森義視の発言 (商工委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○森(義)委員 中小企業の倒産に関連して中小企業の特に徴税問題、あるいは税制問題についてお伺いしたいと思います。先日もこの委員会で、倒産の原因についていろいろとそれぞれ業界ごとに違った原因があり、どこに倒産の原因の主たるものがあるかというようなことについてはなかなかつかみにくい現状である、しかしその中で、倒産の大きな原因の一つに、中小企業の金融問題、それから根本的には構造上の問題、こういうふうに大きく分けて倒産の原因が述べられたわけですが、私、中小企業の税制の問題にも今日中小企業倒産の何割かを含んでおる、こういうふうに思うわけです。そこで中小企業の税制の問題ですが、大蔵省の徴税課長がまだ来てないようですから、税制課長に先にお伺いしたいと思います。
 一つは、今度の税制調査会の答申を見ますと、これは昭和四十三年度くらいまでの長期の問題で、この間、十一月何日でしたか、答申に出されましたあれを見ますと、日本の法人税というのは諸外国に比べてそう税率は高くない。ところが企業からみますと、税金かせぎしておるような状態である、こういうふうにいっておるわけです。特に中小企業ですと、幾らもうかったところでほんとうに税金かせぎをしておる、こういう。法人税の税率が外国に比べてそれほど高くないのに、事業家自体がまるで税金かせぎをしておる、特に中小企業においての税金の負担というのは非常に重くなっておるというふうに感じられておる、こういう問題について、表にあらわれておる数字の問題では、あるいはパーセンテージの問題では、なるほど諸外国と比べて日本の法人税が特別に高い、こういうことは数字上は見受けられないわけでありますが、ところが実感としてそういうふうにとらまえておる。これは、たとえば減価償却の問題だとか、あるいはいまの前年度の税金が損失になるんじゃなくして、今年度の利益に勘定されてくるとか、そういう制度の中になるほど表にあらわれておるパーセンテージそれ自体は外国に比べて高くはないけれども、実際の税負担が非常に重いと感じられるような形になっているんじゃないか。特に聞くところによりますと、アメリカなんかでは償却が終わったあとでも維持費だとか修繕費という形で税の控除を認められておる、こういうことになりますと、いわゆる企業内留保がどんどん、たくさんできるわけですね。そういう問題で、日本の中小企業の場合においては企業内留保ができないものでありますから、ほとんど利益が税金に取られてしまう。したがって外部からの金融に運転資金、設備資金を問わず依存しなければならない。その金利がどんどんとかさまっていく。さらにそういう政府金融機関だとかあるいは公正な金利によるところの借り入れだけじゃなくして、苦しいときにはやみ金融にたよってくる、そういう金利の負担が累増していって中小企業の経営が非常に苦しくなってきている、こういうことが法人税率それ自体が諸外国に比べてさほど高くない、あるいはほぼ世界水準に達しておるといわれながら、日本の企業家の法人税が高くて困る、税金かせぎをしておるのだ、こういうことになっているのじゃないか。したがって、そういう問題から、私は税金の問題についてはもう少し、特に最近のように中小企業がどんどんと倒産していく中では、税金の問題についてはもう少しきめのこまかい、実情に合ったような措置を考慮していただく必要があるのじゃないか、こういうふうに思うわけなんですが、そういう表にあらわれた税率と実際に日本の中小企業家が税金で困っておる現状、そういう問題について制度上どういうふうなお考えを持っておられるのか、特に諸外国の例を勘案してお答え願いたいと思います。ドイツなんかでも減価償却の問題が早くからされておりますが、そういう問題が日本では最近是正をされたというふうに聞いておりますけれども、いままでの積もり重なった、そういう税制上のいろいろな欠陥が今度の中小企業に特にきびしくあらわれておるんじゃないか、こういうふうに思いますので、この点についての税制上のお考えをお聞かせ願いたい、こう思います。

発言情報

speech_id: 104704461X00219641207_014

発言者: 森義視

speaker_id: 33852

日付: 1964-12-07

院: 衆議院

会議名: 商工委員会