基づいて行為を起こす場合には、実際ある件を摘発する場合であっても、相当政治的な手心や配慮というようなものが当然必要になるような審議過程の何か速記録が残っているようです。ただ、私ども実際に現地を見て、これがというように思われるのは、ある県に参りますと、補助金何百件という地方の約半数が、工事について、たとえば過大設計であるとか二重査定であるとか、そういうようないろいろな指摘を受けて戻入をされておる。
 そこで私は、この点は一体ないのかどうかという点で非常に心配をしたのは、災害常襲地の場合には、第一次災害、第二次災害、第三次災害と、日を追うて災害が来襲するわけです。ある期間を置いておりますと、第一次災害に対するいわゆる工事計画が立ってまだ着工半ばにして第二次災害と、それから第三次災害の場合にもそういうような例がある。こういうふうにやられると、一面では、会計検査院の検査が相当時期的におくれたから、実際上戻入した金というのは、相当地方財政では、指摘されたからやむを得ないという意味での戻入というのがないだろうか、こういう点が一面にあるわけです。それから一面には、たとえば焼け太り式に災害がくると県財政が豊かになる、こういうようなことで、実際上、現地を決算委員会で見てみますると、非常に微妙な問題があるわけですが、この適正化法に基づいて実際上刑事当局ではどういう方針を持たれてやっているか、この点を実は私どもとしては知りたい点なんでありますが、お答えいただきたいと思います。
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竹内壽平#18
○政府委員(竹内壽平君) この適正化法の運用につきましては、国会審議の過程におきまして、いろいろな御質問等の中には、いま委員長のおっしゃったような趣旨もうかがわれる点がないでもありませんけれども、いやしくもこの法律のできました趣旨からいたしまして、私どもは、全くそういう政治的な考慮とか政治的な圧力とかいうようなものには顧慮するところなく、まさしく補助金という制度が必要であるといたしますならば、この補助金を適正に運用してもらうことが、国民の税金でまかなう性質の金でありまするだけに、これは重大なことでございます。したがいまして、先ほど申しましたように、この法律ができました当時から、特別にこの担当の専門の検事を指名いたしまして、その検事をして常時この種の犯罪の検討、捜査に当たらしておるのでございまして、ただいまにおきましても、この考え方は少しも変わっておりません。申すまでもなく、あくまで厳正公平に、罰すべきものは罰するという、この考え方を貫いてまいっておる次第でございます。ただ、これらの事件を捜査しておりますと、不当事項としてあげられました事件が、ほんとうは、不当事項であることは間違いないのでございますが、捜査の過程において、ただいま委員長の御指摘になりましたような、私どもとしましてもまことに遺憾千万だというような運用の実際を見るのでございます。しかし、それが犯罪になりますならば、これは犯罪としてもちろん取り上げるのでございますが、そういうものを見るにつけまして、やはり検察官はこれではいかぬという感じを持つのでございます。毎年私どもの部内で担当検事の中央の会議を会同いたしますが、やはり、これは常に一つの議題にのせられまして、絶えず前年の実績を検討し、将来に向かっての扱い方につきましても協議をして、私どもの立場から事件の捜査をブッシュしておるというのが現状の運用でございます。
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横川正市#19
○委員長(横川正市君) 今度新たに刑事法の改正が進められて、すでに準備草案が出ておるわけでありますが、この中での公務員の犯罪罰則について、どういうような改正をされようとされておるのか、草案をいただいておりますけれども、御説明をいただきたいと思います。
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竹内壽平#20
○政府委員(竹内壽平君) 今度の準備草案は、これは一つの法制審議会に提供いたしました貴重な資料というにとどまっておるのでございまして、これが法務省でつくりました政府原案という意味のものではございませんのでありますが、昨年五月、法制審議会が開かれまして、刑法の全面改正が諮問されまして、九月には刑事法特別部会が設けられまして、刑事法特別部会におきましては五つの小委員会が設けられて、自来今日まで、各委員会とも七回以上の審議が重ねられてまいっております。
 この考え方は、大体準備草案の線に沿って議論が展開されておるように私は見ておるのでございますが、そこで、それでは準備草案はどういうことを意図しておるかという点でございますが、幾つかの点がございますけれども、ただいま御質問のございました点に一応限定をいたしまして考え方を申し上げますと、準備草案で最も注意をいたしておりますことの一つといたしまして、公の犯罪につきましては、公務員の責任を重く見ていく。それに対する保護の規定もまた一面用意されておりますが、その責任はもっと重いものでなければならぬという考え方がございます。それと同時に、また個人の犯罪の面におきましては、従来人命犯と財産犯との関係において、財産犯がやや重く見られて人命犯が軽んぜられておるような傾向があることが看取されますので、名誉とか生命身体とかいうような点につきましての刑を重くしておる、といったようなところが特に目立っておるのでございます。
