前田榮之助の発言 (体育振興に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○前田(榮)委員 この問題についてまだ納得がいかぬ点があるのですが、同僚からこの問題について質問されることになっておりますから、私はこの程度にいたしておきたいと思うのであります。
 次にお尋ね申し上げたいのは、実は一昨日、評論家、作家やその他新聞関係も来てもらって、参考人の意見を聞いたわけなんですが、そのときの意見の一つに、あの歴史ある学生野球のメッカともいうべきところに、いわば商売人といいますか、そういうプロ野球を入れること等について、相当強い意見を吐かれました。その意見の中に、大体アマチュア精神といいますか、そういうものが、学校側としては教育と何ら関係のないもののような感じを持っておられる人が多いのではないか。これは近代的な風潮からいって、不都合千万な話のようなことを声を大にして言われた方があります。そういう結果、ほかのほうから金を求めることはやめて——プロ野球という、金というものについて非常な経済力を持っておるものを引き込むような結果になると一面考えられる点があるわけであります。ことに、こうしてわれわれが審議を進めてまいりますると、一番最初の参考人に来てもらったとき等については、学校側、学生側を代表しておる参考人の中にも、非常に残念であるけれども、こういうようにならざるを得ないことになっておるので、私はしたがないものだと思います、こういうようなあきらめのことばがイの一番に出ておるのです。何としてもこうなることは残念でなりませんということを最初から言うぐらいの、学生野球に対する強い熱意というものがなければならぬと思っておりましたが、そうでなくて、案外——神宮側の立場を十分考慮されたのだと思いますが、考慮されるとしても、あれほど全国の国民が監視しておる問題、ことに東都大学にしても六大学にいたしましても、あの線を守る以外に、いま野球場を急速につくるといったって、つくりようがないときでありますから、全力をあげて、この理事会や運営委員等へ出ておるばかりでなしに、各大学、慶応も早稲田も明治も、大学総長ががそろって協議して、決議するというくらいな熱意があったら、おそらくまた変わった様相が出ておるのじゃないかと思うのです。案外そういうことについて、われわれ自身でも参考人を呼んでおるときでも、最後にいろいろ問いただしてみると、いや、残念でならぬけれども、しかたがなかったのだという衷情を披瀝されましたが、最初はそうでなかった。これはあなた方にこういうことを申し上げるとまことに申しわけないのですが、私は、私のおやじからよく聞いておるのですが、けつなしのけつを押すなということを聞かされておるのです。腰のない人間の腰を押してもだめなんだ、こういうことなんです。われわれがこうしてプロ野球よりも、まず今日の日本としてはアマチュアというものを尊重して、ここをうんと押さなければならぬと思っても、腰のない人間の腰を押してもだめだ、こういうような感じがするのです。その点、本日おいでになった方はみな学生野球に最も理解ある方々ばかりでありますが、そういう感じがわれわれしてならぬのです。これに対して何か御意見等があったらひとつ聞かしてもらいたいと思うのです。

発言情報

speech_id: 104804607X00919650311_013

発言者: 前田榮之助

speaker_id: 26109

日付: 1965-03-11

院: 衆議院

会議名: 体育振興に関する特別委員会