 一般的に、現行の刑法は幅の広い法定刑を定めておりまして、その適正な刑は裁判官の裁量で盛るというたてまえをとっておりますが、運用の実績に徴しますると、ややもすれば、下のほうに判決が集中するという傾向が強く看取せられる点が反省せられまして、法定刑につきましては格別注意が払われておるのでございます。特に、公務員関係の犯罪につきましては、職権乱用等の規定はかなり重いものになっておることが注目される次第でございます。審議会の現実の動きも大体この線に沿っておるように私は見ておりますが、さらに諸外国の立法例等も参酌いたしまして、真に公務員として、国民の奉仕者としてのその立場、そういうものの権限を認めるとともに、その権限の重大性という意味から、義務の面におきましても重要なものであるということを刑法の面で明らかにしていくというような立法が、今後の立法の姿として想像されるわけでございます。
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横川正市#21
○委員長(横川正市君) 三十六年の総括に入っておるわけですが、三十七年の決算の報告も、すでに会計検査院からいただいておるわけです。件数ではやや減っておりましても、金額では相当大幅に増高をしておるような結果にありますので、この点は、検査報告の、部分的な検査の結果でも、あるということは当委員会でもたびたび指摘をしたことでありますが、相当この内容は、もっと多くなるのではないかというような、報告以上に多くなるのではないかと思われる点もあるわけでありまして、この点については、どうあるべきかについては、自後ひとつ一そう御研究いただくようにお願いをいたしたいと思います。
 きょうは時間がないようですから、私の質問は終わります。
 相澤君。
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相澤重明#22
○相澤重明君 福田長官にお尋ねをするわけでありますが、先ほど御説明をいただきましたイタリアのスタッキー二会社に対するロケットの発注の問題でありますが、これは、三十六年に私が当委員会で指摘をしたものであります。この当時のいわゆる当局側の説明によりますというと、とにかく相手がストライキによって会社がつぶれてしまったから、その損害を取るように努力をするという話をされておったわけです。そして、これはダンテ顧問弁護士といいますか、代理人を立てて争いを提起しておったと私も理解をして兼るわけでありますが、先ほどの御説明をいただきますと、昨年の五月二十八日のローマ裁判所においては、ついに日本側は敗訴した、負けたという事実になっておるわけですね。この点は、先ほどの御報告のとおりだと私どもも思うのでありますが、これに対して、もう私も毎年、このことについては、国損を与えることはないのか、こういう点について防衛庁に指摘をしておったのでありますが、結果は、これは長官、どういうことになるのですか。裁判に負けたということは、結果はどういうことになってくるのですか。この点をひとつお答えいただきたいのです。
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福田篤泰#23
○国務大臣(福田篤泰君) スタッキーニの本件の問題は、相澤委員もよく御案内のとおり、すでに十数回にわたりまして国会におきましてもいろいろ論議せられました。先ほど、政府委員から一応概略御報告申し上げた次第でございますが、いまお尋ねの件につきましては、五月二十七日までが控訴期間というわけでございます。幸い、わがほうにとりまして有利な材料が実は出てまいりました。オルトリポーの保険会社に対する残額を取り得る——取れると、までは、まだ見通しは確信はありませんが、取り得る要素が出てきた。もっと具体的に申しますと、スタッキーニ会社が支払った形跡がある。先ほどは、保険会社の関係では期限の問題が要点でございましたが、その期限に関して、ただいま小切手を振り出して払っておるという形跡がその後見つかりました。在ローマ大使館の顧問弁護士のダンテ氏からも連絡がありましたので、これがもし確認されれば、保険会社が当然補償し、支払いする義務が出てくるそうであります。非常にわがほうとしても有利な材料でありますので、期限の切れる前に証拠固めをいたしまして、もしこれが確認できる場合には、直ちに実は控訴をいたしたい。本月の八日に監査班の部員を実はローマに向けて出発させました。大使館あてに私も私信を書きまして、大使あてに十分いままでのいきさつを述べまして、協力方をお願いしておるわけでありまして、その結果を待って私どもはまた御報告申し上げたい、こう考えておる次第であります。
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相澤重明#24
○相澤重明君 そうしますと、長官の御答弁によりますというと、国損はしないで済む、こういう有力な資料を入手しつつある。したがって、期限切れであるところの本年五月二十七日までには控訴をする準備を整えておる、こう理解をしていいわけですね。
 これに対して、今日までに前渡し金としてほとんど金を支払ってしまったわけでありますが、裁判を行なうにあたって、裁判費用は、一体日本政府はどう考えておるか。裁判費用はどういうふうにこれは取るつもりなのか。あるいは出しっぱなしなのか。この点は、前回も議論があったところでありますが、いま一度、今日の段階において御答弁をいただきたい。
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福田篤泰#25
○国務大臣(福田篤泰君) 御案内のとおり、三十七年に和議が成立いたしまして、二五%四回払いになったわけでありますが、ただいま御説明申し上げたことは保険会社に対する関係でございます。したがいまして、幸い具体的な有利な証拠が出てきました場合には、もちろん直ちに控訴期間の切れないうちに控訴して残額を取りたい、こう考えておるのであります。
 なお、裁判費用につきましては、政府委員から答弁いたさせます。
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山上信重#26
○説明員(山上信重君) 裁判費用の問題につきましては、訴訟でございまするから、これは訴訟の勝訴によって解決いたしたい、こういうふうに考えております。
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相澤重明#27
○相澤重明君 これは長官に、少なくとも、いまも御答弁いただいたように、国損はやはりなくすと、こういう方針で今後もひとつ御努力いただきたいと思うのです。
 そこで、この事案をはじめとして、私は長官に、基本的な問題としてお尋ねをしておきたいのでありますが、昭和三十六年度のこの決算報告を調べてまいりますというと、国の中で、会計事務等について一番大きな事件をかかえておるのは総理府である。総理府というのは、実は防衛庁を含んでおるわけですね。少なくとも、この決算報告の中の百一ページをごらんになればおわかりになるのですが、その報告受理の中で、総理府は実に六千五百四十三件というものを持っておる。その次が郵政省の七百四十一件、農林省が第三位で三百六十三件、建設省は二百十一件、こういうように、非常に横綱というよりも、全く飛び離れた件数を受けておるのが、この処理未済件数を含んであるわけですね。
 そこで、なぜ防衛庁はそういう不当あるいは未処理の件数というものが多いのか。こういうことについて、このスタッキーニのロケットの問題をはじめとして、事前調査というのが十分ではないのではないか、こういうことがわれわれとしては考えられるわけです。あるいは、この指摘をされたものを見ますというと、工事費が非常に高かったり、あるいは使用可能な物品があるのに新しく購入をすると、こういうようなことが指摘をされておるのでありますが、一体、こういう事案の最も多い防衛庁としては、どうしたらこういうことをなくすことができるか、こういう点についての対策をどうお立てになっておるか。これは、長官からひとつお答えをいただきたいと思います。
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福田篤泰#28
○国務大臣(福田篤泰君) 御指摘の、たとえば会計検査院から不当事項と指摘せられてきたスタッキーニ事件のような問題につきましても、悪意あるいは善意ということは別にしましても、遺憾の点があったことは確かに事実でございます。その他、工事あるいはその他に関しましていろいろな不都合な点があれば、これはまことに申しわけないことでありまして、私どもとしては、これは綱紀の粛正と申しますか、まあ、いわば幹部教育の一つの大きな目標にもすべき問題でもあります。具体的な問題は、それぞれ場合も違いましょうが、十分自衛官としての心がまえ、あるいは幹部としての監督の問題を徹底させて、今後とも十分注意させる必要があると思っております。
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相澤重明#29
○相澤重明君 いや、長官、ただ注意をするとか監視をするというだけでは、これは口頭禅に終わってしまうので、具体的にどういう相互牽制の対策を持っておるのか。あるいは、そういうものを監査をするそういう委員会というものは持っておるのか。人的構成はどうしておるのか。そういう答弁がなければ、実際にやろうという気魄がないということなんです。これだけ毎年指摘をされておりながら、具体的な対策が立っておらぬということでは、これは意味をなさぬ。そういう点をひとつ説明をしてもらいたい。
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